
サイドボードはどれにしようか
2024年6月にダイニングテーブル横に設置するサイドボードを発注しました。納期4か月ということで届くのは秋なのですが、購入までの旅路を少し書いてみます。同じように検討されている方に少しでも参考になれば嬉しいです。
我が家はごくごく一般的な田の字間取りの70㎡のマンションです。やや長方形の11畳のリビング&ダイニングで、1年くらい前からダイニングテーブル脇に置くサイドボードを検討し始めました。

サイドボードを置こうとしている壁面は幅約4mで、その壁面沿いには既に1800mmのソファを設置済みです。残りの2200mmのスペースに置けるものをということです。ある程度余白も必要でしょうからサイドボードの幅は1500~1800mmが現実的かなと想定しました。

リサーチ開始当初はヴィンテージで行こうという感じでした。新品ばかりの室内は味気ないので年季の入ったものをひとつ置こうと。ダイニングテーブルとの間隔が広くないため、開き戸はNG、引き戸でなきゃだめ。W1800以上は窮屈すぎて無理だよね、など諸条件が固まって行きました。
リビングの部屋には作り付けの収納が豊富なため、サイドボードに実用的な収納力は求めていません。室内の雰囲気作りに貢献してくれるようなデザイン面を優先しました。
まずはInstagram、Pinterestで気になる画像をたくさんスクショして、自分たちの部屋にどんなデザインテイストが最適かを探っていきました。
シャークアタック、FILM、70B、Bellbet、transista、Timehypeなどのヴィンテージショップの発信を見ているうちに、英国、北欧のヴィンテージは素敵なんだけど、扉の取っ手デザインなどがちょっと古くさく感じるようになってしまいました。もちろんそういった味わいこそがヴィンテージの魅力ですから、これは完全に個人的な好みの問題ですね。

サイズ的にもヴィンテージは幅2m前後が多く、1800mm以下でないと厳しい我が家にはちょっと大きすぎました。
私たちは古き良きミッドセンチュリーのテイストを取り入れつつも、現代的でシンプルなデザインのコンパクトなサイドボードを望んでいるんだと気づきました。
ネット上の様々な発信をチェックしていく中で、たまたま目に入ってきたのがSAC WORKS(エスエーシーワークス)という北海道の業者さんでした。
北欧ヴィンテージのテイストを取り入れつつ、コンパクトなサイズ感で日本の住宅事情にも馴染みやすい感じです。札幌の自社工房でデザインから生産まで一貫して行っていると。2023年6月に吉祥寺でポップアップがあるということで実物を見に行きました。

北欧ミッドセンチュリーのテイストをしっかり押さえつつ、抑制が効いた控えめなデザイン。引き出しや扉を触れると仕上げの上質さが伝わってきました。これは十分満足できるものだと確信しました。
デザインはRF-031がドンピシャで、奥行が400mmでスリムだし、幅も1500mmまたは1350mmで選択できて、我が家には現実的なサイズ。メーカーの方とも直接お話することが出来て、すごく信頼出来るなという印象でした。
それなりに大きな買い物なので、さらなる腑に落ち感を求めてその後もリサーチを継続。ACTUS、Boconcept、momoナチュラル、Timeless comfort、IDEE、NOCE、ZARAhomeなど、しばらくの間ネット上の情報チェック&実店舗訪問を繰り返していました。
そんな中で2024年になってから、これは!と思うサイドボードに出会いました。青山の骨董通り沿いにあるScandinavian livingというお店です。

Bernh Pedersen & Son社のBPS142というサイドボードの美しさに惚れました。蛇腹部分の仕上げの美しさ、木材の質感、コーナーの繊細な仕上げなど本当に素晴らしい。2サイズ選択出来て、W1650mmが用意されているのも我が家にはピッタリです。扉部分を包み込むフレームが表情豊かで、その意匠が脚部分にも反映されています。
でも…でも…ああ、悲しいかな、お値段120万からということであえなく撃沈(笑) セールで展示品に出会えたとしても70万以下は無いだろうと思ったのでそっと諦めることにしました。。
ただこの出会いで、自分の琴線に触れるデザインテイストが理解出来たのは良かったです。これが最終的な決断に生きることになりました。
ということで1年くらいのリサーチを経て、十分に調べ尽くしたということで、質感、価格、信頼感などのバランスでSAC WORKSさんでの購入を決断しました。SAC WORKSはサイドボードのラインナップが豊富で、最終的に2つのモデルが候補に残りました。
RF-031は最も人気があるモデルで、シンプルでスッとしたデザインが魅力です。サイズはw1500mmのジャストサイズが用意されています。一年前に吉祥寺のポップアップで実物を確認済みですので安心感もあります。

もうひとつ気になったのはRF-043で、こちらはよりオーセンティックなデザインで高級感が少し増すような印象。サイズはw1800mmの一択。価格はRF-031より40%くらいアップします。

どちらにしようかと商品画像を観察していると、RF-043のデザインテイストが前述したScandinavian livingのBPS142に通ずるものがあることに気づきました。扉、引き出し部分を囲むフレームが表情豊かな仕上げです。脚部のデザインも気に入りました。
憧れていたBPS142に近いデザインのため、RF-043をぜひにと思うようになっていったのですが、問題はW1800mm×H900というサイズ感。我が家にはちょっと大きすぎるのです。


SAC WORKSのHPをよく見たら、サイズオーダー、デザインオーダーにも柔軟に対応しますとあります。購入の気持ちが固まった段階でメールで問い合わせしてみると、横幅、高さはそれぞれ希望通りに変更可能で、しかもそのための設計変更費用は僅かな金額でした。
結局、最終的にRF-043をW1600×D400×H800にサイズ変更して発注することにしました。
以上が我が家のサイドボード購入の顛末です。
若い頃なら、その瞬間に欲しいと感じたものを素直に購入したと思います。今はある程度年齢を重ねて、後悔の無いチョイスをしたいという思いが強くなりました。これからの人生をずっと一緒に過ごしたくなるような家具を選びたい。陳腐な表現ですが、永遠の愛を誓えるか?という問いかけなんだと思います。実物が届くのは4か月後。楽しみに待ちたいと思います。