もろもろの感想
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いろんなものの感想が書かれてるnoteです。
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そうとう笑ったけど、こういう回が全部だったらハムさんが頭やばくなってしまう
朝、でかける準備をしながらBluetoothイヤホンで聴くのにいい。
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遠い太鼓 村上春樹
ひとつの章も飛ばさずに読みきれて達成感がある。20歳のころは無理だった。飛ばしまくり。
紀行文がおもしろく読めるようになったら、もう一つ大人になれるという感じがする。
このあとに『やがて哀しき外国語』期が来るのか、
あれはだいぶ穏やか。何回も読み返してるのもあっちのほう。本文中の「サイコパス」の表記が文庫版だと「サイ*パス」になっている。
イタリアの郵便事情に文句言ってるところはまた読み返すと思う。すごくノッて書いてる感じ。
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思ってたよりはおもしろくなかった。
一ヶ月後には読んだことを忘れてるかもしれない。
でも3年後にはこの本を手放したことを後悔してるかもしれない。なので古書店に売ったりはしばらくしづらそう。
思索の質
と
こう生きた、の軌跡
って〈キレと、泥くささ〉という対極にあるものだと思うけど、全集として出す、ことでそれらが共に格納される。生き続けてしまうと、強さを得てしまう。
編者のかたの文章を主に楽しんだ。Amazonレビューもおもしろかった。
アフォリズムは、歌集を読むように読んだ。
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後ろを向いて演奏する、の例えで「54-71みたいだな」と言ってて嬉しかった
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寺山修司展 世田谷文学館
いま探したら消されてて、どこまでもな奴だなお前は、と自分自身に対してなったツイートに「寺山修司が存命だったら、3Dプリンターとかドローンとかでつまらないことをしてそう」というものがあった。
自分はなぜ「両手いっぱいの言葉」「不道徳教育講座」だけしか読んでない寺山修司に対し、そんな「せせら」なのか。余裕しゃくしゃくなのか。ということの根もとに戻って考えてみると、先の「ポケットに名言を」は寺山の各著作からの良いところの抜粋本であるため、それぞれのエピグラフに引用元の書名の記載がある。このなかの「大山デブコの犯罪」という題を見た瞬間に、この作家を知っていく前からげっそり・うんざり・なめくさりが発動したことがあると思う。「大山デブコ」は無いって。一生 地元から出ないやつのお笑い。
でも会場の展示物や、それぞれの作品に書簡を見れば、この作家がしたことのしまくった感は疑いようもないので、これを書いているさっき「暴力としての言語」と「墓場まで何マイル」をAmazonで買った。
「暴力としての言語」には「詩論まで時速100キロ」とサブタイトルがついていて、なんというかこういうところだよなと思う。
短歌もそうで、鮮やかだね!と思う一方で「これを言ってるときの顔がうるせー」という気持ちも避け難くセットである。
ドラムロールが鳴っていて、ドラムロールが鳴っていて、ドラムロールが鳴っていて……止まった!ときにキメ顔をしているような、見てて逃げ出したさがある作者だと思う。
でも短歌をやっていると、本を通して親しみを持っている歌人が養分として摂取した時期のある歌人だったりする(穂村弘、吉田隼人、荻原裕幸)ので、自分もそのジャンルに飛び込む、ことはこういう経緯?みたいなものにルートを作る動きなんでしょうね。
自分一人の好きだ好きじゃないだを越えて体に入れる理由が与えられるという。か このあたりは、地元で一人読書家になっていてはさわれなかったゾーンだと思う。
ここに「祖父」を持ち込まずに、自分一人だけでなんとかしようとすると吉田さんっぽくなるという気がする。
吉田さんの歌には、〈歌の中に祖父を連れてきてもいいだろう〉的な他者の巻き込みかたがない感じ。
グッピーを知人に押し付けようとする手紙がおもしろかった。
手紙おもしろかったな。なんか。
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松本清張 砂の器
初・松本清張。今自分が一番読みたい本、でなくてもべつにふつうに読めるようにこの年でようやくなってきた。このコンディションのときに人は古典をぶち込むのだろう。これが16年前くらいに来ていれば…
「ゴリオ爺さん」とか読もうかな。
登場人物の思想、会話 話し運びがどんだけ どぎつくても、不思議な息のしやすさがある。ヘラヘラしてる登場人物が犯人含め一人もいない世界。「戦前」がスッと出てくる世界。捜査本部で湯呑みに日本酒を入れて飲んでいる世界。俳句を作っている刑事が主人公で、その同僚は「その旅も句嚢(くのう)となればよいですな」と初めて聞いた言葉をサラッと言える。てきとうに言うけど、40万円稼いだら38万円くらい使えた時代の文章世界って感じだ。
