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旅行

 旅行はいいものだ。今日、父親と母親だけでタイやロシアに行ったそうだ。よい旅を。

 世界史はおとなになるとその楽しさを覚えるらしい。僕はまだジャリボーイだからよく分からない。ただ、書物の執筆者は誰が何をやったかをパピルスや紙に記すほど皆に広めたかった、そして子孫にもこの栄誉をかかげようとしていたかもしれない。

 現地の言葉を無理やり日本語で記すとカタカナになる。カタカナはカタコトのことだ。va が「バ」になったりと、日本流に変換して読む。また、言葉の意味も知らずにかっこよさを覚えることもあるから、世界史は楽しいとまではいかないが何か若者独特の興奮を覚える。次はどんな人がでてくるのだろうかと。自分たちが関連する言葉が偶然にもでてきたら、それほど嬉しいことはない。

 旅行に行くのは楽しい。見知らぬ景色があたりに広がり、現地の人は興味深そうにこちらを見つめてくるからだ。スーツケースを持った麦わら少年。暑さに負けそうな白い肌は部外者を強調させる。この後とてもヒリヒリすることを知らずに。

 ロシアは寒いイメージがあるかもしれないが、そもそもロシアの特徴は東西のみならず気候も場所により違う。シベリアはご想像の通りだが、首都のモスクワはもはやヨーロッパ並だ。もう一つの特徴は、英語が通じにくいところだろうか。親はロシアを何度か訪れているが、会話は(本当に)簡単な英語とロシア語がわかれば何とかなるそうだ。ありがとうというときは「ダンケ!ダンケ!」といえばいいそうだ。スパシーバとか、ダーとか、そういうのでいいからとにかくコミュニケーションをとろうとする姿勢が大事。必死になれば、相手も仕方ないなと耳を傾けてくれるはず。

 日本はかなり優れた国だから、外国に行くと様々な水準が低くて驚くことがある。バスが来ない。時間通りに来ない。何だか知らないけど乗ることが出来なかった、とか。現地のマナーが独特で、わけも分からず赤い顔をして怒られることすらある。

 ここまでをまとめると旅行好きはマゾと捉えられそうなので補足しておくと、外国人には日本が好きな人がいる。そういえば、この間の京アニの時に、最初にクラウドファンディングを行ったのは確かアメリカの企業だ。日本ならお偉いさんの許可が通るまで時間がかかるイメージだけど、海外ってこういうときに融通が利きますよね。もちろん許可はとるけど、上司が理解してくれたり、ジョークが通じたり、そうそれだ。日本よりも人と人との距離が近いから理解しやすいのかもしれない。もしくは、日本語が複雑すぎて理解するのに時間がいるのかもしれないが。

 旅はアドベンチャーであって、レスト(休息)でもある。多方面から知識をもりもり回収できるから、硬い頭をほぐす効果もある。だからやめられないのだ。僕も大学生になったら、夏に遊びに行こうかな。