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MAD MAX 40th Anniversary に行ってきた・後編

伝説的映画シリーズ『マッドマックス』は今年で公開40周年を迎え、聖地オーストラリアにて大規模な記念イベントが開催された。後編では当日の様子について書いているので、イベントの概要及び前日までの様子については前編をご覧頂きたい。
MAD MAX 40th Anniversary に行ってきた・前編

パレード・ラン

2月2日午前9時半、普段は静かなClunesの町が、この日ばかりは異様な熱気に包まれていた。
イベント会場のあるMaryboroughまでは、ここから約30分。自慢の車両が全国からこの小さな町に集結し、会場までのパレードランが行われる。
私は前日この町を訪問した時点で、既に多くのマッドマックスカーとマッドマックス親父に遭遇し、すっかりお腹いっぱいになったような気がしていた……が、当日現れた車両を見たら、そんな気持ちはすっかり吹っ飛んでしまった。
次から次へとやってくるバイク、バイク、インターセプター。映画の中の夢の車両が、V8サウンドを響かせながら目の前を通り過ぎて行く。その数に、本場オーストラリアのファンの底力を感じずにはいられない。

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あの町に集結するバイク!夜空を見るたび思い出す。

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オーストラリアの田舎町を実際に走行するインターセプターに感動。

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ジェシー号!もとい、マックスの愛車。カンダリーニの手首は、まだぶら下がっていないようだ。

9時半にスタートしたパレードは30分近く続き、本物のポリスカーを後尾に会場へと向かって行った。道路沿いのペトロール・ステーションで給油されるガス欠のブラックインターセプターを横目に見ながら(なんて非日常な光景!)、我々も10時にはClunesを後にした。

メイン会場

パレードを見送り、いよいよイベント会場のMaryboroughへ。Racing Clubと聞くと車好きは筑波サーキットみたいなやつを想像してしまうが、ここはホースレーシング、競馬場だ。

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マッドマックスに出演したオリジナルキャスト、スタントマン、関係者らが登壇し挨拶。当時の思い出などを語る開会式。

建物内には飲食・休憩スペースがあり、隣はキャストらによるグッズ販売とサイン会の会場になっている。それぞれブースを出展しており、オリジナルTシャツやフォト、サインを販売。みんな大好きナイトライダー、バイクキッズの憧れグース他、お気に入りのマッドマックスヒーローが選び放題だ。40周年イベントとあって1のキャストが中心だが、2からは大人気のヒューマンガスとウェズが来ており、まさに向かうところ敵無しの布陣といえる。
個人的に1番驚きのゲストは、スプローグ・ロカタンスキー。この名前にピンと来るだろうか?そう、1の時には赤ちゃんだった、マックスの息子である。当たり前だがあれから40年経っているので、40年経った姿で登場しみんなを驚かせていた。
来場ゲストの詳細はこの記事の最後に資料として記載している。

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外にもグッズ販売ブースがいっぱい。ファンメイドのアイテムに、資料を集めた同人誌など、全部欲しがっていてはお金がいくらあっても足りなくなってしまう。

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サイン会場はすごい行列。1時間並んでようやく入ることができた。

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会場内。

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ジョニー!!

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チャーリー!!

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ヒュー・キース・バーンもそこら辺をうろうろしている。
ギャングの親玉トーカッターだが、40年経っておじいちゃんになった彼の姿はフューリーロードのイモータン・ジョーの方が記憶に新しい。

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いっしょに写真を撮ってもらえる。(有料)

屋外展示

外のレーシングトラックは車両展示の会場だ。快晴に恵まれた真夏のオーストラリアは乾いた熱風が吹いている。歩いているだけで苦しい暑さの中でも、猛者たちは革ジャンを着用。お気に入りの車両と一緒に記念写真を撮るのだった……。

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これだけ集まっていると壮観。

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みんな思い思いのレプリカを組み上げている。中にはこんな、新しいファルコンのインターセプターもいた。

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どのレプリカが1番かっこいいか品評しながら歩く。日本にあるのが1番との噂も……?

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気合が入った2のコスプレ。流石オーストラリア、MACKトラックも当然のように出てくる。

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夢の世界か???