「何者」とかくらいまで来ると、40万円稼いでも27万円しか使えない感じが空気感としてある。
あと、がんばればみんなが都内に家が建てられた時代の文章って感じ。
実際には、具体的に貧困がかなりどうしようもない世相を言ってる場面も書かれてるんだけど、それでも「2025年にこれを読んでる日本よりも毎晩楽しそうだなあ」と思うのは、存在しないノスタルジーに気分を絡め取られてるだけなのかな。
最後 犯人にまったく弁明をさせない幕引きがかっこよかった。
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レ・ヴァン・デ・ア・ラ・カルト(1/13 15:45)
「三四郎さんって爆売れはしないじゃないですか」と言ってたところが印象に残ってる。九条ジョー版「漫才過剰考察」とか読んでみたいな。絶対に書かないだろうけど……
他のひとがしてて感想ツイートにもあったけど、男女コンビとかだと九条ジョーはどうなるんだろう、というのは自分も思った。
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君のクイズ 小川哲
主人公がクイズオタクであることで、「内心でそんなことズラズラ、長々と思う?」が心によぎらずにドライブ感のある地の文として読める。こういう、自由の得方(えかた)があるんだ。
幕引きがあっさりとしていた。
Amazonレビューがほんとうに多くてびっくりした。
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女の一生 佐野洋子
最後のページ怖いなー
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ドードーが落下する た組
ルージュの伝言ってほんとにいい曲だなと思った。
全部につかれはてた夏目さんにも、ルージュの伝言とかタランティーノにしかウケないギャグみたいな【場所】があるといいなと思った。しみいった。
夏目さんほどじゃないにせよ、みんな疲れてる。みんなぎりぎりにいる。
夏目さんはかわいそうなのに、ほんとにいい人だ。ほんとうに良い人だから、ほんとにかわいそうだ。
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コンビニ人間 村田沙耶香
こういう話だったんだ。
城戸さんがオモコロで書く文章に出てくるザコの人みたいな人が出てくる。
ぜんぜんあんまり要素は近くない人なのに、最後の覚醒するところで服部真里子さんを連想しながら読んでた。
「殺人出産」だけ読んでた作家。他も読もう。
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偉大な作家生活には病院生活が必要だ(中原昌也)
「ビフォア・ミッドナイト」の会話シーンで、そのとき喋ってる人の顔を切り返しで映しつづける編集がスムーズでうますぎるということを書いててへぇと思った。これ見よがしじゃなくやってるのがすごい、と。
何回読み返しても「有効利用しろ」と言っている存在がどこにもいない。こういうのがあるのでこの人の書くものはたまらない。シャマランを「シャラマン」と書いてる誤字があった。82頁
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海の向こうで戦争が始まる(村上龍)
自分は母親に美しいメロンを買って帰るんだ、のところで笑った。
見たものが書けるドローンに空中や、抱き合う男女の体の隙間を飛ばせてるような文体。書いたあとそうとう疲れるんじゃないのか。やっぱりすごい。
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全部の回を聞いて、この回が一番おもしろかった。
二人が本当に楽しそう。
Podcastは一度再生すると〈ダウンロード〉状態から外れて、ネットに繋がってない端末では聴けなくなるので、仕事に行く前はこの回をしつこくダウンロードしていこうと思う。
古いiPhoneで聴きながら働いているので。
鷹の目さんは、かなりはっきりと松本人志フォロワーな喋り方に思想の人だと思う。今って「放送室」聞いてたっけ? となる場面が多い。
呂布さんはその点、ほんとにのびのびしている。天衣無縫、みたいな言葉があるけど、このラジオに関してはそういう言い方が浮かぶ。
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荒瀬 JET 三好涼
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E8%8D%92%E7%80%AC-jet/id1784172941?i=1000681557076
伊丹十三と三谷幸喜がこう言われてる時間が嬉しい、
タモリとか綾小路きみまろとかクリスタルキングをからかうとおもしろい、にこの人たちは勝手に自力で辿り着いてて、そこまでを思うとたまらない気持ちになる。
こういうのが聞けるときに、誰でも音声ファイルをあげれる時代にいれてよかったと思う。
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「夢うつつ」の最後のページの絵!
