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『経営戦略について代表の金島に聴いた "ここだけの話” ②』~SPAIA事業の経営戦略の考えについて~

こんにちは。グラッドキューブ(証券コード:9561)経営企画部 IR担当の太田です。
前回の 『"ここだけの話” ①』では、経営戦略に関する考えを記事にいたしました。
(『経営戦略について代表の金島に聴いた"ここだけの話”① )

今回は第2回目、SPAIA事業の経営戦略の考えについてお伝えいたします。
みなさま、どうぞお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

SPAIA事業における中長期の戦略

太田:それでは前回に続いて、経営戦略のお話しについてお伺いいたします。どうぞよろしくお願いします。
まずはじめに、今後どのようなSPAIA事業の経営戦略を考えているのかお聞かせいただけますでしょうか?

代表取締役CEO 金島 弘樹

金島CEO:はい、今回もよろしくお願いします。
SPAIA事業の経営戦略で今後考えていることは、世界のスポーツデータを取扱っていくことです。
SPAIA事業の戦略は4段階で構成を考えていますので、順番にご説明いたします。

まず最初に、世界のスポーツデータを取り込むために自社のスポーツデータセンターを立ち上げます。
構築には時間がかかりますが、データ解析を強みとする我々にこそチャンスがあると捉えています。
また、現在の日本においてスポーツデータセンターの事業を行っている企業が少ないことも魅力的です。

次の段階としてデータセンター立上げ後は世界のスポーツデータも取込み、スポーツメディアプラットフォームに進化させていきます。

太田:ご説明ありがとうございます。そうしますと、今後は日本だけでなく世界のスポーツデータも取扱っていくということでしょうか?

金島CEO:はい、その通りです。今後は、世界の膨大なスポーツデータを取込み、新たな事業に向けて準備を進めていくことを目指しています。

続いて3段階目としては、スポーツベッティング事業の領域に参入をしていきます。日本でも近い将来、スポーツベッティングが解禁されるであろうと見込んでおり、その準備も進めていくことになります。

最後は、SPAIA事業の海外展開を考えています。そして世界のあらゆるスポーツデータを分析できるソフトウェアの開発を行いたいと考えています。マルチランゲージのソフトウェア開発により、海外のユーザーも日本の国営競技など、スポーツデータや情報を取得できるようになります。
この進化させたSPAIAがスポーツメディアのプラットフォームとなり、世界中のあらゆるユーザーに利用してもらうことで、グラッドキューブの主力事業へ成長するものと考えています。

太田:具体的にどのようなスポーツデータを取扱うのか、詳しく教えていただけますでしょうか?

金島CEO:一例を挙げると海外競馬、MLB、NBA、アメリカンフットボール、テニス、クリケットなど様々なプロスポーツのデータを蓄積したいと考えています。SPAIAというプラットフォームを通じ、世界中のユーザーニーズに応じたものとして提供を行っていく、という構想を考えています。

太田:私もMLBなどの海外スポーツに興味を持っているので、今後の展開が非常に楽しみです。

なぜ、スポーツベッティングなのか

太田:SPAIA事業の戦略構想について、お話しいただきありがとうございました。
続いての質問ですが、なぜスポーツベッティング市場に着目されているのでしょうか。

金島CEO:スポーツベッティングの市場規模はコロナ禍でも急激に拡大しています。
スポーツDXレポート(※1)によると、最も盛んな米国における掛け金総額は2021年で572.2億米ドルであり、2020年と比較し164.8%の上昇と急激に伸びています。

太田:米国では、すごい勢いで成長していますね。

金島CEO:そうですね、特に米国の動向について注目しています。
このように海外では、スポーツファンの増加が、市場成長を促進していると見受けられます。
今後大きく成長しようとしているスポーツベッティングの市場は、我々のSPAIA事業と親和性が高いため参入は必然的なものであると考えています。

太田:懸念点をあげさせていただくと、日本ではまだ解禁されていませんが、今後どのような動きを考えているのでしょうか?

金島CEO:ご存じの通り、日本では現状の法規制上、認められていません。公営競技である競馬や競輪を除き、唯一スポーツ業界として「賭け」を認められているものとして「サッカーの振興」を目的としたスポーツくじ「toto」がありますが、独立行政法人日本スポーツ振興センター(※2)によると、「toto」や「WINNER」などのスポーツくじ全体の売上は2022年度で1,114億円であり、市場規模はまだまだ小規模にとどまっています。

太田:私もスポーツくじの「toto」を購入したことがあるのですが、今のお話しから世界との温度差を感じました。

金島CEO:一方で、世界のベッティングスポーツ市場は、グローバルインフォメーション社の調査レポート(※3)によると予測期間(2023-2030年)にCAGR11.5%で成長しています。そのため、まず挑戦していくのは海外のスポーツベッティング市場かもしれません。

太田:ご説明ありがとうございます。
以前調べたのですが、REPORTOCEAN(※4)が発行したレポートによると、世界のスポーツベッティング市場は、2027年には1,627億3,000万米ドル市場にまで成長するといわれております。
また、三菱UFJリサーチ&コンサルティング社(※5)によると、日本においても解禁された場合、年間の市場規模は7兆円と推計されていると説明しており、大きな成長期待がございます。成長ポテンシャルの高い領域へSPAIA事業が参入する意義について、私たち従業員も期待感が膨らんできます。

金島CEO:そうですね、私もこの巨大なマーケットへの参入について考えると非常にワクワクします。
また、先般日本でもカジノ(IR)法案が成立したこともあり、スポーツベッティングについても近い将来認められる流れになると見込んでいます。
まだまだ不確定な部分が多いものの、早い段階から戦略を描き、適切な準備をしておくことで、日本市場において有利なポジションを得ることができるのではないかと考えています。

太田:日本のスポーツベッティング市場の動向も窺いながら戦略を立てていく必要があることについてよくわかりました。ありがとうございました。


最後に、お伝えしたいこと

太田:投資家様からのご質問で、なぜ赤字であるSPAIA事業に投資し続けているのかなどご質問を受けることがありますが、皆様へお伝えしたいことはございますでしょうか?

金島CEO:データ解析を強みとする当社が海外のスポーツデータも取扱う戦略について、海外機関投資家からご興味をお持ちいただいています。
スポーツベッティング市場への参入は、グラッドキューブにとっての大きな変化を生み出すと私は信じています。

当面は先行投資の期間が続きますが、SPAIA事業は将来の主力事業としての成長を秘めていますので、皆様にはもうしばらく見守っていただけると有り難いです。

太田:今回も貴重なお話をありがとうございました。


次号に向けて
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

座談会第2回目のSPAIA事業の経営戦略についての内容は、いかがでしたでしょうか。
ご意見・ご要望などがございましたらぜひお聞かせください。参考にさせていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

次回は、「SaaS事業とマーケティングソリューション事業の経営戦略の考えについて」をお送りさせていただきます。

(ご留意事項)
本記事は、情報提供のみを目的として作成しており有価証券の販売の勧誘や購入を勧めるものではございません。


【参考資料】
※1 経済産業省・スポーツ庁(2022,12):スポーツDXレポート
※2 独立行政法人日本スポーツ振興センター(2023,3):NEWS RELEASE  
※3 株式会社グローバルインフォメーション(2023,4):スポーツベッティングの世界市場-2023-2030
※4 REPORTOCEAN(2021,11):プレスリリースレポート(PRTIMES資料
から引用

※5 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(2023.3):スポーツベッティング市場の勃興と参入方法に関する考察