「体験」とスペクタクル、或いは没入型エンタメ(※キンドラについての文)
取り留めのない文章ばかりになりましたが、つまりはキンドラいいよね…という話です
申し訳程度の導入
資料集で見たまんまやんけ！！！！！
これも資料集で見たまんまやんけ！！！！！
サイゼでいつも見るやつやんけ！！！！！
2月に行ったフィレンツェのウフィツィ美術館、目玉は勿論「受胎告知」や「ヴィーナスの誕生」などの有名絵画です。事実これらの絵だけ人だかりがエグかったです。
しかし、ベンヤミンがアウラの凋落だのどうこう言っていた通りというか、様々な場面でいっっっつも目にしている名画は現物を見てもそこまでワクワクしない、"答え合わせ"感が強すぎてなんとなくオーラが無いものだなあ…となりました。インターネット等で情報や視覚イメージを大量に食わされるようになった現代、単に有名過ぎる作品や観光スポットをスタンプラリー的に見て回るだけではあんまり満たされない気がします。
では、そんな現代で俺達を雑に満たしてくれるものは何なのでしょうか？
例１：ライブ
ライブ系のイベント全然いかないのですが、一度くらいは行ってみるかということで某アニメの20周年ライブに行ってみました。
スタートした瞬間から会場の客が思い思いにノり始め、会場が一気に熱量に包まれたのはビビりました。俺の左隣はドキプリの曲が流れる度に嗚咽漏らして泣いてました。好きなコンテンツの好きな曲で思い切り叫んで泣いて飛び回る、これが"ハレ"ってやつですかね…？(適当)
こういう非日常のイベント系だと同人誌即売会にはいつも行ってるのですが、ライブは即売会よりも「ここで死んでもいいから暴れ尽くしてやる…」というくらい熱に駆られてる人が多い気がしました。異様な熱気に包まれた"場"を同類と楽しめるのは中々新鮮でした。全身で音と熱とその他諸々を浴びられる、これは家で画面見てるだけじゃ味わえない体験ではありますね。でもライブって高いねんな…
例２：バンジー
一度くらいやってみたいンゴねえ～～～と思って岐阜で200mくらいのバンジーを飛んでみました。
バンジー、踏み切って宙に出た一瞬だけﾋｭｯとなるが、それ以降は落下スピードと全身で感じる風がひたすら気持ちよすぎるという中々エクストリームな体験でした。マジで人生で一番気持ちいい風だったかもしれん。戦闘機で空を駆けている幻覚見せられてそのまま地面に突っ込みかけたイサム・ダイソンの気持ちが痛いほどわかりました。死が近づく極限での快感をインスタントに味わえる、と思うと2.8万も安いような気がしてきます。
ちなみに飛んでる様子の動画があるのでよければどうぞ↓
やっと本題(キンドラのダイマ)に
ここまで個人的なアクティビティ例をいくつか挙げてきました。
これらから、現代で俺達を雑に満たしてくれるものは非日常を味わえる「場」、あと全身でスペクタクルを感じる"アトラクション"であると言えるんじゃないでしょうか。
そしてその両方を兼ね備えたコンテンツがあります。
そう、絶賛公開中の映画「KING OF PRISM Dramatic PRISM.1」(略称キンドラ)です。
キンドラとは
アニメ「KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-」からライブシーンを中心に抽出、新規映像も加えて「劇中で実際に行われたTV中継」というテイで仕立て直した半総集編映画。ライブシーンのCGのクオリティ、繰り出される絵面のカオスさ等々でコアなファンが多いシリーズです。
なんと二度目の総集編映画(？？？？？)なので最早出涸らしかと思いきや、徹底的にモニュメンタリーを貫いた編集スタイルや抱腹絶倒の新規映像によって全く違う味がする。まさに減価償却のプロです。
