チッピングウェッジのすゝめ
アプローチショットは高い技術と鍛錬が必要だと思います。
ウェッジセッティングを考察したnoteを執筆しているときにも、やはりどこか限界があると感じていました。その限界とは何か。
「ウェッジでのアプローチはカップインしない」
パターが苦手な私にとって、アプローチは命でしたが、3年間クラブを握らないでいたら、ものの見事に打てなくなりました。
そんな中、アプローチにはもう一つの選択肢があることを思い出します。
チッパーです。
そこで様々なチッパーを買ってみましたが、やはりチッパーも万能ではないことに気づきました。このnoteで紹介するのはまさにチッパーとウェッジの良いとこ取りをした、名付けて”チッピングウェッジ”です。
その成り立ちから使い方まで私が試作に試作を重ねたチッピングウェッジを解説していきます。
チッパーの弱点とウェッジの弱点
チッパーの弱点は2つあると思います。
高さが出ないため打てる環境が限定的
デザインに関わらずパターのように打つ必要がある
一方でウェッジの弱点は以下の3点です。
使い方が多すぎる
同じストロークを再現することが難しい
パターのような精度で打つには膨大な練習量が必要
となるとこれら5つを出来る限り高い次元で実現したいところです。
それぞれの要因を考えてみましょう。
チッパーの弱点一つ目は単純にロフトが立っているモデルが多いからです。9番アイアンのロフトというのがチッパーの定番であり、やはり転がすことを最優先に考えられています。これによってカップイン出来るクラブになっているとも言えるので一長一短です。
チッパーの二つ目の弱点はソール形状にあると私は考えました。例えばPINGのチッパーはまるでアイアンのような形をしていますが、カタログに記載されている打ち方はパッティングそのもの。しかしアイアンをパターのように打つのは直感的ではないので難しいです。
ウェッジの弱点一つ目は開いたり閉じたりで無限に距離が作れてしまうということです。これがウェッジの自由度を高めているため使いこなせる人はメリットになるでしょう。
ウェッジの弱点二つ目は一つ目と関係してきますが、傾斜がある場面でボールの位置やフェースの開き方を変える必要がありこれまた技術と膨大な練習量が求められます。
ウェッジの弱点三つ目はスピンまでコントロールしないと転がりを計算できないことにあります。チッパーはロフトが立っているからこれを読む必要がなくパターのような精度で打つことが可能。
このウェッジとチッパーの弱点を解消すれば良いとこどり出来るのではないかということです。そこで私はゴルフクラブのカスタマイズの手法を用いてこれらの課題をクリアするものを考えました。
チッピングウェッジのヒント
チッピングウェッジを作ろうと思ったのは今野一哉さんとラウンドをしている時に聞いた話がきっかけでした。要約すると以下の通り。
つまり、日本で主流とされている打ち方はボーケイウェッジの想定外なのです。世の中のウェッジはボーケイの影響を受けていないものの方が少ないのでその源流を作った人がそう考えているというならそれに合わせて打つべきです。
この話を聞いて真っ先に「チッパーの要素と相性が良いはずだ」と思ったわけです。ここから私はチッピングウェッジのレシピを考えてみました。
小澤氏のレビュー
ゴルフスイング物理学でお馴染みの小澤康祐氏にコメントを頂きました。
チッピングウェッジのレシピ
ウェッジを加工して作るクラブなので誰でも作ることが可能です。
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