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BULLY (映画)
これ、毎週一本は映画観るような人の観る映画だ。間違えた。二ヶ月に一本くらいしか観ない人間の観る映画じゃない、と思った。
最後の、実際のことがああいうふうに流されるところが本当に怖かった。そういうレビューもついてたけど、たしかに最後の15分で急にほんとに怖くなる。
事が終わって、現場にはいなかった友だちに喋りにくるときの女(リサ)の目がキマってるというか、まばたきをまったくしない、本当にそういう人に見えてすごかった。
この友だちが。何かあったの? と母親にきかれた後「ナッシング」と二、三回言うんだけど、2回目のナッシングの言い方がおもしろかった。
二ヶ月に一本くらいしか映画をみないことの弊害は、いい映画しか観ないようになっていくことなんだと思った。いろいろみてみよう、という気持ちが最初から封印されるのはけちくさい。
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もう一人のかたの文章があんまり面白くなかった。キングジョーさんというかた。
自分はおもしろいことを言いたい、から〈降りれない〉とこういうふうになるのだなと思うとほんとうに他人事じゃない。怖い。たくさん新しい文化にふれていって、この人も文中で触れている「おじさんが気をつけるべきこと」に「人にうけようとする からそれなりに降りる」みたいな注意点も足していかないと絶対にグロくなる。
グラビアの人の、体型や顔じゃなくて、人柄が気になってくるというところがおもしろかった。
サニーデイ・サービスの「コンビニのコーヒー」という曲や、別の人の「ラジオのように」というアルバムが気になってスピーカーから流しながら読んだ。
レコードをドイツから取り寄せるところが、気の毒なんだけどおもしろかった。
松本さんはいつも通り。
飲み会の嘘書記のやりくちがおもしろい。
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古書価格が落ち着いたので買った。五千円くらいのが1600円くらいになってた。やっと自分所有のこの本がある。嬉しい。これのフィッシュマンズの章がすごい。
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ページを折りながら読んだ。
菊地成孔はおもしろいなやっぱり。
「はちどり」は観ようとすると思う。
スリービルボード
500ページの夢の束
アメリカンアニマルズ
THE CAVE サッカー少年救出までの18日間
ダ・ヴィンチは誰に微笑む
フラッグデイ 父を想う日
青春 ワンビン
みたいもの
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初・伊藤潤二。
楳図かずおと清野とおるを何回も思う。
顔面変形、人体損傷。
でもなんか紳士的な感じがする。
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おもしろいなーと思ってる人が「バクネヤングはおもしろい」と言うことの多い漫画。
最近だと漫画家のたかたけしさんが言ってた。
榎本俊二が「ゴールデンラッキー」でてきとうに4コマで一回出してそれっきり、でもなんだ今の奴は、みたいな顔立ちのキャラクターがずっと好き放題をする。
バクネヤングへの復讐のために特殊部隊に入る、元・担任の白井が怒りを堪えてるときに口から出てる「ぽみみみ…」という擬音に笑った。擬音がだいたいおもしろい。だいたい異様。
蓮華が、弾道を逸らしてライトに当てる場面の1ページをぶち抜いて描かれた絵がかっこよかった…
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これおもしろかった。
「傲慢と善良」も読もうかな。
ニューヨークの屋敷とかが好きそうだなこういう話
読んだ週のニューラジオですぐ喋ってそう。
〈別に、こんなふうにものを書いたっていい〉ことをちょっと忘れてた。しびれた。
「パッとしない子」 「早穂とゆかり」はおもしろいし怖かったけど、仕事人の狂っていきかたがこのような精神の形を取っていくことってたぶんあると思うから、
