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「前に進まない日々」から抜け出して明日へ進むプリキュアを観て泣く。

『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』を観てきました。

今年3月に公開されるはずだった本作。コロナの影響で延期が続き、10月31日に満を持して映画館にて上映開始。

まずはプリキュアという存在と、プリキュアと私の出逢いについて語る。(語りたいから)

初代である『ふたりはプリキュア』が放送開始したのは2004年だそうな。計算してみれば私はその頃中学2年生で豪州に住んでいたので、プリキュアの存在を知ったのはもっと後だと思う。多分帰国後にどこかのタイミングで「今の幼女はみんなプリキュアの虜なのだ」ということを知り、へえ~現代のセーラームーンか、くらいに捉えていた。魔法少女なんて女子大生~OLには縁のない存在なので、それ以上はなんの知識も関わりも無し。

いやでもこれ書いていて思ったんだけど。プリキュアってどのシリーズも主人公中2なんだよね。月野うさぎと仲間たちも中2だったし、14歳って大人になりかけの少女みたいな年齢なのかな?2004年に中2って、じゃあふたりはプリキュアって、完全に同世代じゃん。同い年じゃん。なぎさとほのか平成元年生まれじゃん。今三十路じゃん…!うわ~なんだよ~~~~突然の親近感!

それはさておき、そんななぎさ・ほのか世代の私が初めてプリキュアを観たのは2018年。当時2歳の娘に見せ始めたのがきっかけ。その頃放送されていたのは『HUGっと!プリキュア』で、ママ友さんが「うちの子は今プリキュアに夢中で~、」と話していたのを聞いて「あっそうか、今の時代の女の子はプリキュア観るんだったわ」と気付かされ、早速その週の日曜日に初めてプリキュアを観てみたのでした。8:30にテレ朝の放送欄に「プリ」の文字を発見し、「おっこれか」と思った次の瞬間、テレ東の10:00の放送枠にも「プリ」の文字が…プリキュアを知らないアラサー大困惑よもう。その後、暫くはテレ東の『キラッとプリチャン』もプリキュアの派生アニメだと勘違いしたまま観ていました。プリキュアについての知識を少しずつ得て、やっと「あ、プリチャンとプリキュアは別物なんや」って気付いたけど、その後も一年以上プリチャン観続けていた。
ちなみにハグプリを観始めたのが12月下旬で、新シリーズのスタプリに世代交代したのが2月なので、初めて観た時からハグプリはもうクライマックスだったんですよね。キャラクターの名前も知らず、プリキュアたちの関係性もいまいち理解できていないのに、初めて観た回から泣いた。そして最終回まで毎回泣いたし、最終回は鼻垂らしてボロボロ泣いた。

ハグプリのストーリーを簡単に説明すると、敵は『悲しい未来から人々を守るために、人々の幸福を願って時間を止めよう』と目論んでおり、プリキュアはそんな敵から明るい未来を守るべく、明日への希望を力に立ち向かう、というもの。

敵が「世界征服して悪いことする」みたいな人外な目的を持っているわけではない。彼らは彼らなりに人々の「幸せ」を願っている、というのが良いんですよね~。だからこそ、敵の主張にもかなり共感できちゃう。初めて観たのが、調べたら第45話で、敵だった女性がプリキュアの若さへの嫉妬を爆発させていて、自分が今以上に老いていくことを恐れて時を止めようとしていることが分かるんだけど、アラサーの私からすればプリキュアよりもその敵の気持ちの方がよっぽど理解できちゃって。それを希望溢れるティーネイジャー(プリキュア)にぶつけて、結局丸め込まれちゃってるのとか、もう泣くしかない…。
でも全体的にハグプリを通して、大人は子供たちの未来を守らなければいけない存在だということを痛感しました…。大人から見てもめちゃくちゃいい話なんだよね。最初に観たのがハグプリで良かった。割と最近までTOKYO MXで再放送していたので結果的に全話観ましたが、ほぼ毎週泣いた。さあやがプリキュアになる話(第2話)から泣いてた。

プリキュアは、セーラームーンと違って毎年シリーズが変わる。1年経つと全く違う世界の全く違う女の子たちが全く違う理由でプリキュアになる。それが2004年から続いているので今もう70人くらいプリキュアがいるっぽい。私は初めてハグプリでプリキュアオールスターズの映画を観た時に、15年分のプリキュアたちを見て「いやいや!多いな!!」って思ったけど、いくつかのシリーズを観ている今、「ああ…あの時のあのプリキュアが、すっかり先輩になってしまって…!」みたいな感慨深さがある。ずっと追ってたらどんなに楽しいことだろうか。