シリーズ恒例「応援上映」は勿論、何をトチ狂ったか今回は4DXやScreenXでの上映もスタート。映画体験の最前線を走っている作品と言えるでしょう。9割くらいライブシーンなのでそういう特殊な上映形態と極めて相性がいいのかもしれませんね。
応援上映
字面だけだと何言ってるか分からんと思うので、キンドラの内容紹介ついでにこちらの動画をご覧ください。
ここで触れられている「応援上映」がキンプリシリーズ最大の特徴と言えるでしょう。要はライブみたいに声援OKペンラOKグッズOKという上映形式です。
最近は色々な映画で応援上映が行われていますが、パイオニアだけあってキンプリの応援上映はマジで格が違います。
・アフレコ用字幕など、そもそも映画が応援上映前提に作られている
・訓練されたオタク達による息の合ったテンプレ声援
・訓練されたオタク達による息の合ったペンラ芸
・本編前の注意事項や映画泥棒の時点で応援
・とにかく温かい声出しばかり
自分も他人も心からキンプリを楽しもう！というあったけえ意識に満ちた熱意溢れるキンプリオタク(通称エリート)がシアター全体に詰めかけ、異様な熱気とオタクのヌクモリティ(死語)の中で作品を最大限にエンジョイすることができます。
ライブにかなり近い体験ですが、訓練されたエリートたちが織り成す応援上映はそこら辺のライブよりも遥かに非日常感が凄い。ただ心のままに無秩序な声を出すのではなく、尋常じゃない一体感を肌で感じつつ自分もそこに加わってみたりという唯一無二の体験ができます。体験の「場」としてのポテンシャルはエンタメの中でも最上級なのではないでしょうか。
スペクタクルもりもりな映画体験(4DX等)
超うろ覚えだし出典も忘れましたが、ガニングとかエイゼンシュテインはスペクタクルだのショック作用だのアトラクションのモンタージュだの、映画が観客に心理的・感覚的に作用するよーん的なことを言っていた気がします。それに回帰してるのか違う発展をしてるのかは分かりませんが、視聴覚以外もバリバリ刺激してくる上映方式がありますね。皆さんお馴染み4DXです。
キンドラもこの度4DX上映が始まったので国内最強と名高いお台場の4DXを味わってきました。とんでもなかったです。
・揺れる
・蜂蜜の匂いがする
・死ぬ程揺れる
・ドカ水ドカ雪ドカシャボン玉
・体が浮くくらい揺れる
・背中を強めにどつかれる
遊園地かな？？？？？？？？？？
マジでひたすら揺さぶられて笑い止まりませんでした。普通のシートでじっくり映画を楽しむのもいいですが、画面に合わせてガッタガタ揺れるシートで映画へ更に入り込むのも素晴らしいですね。
また、一部の劇場では左右の壁まで丸ごとスクリーンになった「ScreenX」での上映も行われています。臨場感が急に増すのでオススメ。更に更に、ごく一部の劇場では4DXとScreenXを同時に行う「Ultra4DX」の上映も行われています。これが本当に凄い。まるで自分がキハダマグロの魚群の一員になったかのような感覚が味わえます。
没入型エンタメの最前線・キンドラ
当然というか何て言うか、4DX、ScreenX、Ultra4DXでも応援上映はあります。池袋でUltra4DXの応援上映見てきましたが、エリートの応援と4DXと3面スクリーンによって実際に作中世界でライブ観てる感が半端ない。マジでとんでもない空間でした。
とあるキャストさんがキンドラのことを「イマーシブ(没入型)エンターテイメントの最前線」と表現していましたが、まさにその通りだなあとつくづく思います。4DX等映画への没入度を高める上映形態、観客の心温まる声援、アフレコ字幕などこちらが作品そのものと一つになれる仕掛け、単なる作品鑑賞ではない稀有な体験です。
熱気もスペクタクルも煌めきも、全てが揃っている至高のエンタメを是非摂取してみてくれよな！！！
おまけ
高田馬場ジョージが「高田馬場で僕とジョージ(情事)しない？」って言ってますが、高田馬場って情事するスポット全然なくないですか…？？？