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「ツリー構造」で学ぶ物事の考え方

 何か新しいことを考えるときに大切なのは生の考えです。目の前にお花があるとしましょう。「あ、コスモスだ」ではなく、「あ、花だ」と考えることが重要なのです。では、「コスモス」と「花」の違いはなんでしょうか。

 「ツリー構造」という言葉があります。木は大きな幹から複数の枝に分かれて、さらに幹が伸びたり葉っぱが生えたりしていますね。花を木の話で説明するのは少し変に思われますが、実は物事を覚えたり、頭の中で情報を整理するとき、この「木」のイメージを使うと脳がすっきりした気分になります。

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 植物を説明するときには、〇〇科、〇〇属といったふうにあるグループに属しているのを示すことがあります。これらは植物の似た者同士が同じグループに入りますから、コスモスは「キク科、コスモス属」という分けかたをされます。

 では、なぜ同じ「植物」であってもグループ分けをするのでしょうか。僕は、何十万種もいるものをひとくくりにするのは良くないからだと思います。クリアファイルをお持ちでしょうか。中身はきちんと整理されていますか?何ヶ月もプリントを入れっぱなしにしていると、そのうちゆくえが分からなくなることがあります。ですから、学校で先生に言われたとおり「教科ごとで紙ファイルを用意して、書類を分類する」必要があるのです。

 こうやって頭に入っているプリントを片付けていくと、この分野の紙が少ないぞ?とか、このあたりのプリントはやたら多いなあと感じることがあります。これに気づけるのが「ツリー構造」のいいことです。勉強にあたってはあなたの強みと弱みを知れて、趣味にあたっては自分が集中して楽しめるものや、少し苦手なものが分かってきます。

 自分のプラス面とマイナス面を知ることは人間関係の質を良くすることに繋がります。つまり、友達同士「弱点をおぎなう」というスキルを手に入れられます。漫画ではよくある話ですが、じっさい以心伝心な人たちはあまり見かけません。「弱点をおぎなう」ことは自分の恥ずかしさを振り払うことが壁となっていて、友だちにおいてもそうだからです。友だちより親友といったほうがいいでしょうが、その段階にたどり着くまでがまたむずかしいです。

 部屋はきたなくて踏める床がないより、掃除をしてきれいに整っているほうがいいです。だから困ったときには「木」を思い出しましょう。いま考えたいのは大きいこと?それともささいなこと?グループに分けたときに、その分野の上のカテゴリーは何にあたるか、また下は何か、と考えてみてください。道路の「止マレ」は「標識」ですよね。なかまは「徐行」、「〇〇キロ制限」、などにあたります。このことをちょっとだけ考えるだけで、とても頭がすっきりするのです。