さてやっと本題のミラクルリープの感想を述べます。
ここからはプリキュア観たことない人にとっては、更についていくの辛い内容となっていますのでご了承ください。

映画のあらすじは上記公式YouTubeもしくは公式サイトで。

去年は、ユニが初めて他プリキュアたちと絡むクロスオーバー作品だ!楽しみ!!とか思ってたけど、スタプリ終了から時間経ちすぎて、そんなのすっかり忘れてた…。

桜がとても綺麗に描かれていて、これを春に上映したかっただろうなあ、という若干の無念さと、今になってやっとこどもたちがこの作品を観ることができるようになったという感動がありました。

もう、ヒープリのOPソングに合わせて、ハグプリやスタプリの当時のOP映像が流れただけで、私は涙ぐんでしまった。もうこれは母性だとしか説明ができなくて、説明が出来る人がいるなら代わりにしてほしいんだけど、なんでクロスオーバーの作品観てると過去プリキュア出てきただけで涙出ちゃうんですか?

私はやはり、最初に観始めたというのもありハグプリ贔屓なところがあると思うんだけど、それでもこの作品では、グレースがちゃんとかっこいい。ヒープリの3人の絆が深まり、成長が感じられ、ヒープリを応援したくなる映画。ハグプリとスタプリもとてもかっこよくて、助けに来てくれた時の頼れる先輩感も半端ないんだけど、最終的にはスーパーグレースが強くて美しい。70分の映画でここまで納得感のあるストーリーなのは嬉しい。正直、前回のクロスオーバー作品(ミラクルユニバース)ではストーリーへの疑問が湧きすぎてあまり純粋に楽しめなかったので。(ただ、スタプリは『星のうたに想いをこめて』が最高だから大丈夫です)

"前に進まない今日を抜け出し、明日へ向かう"。
個人的には、本作におけるプリキュアたちの戦いが、今我々が生きるこの世界とリンクしてしまい、泣けた。まあ、我々の場合は我々がいくら頑張ってもそう簡単に世界が変わるわけではないけど。なんか、前に進まないなって感覚、今あるなって。外出自粛しろと言われ、何の思い出もない春と夏を過ごし、もうそろそろ遊びに行きたいし友達にも会いたい、と思いつつも、ちょっと人々が外に出始めるとすぐ感染拡大。このまま何も出来ない一年が終わって、しかもまだこの状況には終わりが見えない。我々の人生は有限なのに。したいこともできないまま、寿命削ってるんだよなあ。と、思わなくもないわけ。
桜というモチーフも本当にいいよねなんか。刹那的だし、桜自体は毎年咲いては散って、を繰り返しているだけなんだけど、それを見ている我々は毎年少しずつ前に進んでいるものだと、今まではあまり疑問を持たずに捉えていたなということにも気付かされるというか。(前に進むとは?という話はあるけど…まあ私的には歳を重ねる、というか、確実に死に向かっていく、という意味で。)
まあとにかく、こう、終わりが見えない状況でも、頑張っている人がたくさんいて、いつかまた日常が戻ってくると、そういう希望を与えてくれる映画だった。まあ、以前の日常に『戻りたい』と私が願っているというのは皮肉ではあるけど。
今回のプリキュアを観に来た子どもたちが、お友達と一緒にお花見を楽しめる世界に早く戻るといいね…などと思って、やたら感動してしまった。

そして!!!!
次回予告に驚きすぎたんですが!!!!

ヒープリ×5GoGo!?!?

いいですね!!!!めっちゃいいですね!!!!
ハグプリの時にプリキュア15周年として、ハグプリ×初代プリキュアをメインとしたクロスオーバー映画が公開されていて、これはもう最高だったんですね。ストーリーもすごくちゃんとしていて、オールスターズ出てきてみんなが最高にかっこよくて、もうとにかく、良いのです。
ただ、これはやはり「初代」だからフィーチャーされたんだと思っていたので、次のオールスターズは20周年かな~とか思っていたので、まさか5GoGoが現行プリキュアとのメインを張ってくるとは!!!!
5GoGoも去年TOKYO MXで再放送してくれていたので結構観ているため、本当に楽しみで嬉しい。のぞみのちょっとハスキーな声は、主人公としては珍しいよね。好き。いやもうほんと、プリキュアは私の心を掴んで離さないな、と思って、これはもう分かりましたずっと追いかけます、って心に決めたんだけど、それと同時に、じゃあ娘はいつまで私と一緒にプリキュア観てくれるんだろう…こうして一緒に映画館でプリキュアを観ることがあと何回あるんだろう…と考えて、また涙が出そうになるという。いやでも…若い子たちの明るい未来を守らないと…多分今クライアス社に目つけられたら私完全にオシマイダーになるわ。

プリキュア沼深いよ。出られる気がしません。私もプリキュアになりたいと思っていますが、エールの「なんでもできる、なんでもなれる」精神が私の中でも育まれつつあるので、諦めずに人生頑張ります。

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