(特に、人に愛想をふりまくこと、が仕事のアイドルは「愛想を振り撒く」を極めているわけだから、その逆、にも勝手に長けていってるはずで、入れてるギアが今回こっちだった、って思えば言われた側のショックはその後薄まっていくかもしれない。そのような境地にいたってしまったことを哀れに思えていける要素がある)
書かれてることの怖さに対して、意外と後は引かなそうさがある。
現場で言われてる側だったらそりゃあしばらくきついだろうけど。
「ナベちゃんのヨメ」くらいがなんか一番 きついな。
おもしろかった。
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先月に山梨で長田さんと〈図書館別行動1時間〉をやったときに読んだインタビュー本『どんどん変に・・・』がおもしろかったのでエドワードゴーリーを読んでみることに。
「さよなら絶望先生」でこの作家への言及があったなー
『ずぶぬれの木曜日』おもしろかったな。
この世に知ったこっちゃなく他人があふれてる感じ の散乱のさせかた、
『鉄分強壮薬』の擬古文調に、石川さんとかこういうの好きかなーと思ったら本人が〈訳者あとがき〉にでてきた。
断然断固無用なる石。
『狂瀾怒涛 あるいはブラックドール騒動』もすごかった。
「YESなら→2ページへ NOなら→6ページへ」型の絵本なんだけど、「うんざりするほど無意味なものが読みたい者は27ページへ」とかのテキストが、がおもしろかった。
ちょっとメモっておきたいくらいに言い方に味があった
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おもしろかった。未読の人は1枚目の画像が貼られるところまで読んでほしい。そこでおもしろかったらおもしろい読みものになると思います
ロマンシングサガシリーズは、兄ちゃんがクロノトリガーとかと併せてやってた……が自分はしたことがなかったんだけど、給水ポイントみたいにときどきおもしろいことが言われているので読み終えれた。
ナミキさんの文体というのがあると思う。
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話の終わっていきかたがそんなによくなかった。
「魔術師の視線」とか「アフターサイレンス」とかはよかったのに、
連作短編で、3話入ってる、2話くらいまでわかりやすい「おもしろい!」もない、ってなるとむしろ これ最終話どうなるんだよ、ってゾクゾクしてくるんだけど、ただただ言葉で理由を言って畳んだ感じがする。3話を通して、自分のあんまり知らないことや、そんなことを言われるとは思わなかった……みたいなことが書かれてなかった。
好きな作家なので次も買うと思う。
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ダウ90000 「旅館じゃないんだからさ」
自分は配信で観たので、これを生で観劇した人たちに対してなにか、配信で観てる人間ならではの地の利のようなものを活かすぞ、と飲酒しながら観た。だから全然、感激屋さんな感想になってると思う。
冒頭、男女の店員さんが二人しか喋ってない時間の「おもしろいやりとりがされていようが、自分には苦しい」時間(言い合いっぽいトーンが生じさせる熱量と、見ている人を巻き込んでいく風のことはわかるうえで、こんなに言い合うかな?という反感があった)を過ぎて、どんどん若者たちの事情が絡み合っていくところはもう楽しかった。
【作りものの話の中で、実在する作品のことが言われる】ってなんでこんな嬉しいんでしょうね。
ここに快楽のツボがあることは、昔観た千原兄弟+渡辺鐘の『少年と鹿と鉄骨』の、
鹿「あなたは『WASABI』を借りておられました。」
鹿「私はよっぽど、出て行って、「おもしろくないですよ」と声をかけようと思ったんですが」
で知ってて、でもそれ以来はなかった。ここばっかり押してくる作劇って、お笑いではあんまり知らない。映画だと『花束みたいな恋をした』の前半とかがもう、勘弁してくれ級にここばっかり押してきたけど…
「お酒を飲まない若い人が増えてるらしいけど、お酒を飲まずに、どう恋愛を始めるんだ?」みたいな、上の世代の人が言いがちなことがあるけど、この言葉と同じくらいの強さで、「コンテンツを挟まずに、どう恋愛を始めるんだよ」みたいな問題系を持つのが、自分たちの世代なんだと思う。
みたいなことを36歳で書くのは、さすがに厚かましすぎるのか。でも、そうだと思う。
