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もろもろの感想


もろもろの感想を置いていくnoteです。





「きょうの猫村さん」って自分は読んだことないんだけど、読んだあかつきの自分の顔はこういうふうなにやにやなのではないか、みたいなことを途中にちょっと思った。
にやにやしたね

動画の、とんとんと場面が飛ぶテンポが、内容を詰め込んでる……というよりは、ひとつひとつに拘泥(こうでい)しない? のよさとして気前がよくて、そういえば「散歩をするか」ってそういう心持ちで始まり、終わるものなんだった。

ネットでみるにはだいぶ探し回らないといけないような平和な時間がここには映ってるねぇ 

水辺の広い階段を跳びながら降りていくときちょっとこわかったな。

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電車の中で、音楽も聴いてないし、スマホも見てない人のことをsudoさんが「指示待ち人間」と呼んでておもしろかった。
自発的にスマホを観たり音楽を聴いたりしようよ、みたいな、なんか不思議な転倒を起こせていた。

情報に飢えていろいろしてるほう、を気遣う発言のほうに今の世はどちらかというと寄ってると思うので、この言い方で言われることで生まれてしまう強さでわらった。

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ミギー「こ…   こ…  こぼしちまったよ……」

上牧晏奈 「すみませんけどboom boom boom」

タイトルが良いですよね。まず

「なんか、おもしろいらしいよ」って噂だけが先に回ってくる話みたいな、そんな題で。
なんかの受賞作然(ぜん)としてるっていうか。
そんなタイトルだ。

ブルーベリーベーグル→アロマキャンドル→ジャンベ→動物園で働いてるのか?と思われている「気をつけてー」をおばちゃんみたいにしょっちゅう言う女の人→鉄棒→幼児が幼児の視界の画素で思い浮かべるアンパンマン→

と来て急に「爬虫類をたくさん飼ってる男の人」だから、ほんとうにきもちわるい。自分は感性が青年コミックで止まってるから、こんなエッチさにはほんとに喰らわされるんだ。でもこういうのはツイッターでは言いにくいよね。

最後の2行もなんなんだよ。
上牧さんの「文章からの退場のしかた」とでもいうかが、もうできてるのはなんでなんだ。『メゾン・ド・レモンに住むつもり』の買って読む冊子にもこんな気持ちがあったぞ。

「日本国内の、しかも都下の深夜に撮られたズートピア」みたいな。そうなると吾妻ひでお『夜を歩く』『アル中病棟』に寄る、という。


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地球の恋人たちの朝食 雪舟えま

いやーーーーーーーーーいいですね。

↓こういうものが昔、ものの感じ方が今よりもやわらかかったころに好きだった人は、読むとあの感じが「もどってくる」と思います。

⚫︎カラーひよこの寿命の話
⚫︎Perfumeのアルバムの最後の曲の感じ
⚫︎『嫌われ松子の一生』のラスト
⚫︎レインボーロード(マリオカート64)で落ちていってるときの時間
⚫︎SEIYUでしか買えない菓子
⚫︎自分しか思い出してないだろうクラスメイト
⚫︎オアシスの後にリアムが始めたバンド、Beady Eyeが「キラキラした目」という意味だったこと 

そして結局はその頃への戻れなさにうっとりするといい。
読んでるうちに、この本を贈りたい人のことを考える時間になる。

死の匂いと生の燃焼、歴史に残らない冗談、
登場する人らはわらかす気ゼロ
なのにわらえる99(きゅうじゅうきゅう)
鼻から入って脳を這い、出てきたらピンク色になってたなめくじ 
そのあとにさせられる1分間の自己紹介 

の大失敗 

2学期にできた友だちが家で見せてくれるヨーヨー
 そこまでのホンダカブ 
かたくなったひよこ 
言い合い 
くさるときは肉の表面(おもてめん)から緑色になるしょうが焼き
きくらげみたいに地面にへばりついてるパンクした後輪

