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フィリピンで教育って・・・でもさ。

フィリピンの教育とは?でもその前に。

まず、フィリピンで教育を語る前に、教育を受ける平等というのがこの国には存在していません。教育は誰もが受けるべきだと思いますが、残念ながらここフィリピンも他の途上国と同様に誰もが受けれるとも限りません。

Bread Winner

ここフィリピンでよく耳にします。簡単に説明すると、家族の中で一番優秀って事です。???って感じですが。
フィリピンでは、兄弟が多いのでどうしても優劣が発生します。その中で優秀な子だけを親が選別して、大学まで行かせて、就職させます。
Bread(パン)の勝者、つまり、彼らが家族の代表として大学まで出てその家族の命運を決める役割を担います。

もちろん中流階級(兄弟全て大学へ進学させてあげられる)家庭にBread Winnerは存在しないと思います。ただ、やはりこれも自分は思うのですが、Bread Winnerという定義は、これはどうしても彼らの後ろにいる家族がついてくるって事です。日本で正直フィリピン人は

  • 日本に出稼ぎに来ている

  • 日本人と結婚している

  • どちらかというとネガティブなイメージ(金銭トラブル)

  • 家族が多く、大変

こんなイメージだと思うのですが、これってものすごい奥が深いです。彼らがしくじれば一家が路頭に迷うなんて事が本当にあります。男性目線だとよく「騙される」というイメージがあると思いますが。
すいません、家族の方が大事なんです。

これが日本的な考えとのギャップかと思います。
日本でそもそも貧困ってイメージがつく人がどれぐらいいるのでしょうか。
フィリピンの貧困って正直想像できないと思います。というか、実際の貧困生活って、今月金ねぇーなぁー、俺って貧乏だなぁ。
そんなもんじゃないです。

育ちざかりの子供が今日ご飯が食べられるかどうか?ギリギリなんです。
そういう家庭も多い。目の前の揺るぎない危機です。
そうなると、ちょっと乱暴な書き方をすると、少しお金をもらってもいいやっていう考えも自分がもしあの立場なら、日本人はすこぶる裕福に見えると思います。

でも、働けよ! なんかあんだろ?
って思いますよね。で、自分が考察した、フィリピンの次の問題。

  • 自分が専攻した(修士を取った)コースの延長線でしか仕事が無いんです。日本では大学の専攻なんざ関係無いですが、フィリピンでは専攻したコースがそのまま就職に繋がります。これってマクドナルドで働くとしてもHRM(Hotel Restaurant Managementコース専攻)しないと働けないとかです。就職の自由なんてありません。

  • そもそも競争人口が多いので、買い手市場である。結局優秀な人材だけが欲しい企業側と、仕事をしてなんとか這い上がりたい人とのギャップが激しくて、どうにもなってないです。

  • 6ヶ月の試用期間後に必ず正社員にすることはマストでは無く、一度解雇して更に試用期間として働かせるとか、業務委託契約のみ(つまり福利厚生無し)今はだいぶ変わって来ていますが、地方では正社員として働くのも大変です。これは大きいです。結局福利厚生がなければ家族の保険すら無いです。

  • 目先の不確定な情報でも掴もうとしていく。これも多いですが、どのそのの会社だと何万ペソ多くもらえる、知り合いがどうのこうのでいい仕事がある・・・っていうめちゃ不確定な情報でもすぐ仕事を辞めてそっちに行こうとします。やはり背負ってるものがあるとどうしても隣の柿は・・ってやつです。

  • 賃金が安すぎて結局家族は養えない。これも大きいです。どんだけ働いてもしょーもない金額なんです。(これって日本人の感覚とめちゃずれてます)でも本当に物価と給与が全くあってません。働いても食べられないんです。

OFWって何よ?

Overseas Filipino Worker (フィリピン人出稼ぎ労働者)

よく聞きますが、フィリピン人は海外で働く人が多いです、自国の産業が少なく賃金も低い為、どうしても海外に出て働くってのがセオリーになってます。聞こえはいいんです。又英語が堪能なフィリピン人は基本どの国でも働けます。
POEA(Philippine Overseas Employment Administration)フィリピン海外雇用庁が実際には管理しているので、どちらかというとこのガバナンスはしっかりしてて、フィリピン人が海外にでる場合POEAの許認可をもらう必要がありそれなりにちゃんとしているという印象です。
又、TESDA(Technical Education and Skills Development Authority)技術教育技能開発庁もOFW向けに技能技術教育に力を入れていて、TESDA認可で教育を受ける(なんというか日本の専門学校的なカリキュラム)そして修了するとOFWとしてのチャンスも広がるような仕組みです。

自分が住んでみて感じたOFWの問題点

今日本でひたすら技能実習生の問題点が言われてますね、ヤフコメとか見てると正直悲しくなるぐらいです。外国人犯罪がほとんどですし、それに関しては自分もやはり問題だとは思っています。では、フィリピンから見たOFWの問題点を書いてみたいと思います。

OFWになる事がBread Winnerの宿命的な側面がある。でも。

OFWが親族で出ました。大学まで出してもらって、自宅には毎日食べるだけで必死の家族がいる、幼い兄弟をみて、OFWになって楽をさせて上げたい。
これは本音だし本当だと思います。

でも。

OFWの給与も医療従事者以外はそこまでめちゃ高くは無くなってきた。もちろんOFWが一家に出れば、その家族はかなりいい暮らしができます。これは真実だと思いますが。

  • OFWを続けていくにはメディカルクリアランス(健康でなくてはならない)

  • 海外送金をしてしまったら場合によっては海外でかなり節約生活を余儀なくされる。

  • つーかOFWっていつ母国へ帰れるの?いつまでOFWをやるの?

  • OFWになったら住宅ローンが組めた!

見えて来たと思いますが、自分はOFWには否定的なんです。まず、OFWって言っても病気になった、(海外で体壊した)で一発さよならです。
そして毎月給料の半分以上を送ったりしたら・・・海外で暮らすのもかなりの節約生活になります。自分のプライベートだってままならないOFWが多い。ついでにOFWはいいけど、いつまでOFWやんの?そして最大の問題はOFWになると急に金回りがよくなります、銀行の信用も増してOFW向けのローンが組めるように・・・ここでOFWが家を買った・・まではいい。

でも何かあったら、一発奈落の底です。

一家で何名もOFWが出せるなら話は別かもしれません。ですが、OFWにおんぶにだっこの場合、OFWがコケたらみなコケる。
OFWがローン組んだのはいいけど、OFWが払えなくなったら最後です。

そして最大の問題は
OFWがいると、家族は働かない

です。
OFWがいると家族は働かなくても毎月金が来るので、ぐうたらになってる家庭が多い。信頼してた幼い兄弟もなんだーかんだー理由をつけて学校には通わず、大学も行かない。バイクかって遊んでる。
OFWは一家の自慢だけど、その金を貯金して何かしよう・・・?金が足らないとOFWにお願いする。
結果・・・OFWを生み出し続けないと、安定がありません。

OFWは手段としていいと思う。でも解決法では無いと思う。


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