コンテンツを挟まないで仲良くなれる気がしない。
だから、一つの恋仲の終わりは、皮膚に癒着するように〈かつてに自分の利用したコンテンツ〉にまで通ってしまっている痛覚が、引き剥がされるような衝撃とセットになるんだと思う。
外部化された弱点と化しちゃうっていうか。
暗い中でふたり、無音の映画を観る最後……
あぁ、そんなことしちゃだめだよ、と外からの自分は思う。
でも、〈こんなこと〉をしたくてこの世に来たんだよ、を「あそこ」にいるときの自分は噛み締めている。
どっちの立ち場もいっせいに味わいながら、うっとりして、かきむしられている……
恋の終わりも恋の始まりも、恋そのものくらい楽しいことに、勘弁してくれ!と思う。きれいな時間だった。
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かつてラーメンズから自分がおもしろさ……の他に受け取れたものがあるとすればそれは「20代〜30代を東京で過ごすというのはなんて素敵なことなんだろう」というムードのようなものだったけど、この人たちのそれにあたる要素はかなりはっきりと「青春が終わっていくことへの愁い」のようなものですね。
愁い、と言いつつこれはかなりはっきりとした、うっとりとできる要素で。構成員のこの数とこの混合感じゃないと絶対にこんな気持ちは呼び起こされないと思う。なんて素敵な人たちなんだ! なんて怖い人たちなんだ!
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「きょうの猫村さん」って自分は読んだことないんだけど、読んだあかつきの自分の顔はこういうふうなにやにやなのではないか、みたいなことを途中にちょっと思った。
にやにやしたね
動画の、とんとんと場面が飛ぶテンポが、内容を詰め込んでる……というよりは、ひとつひとつに拘泥(こうでい)しない? のよさとして気前がよくて、そういえば「散歩をするか」ってそういう心持ちで始まり、終わるものなんだった。
ネットでみるにはだいぶ探し回らないといけないような平和な時間がここには映ってるねぇ
水辺の広い階段を跳びながら降りていくときちょっとこわかったな。
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電車の中で、音楽も聴いてないし、スマホも見てない人のことをsudoさんが「指示待ち人間」と呼んでておもしろかった。
自発的にスマホを観たり音楽を聴いたりしようよ、みたいな、なんか不思議な転倒を起こせていた。
情報に飢えていろいろしてるほう、を気遣う発言のほうに今の世はどちらかというと寄ってると思うので、この言い方で言われることで生まれてしまう強さでわらった。
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上牧晏奈 「すみませんけどboom boom boom」
タイトルが良いですよね。まず
「なんか、おもしろいらしいよ」って噂だけが先に回ってくる話みたいな、そんな題で。
なんかの受賞作然(ぜん)としてるっていうか。
そんなタイトルだ。
ブルーベリーベーグル→アロマキャンドル→ジャンベ→動物園で働いてるのか?と思われている「気をつけてー」をおばちゃんみたいにしょっちゅう言う女の人→鉄棒→幼児が幼児の視界の画素で思い浮かべるアンパンマン→
と来て急に「爬虫類をたくさん飼ってる男の人」だから、ほんとうにきもちわるい。自分は感性が青年コミックで止まってるから、こんなエッチさにはほんとに喰らわされるんだ。でもこういうのはツイッターでは言いにくいよね。
最後の2行もなんなんだよ。
上牧さんの「文章からの退場のしかた」とでもいうかが、もうできてるのはなんでなんだ。『メゾン・ド・レモンに住むつもり』の買って読む冊子にもこんな気持ちがあったぞ。
「日本国内の、しかも都下の深夜に撮られたズートピア」みたいな。そうなると吾妻ひでお『夜を歩く』『アル中病棟』に寄る、という。
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地球の恋人たちの朝食 雪舟えま
いやーーーーーーーーーいいですね。
↓こういうものが昔、ものの感じ方が今よりもやわらかかったころに好きだった人は、読むとあの感じが「もどってくる」と思います。
⚫︎カラーひよこの寿命の話
⚫︎Perfumeのアルバムの最後の曲の感じ
