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献血のポスターについて。

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・このノートは2019年10月29日に書かれたものです。

・一部露骨な表現がありますので、先にご連絡申し上げます。

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 例のポスターの話はしたくなかったが、いわゆる「フェミ vs オタク」戦争がなぜ起きているのか、解説してくれるツイートを見つけたので紹介したい。僕は後者の立場に近いので、それに則って話していく。

 僕も以前は、「表現の自由」を盾にして「いかなる作品であっても誰かに弾圧されてはいけない!」と思っていた。

 宇崎ちゃんのポスターについて、初めてみたときは正直「うわあ……」と思いました。セリフよりその胸部がまず目に飛び込んできた。かなり強調されていて、少なくとも一般にウケる気はしないなあというのが僕の第一印象だった。

 このツイートによると、僕は「エロ記号付きの絵を読み解ける技術・知識・理解力がある人(オタク)」に位置する。1 枚目の女の子も、「えっちい(エロい)」「でかい」「誘ってる」の三拍子がある絵というのは理解できた。そして、こういう絵は公共の場では暗黙の禁じ手( TPO )というのも分かっている。女性というのを「性的対象」という「一つの側面」から見させる絵だ(と思われている)から当然だ。この絵が指す意味を知っている人たちで、かつこの絵が性的搾取されていてけしからんと思っている人に迷惑がかからないよう、インターネットの深い所でオタクは語りあっていていた。これなら、まだよかった。

 ここで注意したいのは、献血を行う赤十字が、こう言ったことだ。このポスターは一般向けに宣伝しているものではなく、アニメ界隈の人たちに向けて発信した、と。オタクが誤って二歩を指したわけではないのだ。

 「アニメ界隈」は、ツイートでいう「エロ記号付きの絵を読み解ける技術・知識・理解力がある人(オタク)」のことだ。ひとつ下の「エロ記号の存在は知らないものの性的な意図を感じられる感性がある人(非オタ)」には宣伝していないのだ

 ツイートを見てまだイライラしている「オタク」は、少し論点をずらされた気分になっている。この絵が性的かそうでないか、は焦点ではないからだ。そもそも、この状況で(日本版)フェミニストと呼ばれる人たちにこの絵をバッシングされているのを問題にしたいわけだ。部屋を防音にして半ホワイトリスト制にしていたのに、どしどしとハイヒールで大量に攻めてきたということだ。

 もう一度言うが、あの宇崎ちゃんの絵はオタク向けに書かれたのであって、その他非オタには見せないようにしていたのだ。そこにフェミニストが文句を言い出して喧嘩から戦争に発展しかけている、とオタクは主張している。過去のM崎事件でかなり軽蔑された背景もあるだろう、みな必死に抵抗していて、フェミニストへの反論として「この絵は性的ではない」とつい主張してしまっただけなのだ。