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ネットの回線速度がとても速くなった話

 台風19号が通り過ぎた後からか、家のインターネットの速度が極端に遅くなった。「気がした」が正解かもしれないが、これは何ヶ月もの間ずっと悩んでいたことだ。Netflix が提供する fast.com で速さを計測してみると、だいたい 2 Mbps くらいだった。これは通常のブラウジングでも読み込みに時間がかかる程度だ。

 このことを話すにあたり、まずは環境を説明しなくては。我が家では光回線を引いていて、確かフレッツ光のコラボで、プロパイダは@nifty。現代では珍しく 7 人家族で、スマホ・ゲーム機・パソコンなどで端末は 10 個くらい WiFi 接続する。それでも、これは光回線のスピードとはいえないだろう。契約書を見ても、最大速度は 100 Mbps と書かれている。理論値であるのは知っているが、さすがにこれはおかしいと思い、その遅いネットで解決法を調べてみた。

 それの結果、どうやら ipv4 なるものを使っているのが原因らしい。各社のサイトも同じような図を展開して説明していたが、それの IP アドレスが枯渇している、つまり激混みの大渋滞の中必死にヤフーのページを開いてくれとか Youtube の動画のロードを早くしろと思っていたわけだ。この問題を解決するため、知恵のあるエンジニアたちが開発したのが ipv4 からのバージョンアップで、ipv6 というものだ( v4 とか v6 は、バージョン version を示すらしい )。これは IP アドレスの割当がこれでもかというくらい莫大にあって、地球人全員が一人で 100 個とか 1000 個アドレスを使ってもまだ大量に余るくらい用意されているそうだ。しかも、まだ利用者が少ないからこちらは高速道路、ハイウェイといえる。さらにそれの日本のようにお金はかからず、ネットから申し込みさえすればよいのだ。これはいいものを見たと思い、すぐに父に相談した。

 父は医師で頭も良い方だが、もう年なのかだいぶ頭は固くなってきたように思える。序盤のように専門用語を並べて説明しても、まず定義から教えてあげないといけない。ようやくその ipv6 に申し込めばよいと事態を飲み込み、プロパイダのサイトにアクセスした。これもまた面倒で、リンクを飛んで飛んでいかないと目的のページにたどり着き難い設計になっている。これだから移行が進まないんだよと思いつつ、父は慣れた手付きで申し込みフォームを提出した。

 翌朝。寝ぼけながら試しに回線速度を測ってみた。するとなんと 50 Mbps ほどになったのだ!当初と比較すると 10 倍以上の速さである。やはり高速道路は快適なのかなと、大学受験以前にマイカーの所有を考えながら通学バスを待った。