⚫︎『嫌われ松子の一生』のラスト
⚫︎レインボーロード(マリオカート64)で落ちていってるときの時間
⚫︎SEIYUでしか買えない菓子
⚫︎自分しか思い出してないだろうクラスメイト
⚫︎オアシスの後にリアムが始めたバンド、Beady Eyeが「キラキラした目」という意味だったこと
そして結局はその頃への戻れなさにうっとりするといい。
読んでるうちに、この本を贈りたい人のことを考える時間になる。
死の匂いと生の燃焼、歴史に残らない冗談、
登場する人らはわらかす気ゼロ
なのにわらえる99(きゅうじゅうきゅう)
鼻から入って脳を這い、出てきたらピンク色になってたなめくじ
そのあとにさせられる1分間の自己紹介
の大失敗
2学期にできた友だちが家で見せてくれるヨーヨー
そこまでのホンダカブ
かたくなったひよこ
言い合い
くさるときは肉の表面(おもてめん)から緑色になるしょうが焼き
きくらげみたいに地面にへばりついてるパンクした後輪
……みたいなことを自分もなんとかがんばれば言えるんだけど、ずっとこういうことが言えるのが雪舟さんなんだ、とつくづくあらためて思います。
で、もう、「言える」とかでもないんですよね。
「手段でやってない」人はえげつない。
ストライクを出せるのは「ボウリングがうまい人」で、ストライクを延々出し続けられるのがプロだ、みたいな話なんかも思い出す。
NSC(吉本の芸人養成所)とかでの必須著書とかにしてほしい。
まずは東京校から。
ストレンジだったりファニーだったり、死の匂いだったり、生の燃焼だったり、脳をナメクジが這ったような発想だったりを、翌年以降のお笑い界にちらばらまいてほしい。散(ち)らばら撒(ま)いてほしい。
自分たちがお客さんにしようとしてる人たちに、この本に出てくるような資質に境遇のひとらもいるかもしれないんだと、あるときにちょっとでも思い出してくれたらまた、いろいろとおもしろいと思う。
自分ならおじげづく。こわいよこんな人が客席にいたら。何を言えるんだよこんな感覚と「愛」の人に、自分なんかが、と思う。
コンビの、自分が引っ張っていくほうになれないと思う。
延々一人で何かをやる方向にいくと思う。
今後 何回も読むと思う本の誕生でした。絶版の復刊のような初登場。本格と、新本格と、別回答。ほんとにおめでとうございます。
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YUKIの「GIRLY WAVE」
城戸さんのnoteで表紙を見て、城戸さんと同じように喜んで買って読んだ。
世代的に、YUKIはジュディマリのYUKIってよりはJOYのYUKIだし、長い夢のYUKIだし、ハチミツとクローバーの「ドラマチック」で最後 蟹の脚がザバン!ってなるYUKIだった。
ジュディマリは、オーバードライブと散歩道っていう有名な歌が好きで、あとはラッキープールとか。
普段まったく聞いてなくてもこういう夢を見るくらいに、強く太く、この世にいる人たち。
公園で撮影してたら、近くの学校の子供たちがYUKIたちに気づいて「そばかす」を歌ってきたというところがよかった。
バンドが終わるときの話って本人たちには申し訳ないけど、どれも面白い。
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フィッシュマンズの「MELODY」
4:25〜 のギターの鳴りかたが本当に怖い。かっこいい。
ギュワンギュワンギュワン…… ってところ。
空中でヘリコプターの羽根が止まったみたいなゾゾ気(け)が走る。
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「監督失格」がおもしろかったので、もうちょっと知りたくて読む。
くわえさせてくる社長に「映像のために映しとけばいいと思ってるだろう」と言われるところ、笑った。
わくわく不倫旅行、見たくなったので探し中。無い。
挙がってたやつでひとつ、1000円の動画があったので買ってみた。
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ラジオで流れてた。力強い。
歌ってる部屋の天井が高い感じ。
MISIAの「つつみ込むように……」が聞きたくなる
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長嶋有 僕たちの保存
