パリ・オペラ座の日々1993~1994:8月13日 北欧旅行③「ロイヤル・コペンハーゲン工場見学」
8月13日(木)
昨晩のホテルは値段は安かったけど、あまりにもうるさくて全然眠れなかった。眠い目をこすりチェックアウトし、今後のホテルを探す。中心街からだいぶ離れたところで手ごろな部屋が見つかった。
ホテルに荷物を預けて、ロイヤル・コペンハーゲンの工場見学へ。30分くらい歩いて到着したところ、14時からということでカフェで一服。地元のおっちゃんばかりで面白い。
工場見学は良い経験だった。人形の製作過程は石膏像と共通する部分も多く興味深い。「ロイヤル・フルーテッド」の絵付けも見た。全て手書き。何人かの女性職人さんたちが、ウォークマンをかけながら芸術的な手つきでさらさらと描いていた(フリーハンド)。焼成前のブルーの色が鮮やかで驚く。紙粘土細工のような工程もあった。その後「ロイヤル・フラワー」の絵付け、ミュージアム等を見学し、最後にB級品ショップでお買い物。散々迷って、コーヒーカップとお菓子皿を一つずつ購入。
夕食は魚屋さんでお惣菜を買ってホテルで食べた。チープだけどすごく美味しかった。
カナッペ 42F
ホテル代 420F
カフェ 20F
食器代 597F
夕食お惣菜 80F
水・牛乳 19F
ケーキ&パン 24F
ビール 12F
ホテル代 650F
葉巻 12F
とにかくホテルの値段の高さに苦労しています。二日目のホテルは安かったものの、ドミトリーみたいな作りで二段ベッドがズラッと並んでいて、間仕切りも無い場所で寝ろと言われて、しぶしぶ宿泊しました。
これではイカン!と思って、翌日は本腰入れて安くて快適な宿を探しました。少し中心部から離れた場所にようやく快適な宿を確保することができて、安心して観光できるようになりました。
(↑ ようやく見つけた適正価格で快適な宿。部屋は狭いんだけど、設備がしっかりしていて、ここからの三泊は気持ちよくすごせました)
さてこの日のメインは、世界的な食器メーカーの「ロイヤル・コペンハーゲン」の工場見学。これはデンマーク・コペンハーゲン観光としては定番で、会社側の受け入れ態勢もすごくしっかりしています。当時は洋食器の文化にもすごく興味を持っていたので、この見学は楽しみにしていました。
(Wikiからの画像なので定かではないですが、たぶんこれが見学した場所)
詳しく覚えていないんですけど、一日に何回も見学ツアーのスケジュールが組んであったように思います。ある程度の人数でグループになって工場内を巡ります。十数人のグループでしたが、たまたま日本人の方が他にもいらして和気あいあいのムードでした。
洋食器メーカーは、フィギュリンと呼ばれる陶器製の人形もたくさん製造していて、その製作工程は家業の石膏像製作にも通じる要素が多々あり興味深いものでした。
感激したのは絵付けの工程。製品によってそれぞれ作業工程は異なるのですが、ロイヤル・コペンハーゲンのイメージを代表する「ブルー・フルーテッド」、「フローラ・ダニカ」などは全てフリーハンドで描かれています。
ブルー・フルーテッド。絵付けが終わった焼成前の段階では、このブルーはもっとずっと鮮やかなんです。
(フローラ・ダニカ デンマークの花々を描いた最上級のシリーズ。ロシアの女帝エカテリーナ二世への献上品として企画されたもの)
工房内では、職人さんたちが絵付けをしている様子を間近で見学できます。ヘッドフォンをつけている人もいて、みなさん黙々と作業をしていました。
ここでこの日のハイライトが!
ガイドさんが「何か質問等あれば…」ということで、グループの一人が絵付け作業中の職人さんに、
オジサン「その筆は素材は何ですか?」
絵師「馬の耳の毛です」
オジサン「馬の耳… それは耳の内側の毛?外側の毛?」
一同爆笑(^▽^;)
どっちでもええやん!(笑) という空気がワールドワイドな皆さんに広がった楽しい瞬間でした。
見学後は、売店で少々難ありの製品(見た目にはほとんど分からない)を購入して工場を後にしました。
(この店舗は実際に訪れた場所とは違うかもしれません。Wikiからの写真)