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InnerSourceって知ってるかい?多くのエンジニア組織に必要な事 #ISGT2024

先日、Githubの服部さん( https://x.com/yuhattor )にお誘いいただいてこんなイベントに参加してきました。

InnerSource Gathering Tokyo 2024

InnerSource(インナーソース)とは、企業や組織内部でオープンソースソフトウェアの開発手法や文化を採用することを指します。
ということで、オープンソースの社内版というざっくりした理解。

https://www.youtube.com/watch?v=kkxRvNP31K8


当日の様子はこちらから

なんでInnerSourceが必要なんだっけという話し

我々のような小さな組織であれば、ありとあらゆるリソースをみんなで再利用しながら仕事を進めていくというのは普通なものではと思ったりもするのだけど、大きな組織ではなかなかそうはいかない。縦割りで組織間で技術が共有されず、車輪の再発明が繰り返される。そんな風になっていく。
今回の参加者には、東芝だったりパナソニックだったりSONYだったり。名だたるメーカーの方々が参加しているのがとても印象的でした。

名前がついているということはとても重要なことだった

個人的にはこの数年SlackやSalesforce関連の文脈の中で「データサイロ」というキーワードを聞く機会が多かったのですが、こういった大きな組織では技術そのものがサイロの中に取り残されてしまっているようだ。

「InnerSource」というキーワードは色々な種類のデータサイロの中でも特にソースコードにフィーチャーされているけれども、これを如何にしてデータサイロの中から救い出し活用するのかという活動だと言える。オープンソースとかOSSといったキーワードはエンジニアの中では既に聞き馴染みのあるワードだろうし、それの社内版か、なるほどねと理解に苦労することも無いだろう。

社内リソースの再活用?贅沢な名前だね、今日からお前の名前はInnerSourceだよ

InnerSourceというキーワードを知らずに苦労している人多いのでは?

イベントの最後のタイミングでOSTという時間がありました

ディスカッションテーマを色々持ち寄って、参加者は自分が気になるところに参加して話し合うという時間です。
僕自身はそもそもInnerSource初心者だったので、InnerSourceの理解を深めたいというチームに合流して会話させてもらったんですけど、そこが結構良かったんですよね。
例えば、似たような製品を作っているのだけどクライアントの属性別に部門が分かれていてそれぞればらばらで開発続けていたのを部長に掛け合って共通化できるように進めたみたいな話しだったり、逆に自分が作ったコードが色々な人にコピーして使われ始めちゃったんだけどそれぞれ全部をメンテンナスするのが面倒になって完全に技術的負債になっちゃっていたのをまとめ上げることができなかったよみたいな話しがあったり。
そもそもそのテーマをあげてくれたのが東芝の方だったんだけど、InnerSourceの概念は伝わってかねがね総論賛成なのに誰もコミットしてくれない〜という状態をどうやって変えていくかみたいな話しだったり。
InnerSourceがどんな風に組織に寄与していくのかについての解像度があがったとても良い時間だった。個人的には全く知らない人たちのコミュニティだったので緊張もあったんだけど、あーそれ分かるようんうん、という人たちが適度に期待値調整されて集まっていたこともあって非常にプラスになるディスカッションタイムでした。

この時間を終えて思ったのは、もっと多くの人が参加した方が良い場なんだろうなこれはという確信。80人くらいの参加者だったと思いますが、これはもっと多くの人がコミットできるようになるとハッピーになれる組織がもっと増えていくんじゃないのと感じています。

ネタ枠だったけど個人的に刺さったコンテンツ

この曲がとてもわかり易い

こことか最高なんですよね

README.mdわかりやすくしたらなんのコードか良くわかった

人間が生み出したリソースを人間が触りやすくしておくという事の重要性が語られている曲です。
曲作りの詳細はこちら

学び

今はまだ課題にはなってないと思うけれど、いずれ人数が増えていく中で同じようなことをやってしまう可能性はあるだろうなという予感はする。
弊社の場合はGithub使っているけど、先程の曲のようにREADME.mdちゃんと書くことでより多くの人に理解してもらって再利用が促進されるという世界観についてはどこかで語っていかないと行けないんだろうなぁ。
そのうちGithubに搭載されそうな機能ではあるんだけど、こんな機能どっかに存在してないかな?って聞いた時に内部コンテンツを引っ張ってくるみたいなのが補完してくれそうではあるけどね。READMEだけだと細かい話しはピックアップできないが、そのへんは生成AIがなんとかしてくれるとありがたいのだが。

まとめ

InnerSourceというキーワードと、それを取り扱うコミュニティがあるっていうことだけ持ち帰って頂ければ最高です。ぜひどこかのイベントでお会いしましょう

おまけ

会場についたら見知った顔が

そうかここはK.A.Gの本拠地か!(もともとオフィスもあったんだけど現在オフィスだけ違う場所に移転してイベントスペースが残されているということでした)。かずさんともゆっくりお話しできてありがたかったです。

おまけ2

キーノートもとても良かったんだけど、紹介されていた牛尾さんの著書も早速手に入れました。
みなさんもよろしければどうぞ


noteにはこれまでの経験を綴っていこうかと思います。サポートによって思い出すモチベーションが上がるかもしれない。いや、上がるはずです。