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落語

 今日は、学校の芸術鑑賞会だった。午前中に授業が終わって、地元の公民館に向かった。ちなみに昼は丸亀製麺でいただいた。コシがあっていいですよね。香川県民はどう思っているのかわからないが。

 バスが来るのが遅かったので、少し出遅れてしまった。出来れば通路側の席がよかったのだけど、まあいいだろう。

 落語を聴くのは初めてだった。少しドキドキしながら開演を待つ。

 最初は「寄席入門」として、異色の経歴をもつ落語家が楽しみ方を教えてくれた。丁寧な日本語を自由自在に操り、時々笑わせてきて嬉しかった。それなのに、いつの間にかマナーも身についている。話すことの専門家だった。

 はじめは「転失気」というお話。知ったかぶりの和尚さんが医者に「"てんしき"はありますか」と聞かれ、恥をかきたくないので知ったフリをして話をすすめる。最終的に「おなら」という意味の転失気を「杯」と勘違いして、お客さんに失礼してしまうという話だった。どこか滑稽で、知ったかぶりを風刺していて、落語はこのような思いを込められるのだなと感じた。

 次はおなじみの「時うどん」。うどんかそばかは江戸と上方(関西)の違いだそう。馬鹿な人はずる賢いことはできない、いやするな、というお話。似た者同士が磁石のように引き寄せられるのも面白かった。

 休憩を挟んでから、次は切紙。これは大変良かった。とても有名な方だそうで、最初に「桃太郎」の切紙を見せてくれた後、会場からのリクエストに応えてくれた。その人曰く、はじめに出たリクエストでその集団の知能レベルが分かるとのこと。我が校は(自称)進学校だったので、選ばれたのは「ラーメン」でした。ラーメン屋近いししょうがないね。なお、一部は生徒がお持ち帰りできる模様でした。リクエストすればよかった!!

 最後は落語で、「初天神」を演じられた。子供がだだを捏ねる真似が上手だった。声も演技力も高くて、元放送局にとってとても参考になったし、後輩は刺激を受けただろう。

 最初、落語はお年寄りが楽しむものだと思っていた(寄席入門の時にもおじおばはサロンパスの匂いが飛んでくると仰っていた)。しかし実際に聞いてみて、若者にも面白おかしく教訓を伝えられる良い手段だと思った。

 高校生のほとんどは LINE をしようしているが、それは若者は短文を好むのを意味する。一世代前なら携帯のメールだと思うが、根本は変わらない。いくら文章を濃縮したって、正しく解凍(回答)できなければ意味がないし、トラブルの原因にもなり得るのにみな別の方法をとろうとすらしない。

 いつもより頭を回してみよう。一回転すれば上出来。反対回しもすれば、違った視界が開けるかもしれない。