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Success4:SaaSを超えて世界現象となったカスタマーサクセスの未来

登壇者

ダン・スタインマン【Gainsight EMEA / ジェネラルマネージャー】

概要

カスタマーサクセスソリューションを展開するGainsight(ゲインサイト)の立上げ時から元祖CCOとして経営をリードし、また日本でも通称 ”青本” で親しまれているバイブル的な書籍『カスタマーサクセス』の著者でもあるダン・スタインマン氏。3年前、Gainsight EMEAの社長に任命されてロンドンへ赴任、以来、主に欧州事業を統括されています。

「カスタマーサクセスの興隆は、決して米国やSaaSだけのものではなく、業界や地域を問わない、グローバル現象(Global Phenomenon)です。」

カスタマーサクセスの生き字引とも言えるダン・スタインマン氏が、米国に加え欧州各国でカスタマーサクセスの実務をリードされてきた経験を踏まえ、世界現象としてのカスタマーサクセスについてお話しし、日本企業に温かいエールを送ります。

Pulseについて

海外ではカスタマーサクセスのカンファレンスを何回も開催している。
日本でも800人以上が参加するカンファレンスが出来てとても嬉しい。

ダン・スタインマン氏について

以前はマルケトでVP of CSをやっていた。
現在Gainsightのヨーロッパを統括し、青本を執筆した。

ビジネス領域の変化について

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古い大企業が崩壊するのはテクノロジーのせいではない。
顧客の理解をしていなかったからだ。

競合よりも顧客が何を求めているのか理解を深め、新しいテクノロジーを使ってそれを実現しないといけない。

だからカスタマーサクセスが大事になってくる。
カスタマーサクセスとは顧客を知ることなのだ。

カスタマーサクセスとは何か?

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カスタマーサクセスとは「プロダクトで出来ること」と「顧客が出来ること」のギャップを埋める仕事。

顧客の誰もがプロダクトを完璧に使いこなしていたらカスタマーサクセスは要らないが、そんな会社は聞いたことがない。

ここの下のラインを押し上げることがカスタマーサクセスのミッションだ。

カスタマーサクセスの方程式

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顧客はあなたのプロダクトから成果を得られているか?
顧客はあなたと働くことを求めているか?負荷なく働けるか?

カスタマーサクセスのミッション

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顧客群から得られる価値を最大化するにはどうすればいいか?
これの答えになるのがカスタマーサクセスである。

顧客を正しく理解し、顧客に価値を届け、それを正しく遂行できれば、顧客があなたのプロダクトの口コミをしてくれる。
あなたの顧客と潜在顧客は実は繋がっているのだ。

我々がここで問うべきなのは次の2つだけである。
1)顧客に価値を提供できているのか?
2)その価値どのようにして測るのか?

そこで大事なのがいかに早く顧客に価値を届けられるのか?だ。
Time to Valueを最短にしないといけない。

カスタマーサクセスの失敗要因

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各ファンクションの役割やミッションが分かれてしまっていることがある。
顧客のデータがバラバラに管理されて、どこにあるか分からない、と。
この状態ではカスタマーサクセスはできない。

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カスタマージャーニーは一元化しないといけない。
オーディエンスが1つ1つの楽器の音を聞きたいわけではなく、オーケストラの演奏が聴きたいのだ。

ビジネスモデルの変遷

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ビジネスモデルはロジスティクス型からトランザクション型へ変わった。

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そこからさらにサブスクリプション型に変わってきている。

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最初の取引の時から、取引後の創出価値は10倍以上になった。そこからさらにサブスクリプション型に変わってきている。
これが取引後のサポートを行うカスタマーサクセスが生まれた理由だ。

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さらにコンサンプション型では、実際にプロダクトを使用するまでは全くコストがかからない。
プロダクトを使ってはじめてコストがかかる従量課金型のビジネスモデルが台頭した。

Boxのようなフォルダ容量を使うほどコストが発生するようなプロダクトだ。
Amazon Web Serviceなども同じで月額で幾らではなく、どのくらい使ったかでどのくらいコストがかかるかが決まる。

1円の課金すら営業ではなく、カスタマーサクセスが稼ぎ出すのだ。
この50年でカスタマーサクセスの重要性がますます重要になってきている。

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顧客とベンダーの力関係の変化

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結果としてベンダーから顧客に力が移ってきた。
彼らは何のサーバーも工場も製品も買っていないのだ。
彼らはいつでも利用を止められる。
これはベンダーにとって非常に怖いことだ。

顧客は営業と話す前に70%は検討結果が決まっている。
これだけ情報があふれている時代なら当然だ。

だからこそ、ますます営業からカスタマーサクセスに重要性が移ってきている。

カスタマーサクセスの統計

CSMの人数は2015-2018年で8倍になった。米国外だと10倍だ。
2017-2018年でCSの求人は84%も増えた。
特にテクノロジー、ヘルスケア、メディア、物流業界でCSMが増えている。
米国ではCSMの48%は女性だ。

カスタマーサクセスの出せるビジネスバリュー

1)顧客のチャーンを防げる
2)顧客の利用を拡大し、収益を向上させられる
3)顧客獲得にも貢献できる
4)口コミの創出を促進できる
5)プライシングに良い影響を与えられる

3つ目について、顧客は顧客同士で話していることを忘れてはいけない。
あなたの見込み顧客はあなたの顧客と話している。
もしあなたの顧客が良い口コミをすれば、見込み顧客に非常に良い影響を及ぼせる。
これがカスタマーサクセスが顧客獲得を増やせる理由だ。

5つ目について、価格はプロダクトの提供価値と均衡しないといけない。
提供価値が上がらないのに価格を上げてはいけない。
しかしカスタマーサクセスがプロダクトの提供価値を向上できれば、価格を上げることができる。

カスタマーサクセスのステージ

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カスタマーサクセスの成熟度に比例して、出している成果が向上している。

新しい世界の到来

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ここから、こうなる↓

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価値の最大化が最も重要になる。
もはやポストセールスという言葉はもはや存在しない。

顧客価値が評価される時代に

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カスタマーサクセスの始め方

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1)自社のCEOにカスタマーサクセスの本を読ませよう

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2)自社の顧客がどれくらいヘルシーな状態かを理解しよう
顧客がヘルシーな状態かどうかも分からない状況では、顧客の価値を最大化はできない
どのくらい顧客はサービスを使っているか、サポートチケットは減っているか、顧客のNPSは高いままかなどをちゃんと見よう

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3)顧客のセグメンテーションをしよう
全ての顧客は異なる要望を持っているので、同じように扱わない
各セグメントに適切なアプローチをするような設計をする

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4)カスタマージャーニーの設計
上と同じく顧客ごとジャーニーを分けなくてはいけない
どういう時に何をすべきかを各ステップでジャーニーごとに分ける

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5)運用に乗せよう
これはテクノロジーやツールだけの話ではない
どういう情報をどう扱い、どういう営業フローにするかなどを考える
社内のどこからもデータにアクセスできるようにしないといけない

以上。

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