……みたいなことを自分もなんとかがんばれば言えるんだけど、ずっとこういうことが言えるのが雪舟さんなんだ、とつくづくあらためて思います。

で、もう、「言える」とかでもないんですよね。
「手段でやってない」人はえげつない。

ストライクを出せるのは「ボウリングがうまい人」で、ストライクを延々出し続けられるのがプロだ、みたいな話なんかも思い出す。

NSC(吉本の芸人養成所)とかでの必須著書とかにしてほしい。
まずは東京校から。

ストレンジだったりファニーだったり、死の匂いだったり、生の燃焼だったり、脳をナメクジが這ったような発想だったりを、翌年以降のお笑い界にちらばらまいてほしい。散(ち)らばら撒(ま)いてほしい。

自分たちがお客さんにしようとしてる人たちに、この本に出てくるような資質に境遇のひとらもいるかもしれないんだと、あるときにちょっとでも思い出してくれたらまた、いろいろとおもしろいと思う。

自分ならおじげづく。こわいよこんな人が客席にいたら。何を言えるんだよこんな感覚と「愛」の人に、自分なんかが、と思う。
コンビの、自分が引っ張っていくほうになれないと思う。
延々一人で何かをやる方向にいくと思う。

今後 何回も読むと思う本の誕生でした。絶版の復刊のような初登場。本格と、新本格と、別回答。ほんとにおめでとうございます。

YUKIの「GIRLY WAVE」

城戸さんのnoteで表紙を見て、城戸さんと同じように喜んで買って読んだ。
世代的に、YUKIはジュディマリのYUKIってよりはJOYのYUKIだし、長い夢のYUKIだし、ハチミツとクローバーの「ドラマチック」で最後 蟹の脚がザバン!ってなるYUKIだった。
ジュディマリは、オーバードライブと散歩道っていう有名な歌が好きで、あとはラッキープールとか。

普段まったく聞いてなくてもこういう夢を見るくらいに、強く太く、この世にいる人たち。

公園で撮影してたら、近くの学校の子供たちがYUKIたちに気づいて「そばかす」を歌ってきたというところがよかった。
バンドが終わるときの話って本人たちには申し訳ないけど、どれも面白い。

フィッシュマンズの「MELODY」

4:25〜 のギターの鳴りかたが本当に怖い。かっこいい。
ギュワンギュワンギュワン…… ってところ。

空中でヘリコプターの羽根が止まったみたいなゾゾ気(け)が走る。

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「監督失格」がおもしろかったので、もうちょっと知りたくて読む。

くわえさせてくる社長に「映像のために映しとけばいいと思ってるだろう」と言われるところ、笑った。
わくわく不倫旅行、見たくなったので探し中。無い。
挙がってたやつでひとつ、1000円の動画があったので買ってみた。

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ラジオで流れてた。力強い。
歌ってる部屋の天井が高い感じ。
MISIAの「つつみ込むように……」が聞きたくなる

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長嶋有 僕たちの保存

短編連作。語り手の思考の流れが、多めの地の文で進んでいくところはおもしろかったのに『ゴーイースト』で3人が「」で喋りだすくらいのところがなんかノリが小寒くて、無職の人が刀で都庁の方向を指すあたりで、大丈夫かな、と心配になった。

でもその後の、疲れを急に意識するところ(162ページ)でおもしろくて、プロだ!と思った。
コントの動画を見てるときの早さで「おもしろい」「おもしろくない」を思おうとする……と脱落してしまうけど、ひとまずこういう空気感に、おもしろいとかじゃなくしばらく浸るとやがて現れるおもしろいにありつけるのか。
ケチくさいな自分は、と思った。

終盤、のこりのページは後これくらいだからもうこの本は終わるのに、登場人物たちがまだズラズラとパソコンの仕組みの話をしてるところで「いま自分はめずらしい体験をしている」と思った。

ふつうの小説だったら、もうちょっとなんというか、物語を畳もうとしてる時間に書かれるような神聖な雰囲気や語句や会話文がもう残り2ページとかになったらへんでも立ち現われてこなくて、ヒヤヒヤした。おい、終わる、終わるんだぞ、おい、おい、となってるうちに本当に終わった。

小説終わらせるときって気持ちいいんだろうなー。





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