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【東京都心で快適な生活を楽しむために、狭い部屋で上手に暮らしましょう】

住宅金融支援機構の2021年度フラット35利用者調査によると、一軒家の床面積の全国平均は、注文住宅123.8㎡、中古住宅113.1㎡、土地付き注文住宅111.4㎡、建売住宅101.8㎡でした。ところが、国土交通省の令和5年度一住宅当たり延べ床面積の都道府県比較によると、東京都は64.48㎡で、神奈川県76.67㎡、埼玉県86.58㎡、千葉県89.4㎡となっており、首都圏の一都三県は全て90㎡未満でした。人口密度の高い都会周辺の住宅の床面積は小さくて、東京都の住宅の床面積は注文住宅の全国平均の床面積の52%でした。不動産価格が高い東京都では、広い床面積の住宅を取得するのは難しいからなのでしょう。
それでは「健康で文化的な住生活を送るために必要不可欠な面積はどのくらいか」ということで、国土交通省は居住面積の最低水準「最低居住面積水準」を示しています。
単身世帯:25㎡(約7坪)、2人世帯:30㎡(約9坪)、3人世帯:40㎡(約12坪)、4人世帯:50㎡(約15坪)。未就学児童(3~5歳の児童)が含まれる場合は、3人世帯は35㎡(約10坪)、4人世帯は45㎡(約13坪)です。最低でも上記の面積以上を確保することが推奨されています。
東京の都心地区(概ね23区内)に所在する、旧耐震のフルリノベーション済みの中古マンションは1㎡当たり60万円~70万円で取引されています。新耐震だと1㎡当たり90万円以上、新築後20年以内の物件は1㎡当たり120万円以上です。新築マンションは1㎡当たり200万円以上、高額の新築物件は1㎡当たり300万円を超えています。
どこで暮らすのが幸せなのかは人それぞれ違うでしょうが、私にとって居住性・快適性が高い場所は東京都心です。バスや地下鉄、私鉄、JRなどの都市インフラが素晴らしいこと、物販・飲食店舗、コンビニ、スーパーなどの店舗、銀行、役所、郵便局などの公共サービス施設、病院・診療所、理容・美容室、サウナやマッサージ、公衆浴場などの健康管理施設、学校、図書館、博物館などの教育施設、劇場、映画館、美術館、アミューズメントパークなどの娯楽施設など、全て豊富で質も高く、アクセスも容易でとても使い易いからです。
建物の不燃化率が高く、治水の水準も高いので防災上の危険も他の都市よりも少なくて、常時進行中の再開発事業によって、街は清潔で美しく変貌し続けます。再開発で古い歴史や文化が失われることが懸念されますが、大事なものは残して開発する努力もなされています。
このように東京都心は街としての魅力がとても高いので、そこで暮らすには高額の費用が必要です。だから東京都心の住居はマンションが多く、床面積25㎡以下の住居も多いのは、そんな住居の狭さを容認した上で、東京都心での暮らしを選ぶ人が多いからなのでしょう。
東京都心の賃料は1㎡当たり3,000円~4,000円なので、25㎡の部屋でも月額7.5万円~10万円ですが、1㎡当たり60万円~70万円の旧耐震の25㎡の部屋は、1,500万円~1,750万円で購入可能です。12.5年分~20年分の家賃で購入金額は回収できます。東京都心で暮らそうと思うなら、旧耐震の小さなマンションを購入して、その小さな部屋を上手に使って暮らすのが良いと思います。二人の暮らしは30㎡の1,800万円~2,100万円の部屋から始めても良いでしょう。(続く)

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