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展示車両たちは砂塵を巻き上げレーストラックを走り回る。

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こちらのインターセプターは2仕様。ナンバープレートに注目。

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オーストラリアン・キャトルドッグ。昔ながらのオーストラリア犬で、2に出てくるマックスの愛犬と同じ犬種。実はこの犬を実際に見たのは初めてで、大興奮してしまった。オーナーの方によると、昔はたくさんいたけど、今は少なくなってしまったそうだ。

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イモータンジョーとウォーボーイのコスプレ発見! 最新作であるフューリーロード(邦題 : マッドマックス 怒りのデス・ロード)も、今やすっかりマッドマックス 40年の歴史の一部だ。

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マツダ・ボンゴ!マッドマックスに登場する数少ない日本車で、当時のジョージ・ミラーの愛車。劇中でクラッシュしたことで有名(?)だが、こんなレプリカを持っている奴がいるなんて……。日本でも見たことないぞ!

クラッシュ実演

車を見て回っていると、レーシングトラックに何やら人だかりが出来ていることに気付いた。カメラを構える人々。トラック上に置かれたキャラバン。ビッグホッパー?まさか…………。

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突然キャラバンに突っ込むスタント車両!アナウンスも何もなく始まったので決定的瞬間を撮り逃してしまった。

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車から出てきたのは…………チャーリー本人!?

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マッドマックス序盤最高シーン、ビッグホッパーのクラッシュの再現である。ここで喉をやられて後から超カッコいい人工声帯ボイスで登場するのがチャーリーだ。

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スタントカーの助手席に同乗していたのは、当時チャーリーを演じたジョン・レイ氏本人だった。彼が姿を現わすと、見守っていた観客、スタッフに大歓声で迎えられた。
スタントに俳優を乗せる時点でヤバいけれど、そもそも、おじいちゃんを乗せていいのだろうか?しかも裸だし。マッドマックスの世界に常識は通用しない。

惜しくもシャッターチャンスを逃したが、決定的瞬間を捉えた動画がYouTubeでいくつも公開されているので、是非探してみてほしい。

Caravan crash mad max 40th(youtube)

レプリカカーに乗る

酔っ払いたちと盛り上がっていると、マッド親父がやってきた。

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「俺のインターセプターに乗っていいぞ!!」

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!?

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ヒャッハーーー!!!

大興奮のままトラックを一周。車内では写真を撮ったり動画を録ったり大忙しだった。
マッド親父もといレプリカオーナーにお礼を言い、その辺の酔っ払いに別れを告げて、水を補給しに駐車場へ。
夜の9時まで日が沈まない真夏のメルボルンは、午後4時頃が1番暑い。暑さにへばって休んでいると、またしても謎の親父が登場。

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「おい、俺のバギーに乗らないか!?」

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ヒャッハーーー!!?

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誰だか知らんが、撃つと死んでくれる!

インターセプターとバギーによって、マッドマックス1と2を一度に体験できてしまった。さすがは自慢の車両を提げて集まったマッド親父たち、気前よく乗せてくれるものだ。

そして……

広い会場で自由に遊び回っているうちに、時刻は6時近くになっていた。イベント会場では6時からバーベキューが予定されているが、翌日からもメルボルン周辺の聖地巡礼の予定を組んでいる我々は一足先に宿へ帰って休む事になった。
かくして私は会場を後にする。ありがとうマッドマックス、ありがとうオーストラリア。
帰り際に再び立ち寄ったClunesの町は静けさを取り戻し、ようやく傾きかけた夕陽に照らされていた。

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そしてチームは明日に備えて休むと言いつつ、モーテルに帰った瞬間肉を仕入れてマッドマックスの話で盛り上がり、夜中までバーベキュー大会をやっていた。引き続き正気の者はいなかった。

昔から大ファンの人も、Fury Roadに感動した人も、古すぎて観たことがない人も、この40周年を機に再びマッドマックスを観てみては如何だろうか。観るたびに新しい発見があるマッドマックス、色褪せない魅力を再確認できる筈である。

このマッドマックス40周年イベント及び聖地巡礼の模様は、4/1発売のカワサキバイクマガジン、4/16発売のミスターバイクBGにて特集が組まれる予定なので、是非チェックして欲しい。

ゲスト一覧

Paul Johnstone (カンダリーニ)
Joanne Samuel (ジェシー)
Steve Bisley (グース)
Roger Ward (フィフィ隊長)
Howard Eynon (ディアバンド)
Hugh Keays-Byrne (トーカッター)
David Bracks (マッドガッツ)
Tim Burns (ジョニー・ザ・ボーイ)
John Ley (チャーリー)
Bertrand Cadart (クランク)
Nic Gazzana (スターバック)
Brendan Heath (スプローグ)
Vince Gil (ナイトライダー)
Terry Gibson (スタント)
Dale Bench (スタント)
Grant Page (スタント)
Vernon Wells (2より、ウェズ)
Kjell Nilsson (2より、ヒューマンガス)
Murray smith (メカニック)
David Eggby (撮影監督)

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