フィリピンで学校に通えない子どもたち
フィリピンで、6年過ごしてみて、最近ようやく理解して来た事があります。教室を開講するにあたり色々調べてみたのですが、自分なりの考察をここに書いてみたいなと。
なんで学校に通わない、通えないのかな
これが正直結構長い間、謎でした。
そもそも公立の小学校って無料です
学校そのものはかなりの数があり、よほどの僻地でも無い限り通える距離
実際通っている子供もかなりいる
では何故なのかなと。
学校が公立だから通える・・というのは間違いでした。
学校は無料でも鉛筆やら、消しゴムやら、筆記用具などは買う必要がある
ユニフォーム(今回は必要無いというお達しがあったものの実際は皆着ている)
交通費が無い(よく考えたら危険で歩けないのでトライシクル等を利用する)
プロジェクトで必要な材料を買い揃える事ができない
ちなみにですが、
教科書は公立の場合、使い回し(教科書はもらえない)、ノートは3冊ぐらいは学校からもらえたりするが、足らないです。
これがほとんどの原因のようです。かなりの低所得層でも学校には通わせる事ができるぐらいだと思ってましたが、やはり1家庭辺りの子供の数が多いとどうしても、「ブレッドウィナー」が出てきてしまいます。
となると、一番頭のいい子のみ学校に通わせて、それを兄弟で支える。
その後、ブレッドウィナーの子供は大学まで通い、OFW(出稼ぎフィリピン人労働者)になり、ギリギリまで今度は家族を支える。
OFWの数が多ければ多いほど、最終的に家族は潤う。だがOFWはほぼ奴隷的に海外で働くしかない。(もちろん例外も多いけど)
日本でも教科書はもらえますが、ノートとかはやはり買わないといけません。筆記用具も必要ですし、もらえるものもありますが、やはり足りなくなります。何かのアクティビティ、プロジェクトで必要な材料はやはり購入する必要もあり、これは子供が多ければ多いほど出費が増えます。
学校に通えない子供達はこうして生まれていきますし、更に貧困層のエリアではやはり学校に通わないで仕事をしていたり、物乞いで日々を過ごしていく子供も多いです。
ユニセフの情報だと、78%の子供しか、基礎教育を終える事しかできないとありますし、3歳から4歳の子供の半分しかディケア等に入っていないとあります。
ついでにですが、WorldBankのレポートによると、10才児の90%が字が読めないというレポートもあり、これについては解決するだろうという教育省の記事もあったのですが、うーん確かにこれは大きな問題だと思っています。
そして90%の子供が学習貧困(Learning Povertyはあえて学習貧困としました)に苦しんでいるがこれも解決・・とあります。
しかし、たしかに読めない子供は多いです。
そもそも本がすごい高価なんですよね、フィリピンは。
日本みたいに、活字に触れ合う機会があまり無いと思います。
それなのに、スマホは皆持っている、子供はYouTubeとか、ゲームとかに没頭する。これの繰り返しのような気がします。
なので、どうするかちょっと考えてます。
で思うのですが、学校にブースを出させて頂いて、エンロールの時にノートや筆記用具を配るとか。そんな活動の方が良いのかなと思っています。
闇雲に配るのもありですが、やはり、学校に通う前提で配らないと正直意味が無いのでは・・・と思う所もあります。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?