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【不動産鑑定評価理論から学ぶ不動産の基本】

買うと損する不動産を選ばないように、価値と価格の関係を知っておきましょう。

(ポイント1)不動産の効用は賃料に反映されて不動産の価値が定まります

不動産の効用とは人の役に立って収益を生み出す能力です。
不動産とは土地と建物のことで、土地は建物と一体となって大きな効用を発揮します。
樹木を育成できる林地よりも作物を育成できる農地の効用が大きくて、農地よりも建物と一体となって仕事や生活の場を提供できる宅地の効用が一番大きくて、その効用の大きさが賃料の大小に反映されて、それぞれの不動産の価値が定まります。

(ポイント2)建物の用途と床面積と持続期間で不動産の価値が定まります

賃料の単価は用途毎に違い、工場や倉庫より住居それより事務所それより店舗が高いです。
賃料の額(総額)は単価(用途)×数量(床面積)で算定できます。
不動産の価値とはその土地建物が使用できる期間内に獲得できる賃料の総額のことです。不動産の価値は賃料の額にその持続期間を乗じて算定する収益価格によって把握できます。
ですから建物の用途と床面積と賃料の持続期間が判れば不動産の価値が判ります。

(ポイント3)不動産は長く使えば使うほどその価値が増大し続けます

賃料の単価は時の経過によって変動し、やがていつかは需要が消滅して貸せなくなります。
賃料の持続期間は建物の使用可能期間なので、それは賃借需要が持続する期間のことです。
使える期間が長ければ長いほど、その不動産の価値は増大し続けます。
使える期間は不動産の立地条件と建物の状態とそれを決定付ける管理の良否で決まります。
建物が使える限り収益は増え続け、建て替えられればさらにその後も収益は増え続けます。
未来永劫建て替えを繰り返せるような立地の不動産の価値は無限大なのかもしれません。

(ポイント4)不動産の価格はほぼ需要で決まります

不動産の価格は不動産の需要と供給で決まります。
宅地は造成をしなくては、建物は建築工事をしなくては、新規の供給ができません。
だから不動産の供給量は需要に応じて短期間に増やすことはできせません。
そうなると不動産の価格は(少なくとも短期的には)ほぼ需要で決まるということです。
そんな不動産の需要はマネーサプライとマインドに影響されます。
流通する資金(マネーサプライ)が多ければ需要が拡大して不動産の価格は高騰し、消費者マインドで需要の多い不動産の価格は高騰しますから、マネーサプライと消費者マインドを観察すれば、不動産価格の今後の推移動向をある程度予測できます。

(ポイント5)価値と価格を比較して不動産を選びましょう

価値と価格を比較して不動産を選びましょう。
価値より低い価格で不動産を買って25年所有すれば所有利益を得られます。
価値より高い価格で不動産を売れば、その差額が売却利益ということになります。

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