短編連作。語り手の思考の流れが、多めの地の文で進んでいくところはおもしろかったのに『ゴーイースト』で3人が「」で喋りだすくらいのところがなんかノリが小寒くて、無職の人が刀で都庁の方向を指すあたりで、大丈夫かな、と心配になった。
でもその後の、疲れを急に意識するところ(162ページ)でおもしろくて、プロだ!と思った。
コントの動画を見てるときの早さで「おもしろい」「おもしろくない」を思おうとする……と脱落してしまうけど、ひとまずこういう空気感に、おもしろいとかじゃなくしばらく浸るとやがて現れるおもしろいにありつけるのか。
ケチくさいな自分は、と思った。
終盤、のこりのページは後これくらいだからもうこの本は終わるのに、登場人物たちがまだズラズラとパソコンの仕組みの話をしてるところで「いま自分はめずらしい体験をしている」と思った。
ふつうの小説だったら、もうちょっとなんというか、物語を畳もうとしてる時間に書かれるような神聖な雰囲気や語句や会話文がもう残り2ページとかになったらへんでも立ち現われてこなくて、ヒヤヒヤした。おい、終わる、終わるんだぞ、おい、おい、となってるうちに本当に終わった。
小説終わらせるときって気持ちいいんだろうなー。
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おねがいマイメロディ(2005年)
あそこにいたら頭をジャンプ台にされたことは〈クロミに協力した〉じゃないだろ!
一人ずつ自分の夢を言っていく流れで、かなで姉ちゃんだけお金で叶う夢だった
かなで姉ちゃんに +1🧳(いちブランドバッグ)
パソコン谷口の回
ネズミがコードをかじり切る
カメラ山本の回
ぶあつい写真になってクロミに覆い被さる攻撃、見ててちょっと気を遣う見映えのなんかだったな
寝てたら鼻にとまっていたてんとう虫に「バイバイ」と言えるマイメロディ +1🐇(いちうさぎ)
クッキーを焼いてるときに夢の扉が開いたことに気づくマイメロディー + 1🐇(いちうさぎ)
山本や白山に「暗い」「きもい」と言えるクロミ +1💃(いちだんす)
インタビューで誕生日を聞かれたのに「個人情報なので」と伏せた柊先輩 +1💀(いちどくろ)
※「うわ、こいつ感じ悪いな」的に、ネガティブな印象のものの場合、💀(どくろ)がつきます
汚い部屋の飛田さん回
汚部屋(おへや)のアニメーション絵っておれ初めてみたかもしれないな
汚すぎて、玄関をあけたら自動車がゴミとして置いてあって、その中で寝てる飛田さん + 1🚮(いちごみ)
最後 引っ越してったのもめちゃくちゃ笑いました
物語から強いられた退場だ
女の子ばっかりの家にあのヒゲの生え方のおじさんが来る場面やっぱり怖すぎるね
……もしかして、男は奇人でない限り〈このアニメには映れない〉のか?
サッカー回。
敵チームがどんどん不慮の事態にまきこまれていって、主人公たちの学校のチームが不戦勝で2回勝ってしまう。学校が火事とか、来る途中のバスが事故をおこすとか。試合中にも、とあることが起こる。ほんと変なアニメ!
キーパーの人の肩の傷の描かれ方が痛そうだった。
気づきとして、マイメロディーはひとつひとつの動作がゆっくりなことが「ぬいぐるみが動いてる」的なんだけど、クロミは動きがなめらかでビュンビュン動くので、「そういう生き物に見える」が見た目に起こっている。
結果として、マイメロはなんか常に、目が嬉しいっていうか、ぬいぐるみの可愛さを正統に活かしている。クロミはこの点で、損してるかもしれないですね。そのぶん、セリフのおもしろみとか声色のかわいさとか、あんまりうまくいかなさの「かわいそうかわいさ」っていうかを特長として持っている。
動いてるだけで嬉しがってくれるマイメロはスターであり、そんなの残酷すぎる。
客席で応援してる時の声が「ふれー!ふれー! サッカー。」だった。
案外まだ出てきてなかった属性:おじいさん/マイメロからフラットくんへのソファー上(じょう)ハグ/ツッコむときキャラの顔がでかくなると安心する!/クロミの第一声が割れて聞こえる、前の晩 酒飲んでたとしても全然アリだなー/かわいさが現代的だから/「やめろ!おれたちは風が好きでバイクに乗ってるんだ! バイク好きどうしで争っても何の意味もないんだ!」/アニメ絵のメキシコ(一瞬)最高!/空中に目玉だけが残る表現 凄(すご)/「クロミノート666(ろくろくろく)。」の言い方がかわいい。観たあと真似した/最後 お前そんな感じか!
