就労移行支援は大丈夫なのか?
障害者が仕事を目指す為に利用する事業所に就労移行支援というものがある。
これは(間違ってたらすみません。)
6ヶ月から最長2年間通ってプログラム、授業を受け、ゆくゆくは仕事先を見つけていく補佐をする役割の事業所だ。
ここで気づいた人もいるだろうが、仕事先を紹介してくれるハローワークみたいな所では無い。
つまり、ある程度は無職でも生活でき、通所できる人でなければ通えない。
この長期にわたるプログラム。
果たして仕事に役立つのか?
はなはだ疑問である。
パソコンが使用でき、教科書もあるが、肝心の教える人はいない。むしろ、支援員さえもスキルはないと思われる。
独学でパソコンを習っても、仕事で「出来ます」は通用しない。
別に資格を取らせてくれる訳でも無い。
プログラムに関しても、
「事業所によって差はあると思うが、外へ散歩に出たり、お茶汲みの練習、ゲームセンターで遊んで気分を晴らす、アニメの上映会で気持ちを豊かに」
などの、幼稚園のおままごとかよ!!
とツッコミたくなる授業がわんさかとある。
これを2年間やったとして、本当に一般企業に就職してやっていけるのか?
ガチで心配になる。
しかも最悪なのは、身体、知的、精神の障害者をひとまとめにして同じプログラムを受けさせている事だ。
身体障害の人はそれほどでもないだろうが、精神障害者にとって、知的障害者の振る舞いは致命的になる。知的障害者はストレスになりにくいが、精神障害者は知的障害者との応対が特段にストレスになるのだ。
このプログラム・・・失礼ながら知的障害者には通じるだろう。
だがお茶汲みなどは身体障害者にできると言えるのか?
耳が聞こえない人、声が出せない人はどうすればいいのか?それでも元気な挨拶を強制するのか?
精神障害者も、先天的な人ならともかく、過去に健常者としてブラック企業などで働き、途中で後天的に障害を負った人はこのプログラムをどう思うだろう?
健常者から障害者になった人は、大抵はルールやマナー、常識、道徳などは備わっている。
人によっては支援員以上だ。年配の障害者なら尚更だ。
それをいちいち事業所で学ばされるのは、大学生が小学校の授業を受けるに等しい。
これはバカみたいだ。
全ての障害をいっしょくたにして、同じプログラムを受けさせているから、子供でもわかる程度の無難な授業しかできないでいるのだ。
少なくとも、身体、知的、精神の障害ごとに受けるプログラムを分けなければ意味を成さないだろう。
と言うか、普通は事業所を立ち上げる際にわかるだろその程度!!
ところが事業所の支援員や代表者は、残念ながら経営には詳しくても、障害には無知な場合がある。
福祉事業をしていても、その人間が福祉に詳しいとは限らないのが実態だ。
今の就労移行支援事業所はキツい言い方をすると
「毎日お日様の光を浴びて健康になりましょう」
「今日も通所できたね。おめでとう!!」
的な、デイケアや老人ホームの意味合いが強い。
障害が重い人なら居心地は良いだろう。
(就職には繋がらないが)
だが障害が軽く、真面目な人はこの事業所の環境自体が害になる。逆に障害が悪化する人もいるかもしれない。
特に、障害が寛解(症状を抑え込めている状態)
している人は就労移行へ行くと
「なんで私はこんな所にいるんだろう・・・」
と、逆に鬱になる可能性が高い。
これは、就労移行支援事業所の側も、その人をしっかり判断して利用者欲しさに受け入れるのでは無く、(あなたはもう立派にやっていけます)とお断りする判断も必要だと思う。
何にせよ、就労移行支援は手放しで喜べる利用環境では無いことは確かだ。
それは利用者や、事業所のプログラムの次元によるからである。