マイメロをベンチから捨てる柊/バクの耳へマイクタイソンと同じ攻撃方法をくわえるクロミ/ベンチでぬいぐるみのふりをするマイメロの汗マーク/バクが「かっこいいい顔になれたので自分は勝ち組だ」というセリフを言うところでごつ盛りを吹き出しそうになる/アニメ(友を擁護するすばらしい場面)と自分との間にごつ盛りをはさむことで正気でいられる
かわいいものが苦手なまなちゃんが、川に落ちたマイメロを自宅のベッドで安静させる回。マイメロがソロで外を出歩き始めている。
格闘技と幼虫が好きって、まなちゃん ほぼ呂布カルマだな
今のところの8話までで、話としていちばん良かったかもしれない。
これはいいね。いいぜ
人生の序盤にこのメッセージを受け止められるわけだ
おばさんに玄関で怒られる場面で初めて、まなちゃんの左耳に二つピアスがあいてるのに気づいた。
末の妹のクラスがなわとびを頑張る回。/先が矢印みたいなしっぽで本のページをめくるクロミがかわいい。クロミのしっぽの先が矢印になってるの初めて知った。/スポーツで性格が悪くなってる奴が自分を省みるハメになる話 最高!/クロミがしゃべるときの四角い口の激しい動き、気になるな/カエルならではの攻撃(舌や跳躍力を使うとか)が無くて打撃技で蛇を倒してた/「おれが縄跳びを教えてあげる」「自分は算数を教えてあげる」のようなことでも泣けてしまう!
なんかでもゆるい回にも感じたな。
17時であがれるバイトの、16時くらいから暇な日みたいだった
朝の「ちこくちこく〜!」→出会う を10話で初めてやるアニメ
姉ちゃん回。
ヒーローショーに出てる俳優志望のクラスメイト。
クロミに悪い夢を吹き込まれたあと乱闘になる場面で、「OK牧場。」という声が喧騒のなかから聞こえてくるんだけど、これってなんなんだっけ。うたたちのお父さんが言ってるのかな。お父さん、観にきてたっけ…
だし、
お父さんが軽口ばっかり叩く という要素ってなんか急に追加されてなかったですか
あんまり思い出せない回。
マイメロがお風呂スポンジとしてお父さんの腋などに使われるところ
口調の気持ち悪さ(「何々なんだな」)か、マイメロのストーカーキャラの気持ち悪さか、どっちかだけにしてくれ!
マイメロにひどい目に遭ったことをクロミが振り返る場面で、絵でのシーンじゃなくて全部 口頭で説明してたりとか、なんかパパッと作った回みたいに感じた
きむずかしい立体芸術家の回。
石にされるクロミが両目を×にして片足をあげてるところがかわいかった。
コグレが足が速くなる回。うたちゃんと引っ付くとは、この段階ではとても思えないな。マイメロは放り投げられてるのに「や~ん」と言ってるだけで心が広いと思う。
傘で空から降りてくるふらっとくんに→があたってるところ、すごいよマサルさん調(ちょう)を感じた。
父のレコード再生機を壊してしまう回。
あんまりおもしろくなかったな・・・
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これで終わりなのはさみしいなー
でもこういうものになるのかな。
いいほうのパン屋とやる気ないほうのパン屋の違いを書いたところで、やる気ないほうのパン屋を「パンのほかに、ペットボトルの飲み物や赤飯も売ったりする」と書かれてるところで笑った。
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これの向こうには何もないですが、買うと感想が追加されるごとに通知がいきます
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