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運動音痴がリングフィットアドベンチャーに救われた話。

 リングフィットアドベンチャーを細々とやっている。やってみたいなという気持ちがあって、抽選に数回応募したら運よく当たったのです。

↑概要は公式から。ガッキーが可愛いので観て。


 結構これが革命的だったので、色々書きたいなと思っていたのですよ。ちょっと長いのですが、色々書きました。

 ちなみに○キロやせた!とか、体脂肪率が下がった!とか、見た目がこうなった!みたいな話は全く出てきません。
 「リングフィット ブログ」とかで調べると「○ヶ月で●キロ減!?」みたいなエントリーが多いんですが、そういうのは出てきません。ここは有益な情報は載っていない場所です!!!!!!!!!​


運動が本当に本当に本当に苦手


 私は運動が本当に苦手で、歩くのは平気だけれど少しも走りたくないし、腹筋はなぜか多少できるけれど腕立ては一回もできないし、ジムは行ったことがあるけど全く向かず、周りの目が気になる上にトレーナーのお姉さんに話しかけられて自意識過剰が爆発して死にました。

 体は柔らかい方なので維持のためにヨガには通っているけれど、あくまで「維持」のためなので、運動強度の低いレッスンを週に1回受ける意識の低さ。1度スタンダードレッスンみたいな名前のを受けたら私にはハードすぎて付いていけなくて死にました。

 それくらい最底辺の運動レベルなんですよ。

 よく「服を買いに行くための服がない」みたいな話があるじゃないですか。運動って本当にこれで、「体力をつけるための体力がない」んですよ。日々生きるのに必死。家に帰って一度座り込んだが最後、30分くらいは動けない。

 しかも大概の運動嫌いはそうだと思うんですが、小学校以来の体育の授業にトラウマがありすぎて運動音痴をこじらせている。何度やったってできないものはできない跳び箱をみんなの前で繰り返し飛ばされたり、ドッヂボールでは真っ先に当てられ悪い時にはバウンドしてきたボールが顔面に当たったり。なんであんなに「できないとみんなの前で恥をかく」みたいな制度なんですかね。絵が下手な人はみんなの前でもう一度書き直しさせられたりする?しないよね?

それでもリングフィットアドベンチャーはできる。


 長々と書いたことで、私の運動嫌いは伝わったでしょうか。そんな私でも、リングフィットができるんですよ。すごくないですか。

 すごい理由はいくつかあるんだけど「数を数えなくていい」「リングフィットは絶対に貶さない」というのが2大すごいポイントだと思うんです。


運動音痴でもリングフィットアドベンチャーができる理由①
数を数えなくていい


 以前も書いたんですが、運動と同じくらい数が苦手です。

 運動は、苦手なうえに数を数えることも多くないですか。「この動きを10回を1セットとして1日3回」とか。は????????!!?!!ってなってもうやりたくなくなる。大体こちとら辛い運動してるってぇのに、数を数える余裕なんてないんですよ。

 その瞬間はそれを覚えていたとしても、次にやろうと思ったときに「これを何回やるんだっけ…?」「一日に何回…?」「そもそもどうやって動くんだったっけ?」となってもうやらないですよね。体が覚えてるとか言えるのは運動ができる人であって、自分の体をどう動かしたらいいか考えながら動いている人は覚えていられません!キャパオーバー!

 リングフィットの場合、走るのはゴールに着くまでの分だけだし、リングを押したり引いたりいろいろやるのも、相棒がいいというまでやるだけなんですよ。ただただ、提示されたポーズや動きを真似しているだけで良いし、真似して間違っていたら指摘をしてくれる。「数を数える」ということを全部請け負ってくれるから考えなくていい!

 数を代わりに数えてくれているだけで、苦手×苦手のマルチタスクを避けられる。これがめちゃめちゃに楽なのですよ!

 数えなくていいけれど、「敵があとどれくらいで倒れるか」とか「あと何秒やれば終わるか」は視覚的にわかるから、むやみやたらにやらなくていいのもいい。でもボスは体力がやばすぎてやばすぎる(運動中に感じたことなので語彙力が死んでいます)


運動音痴でもリングフィットアドベンチャーができる理由②
リングフィットは絶対に貶さない

 書いたように、運動ができないトラウマを私は負っているし、運動ができない人の中にも多いと思うんですよね。

「運動できないんだね~w」知ってるわ!
「なんでこんなこともできないの?」私が知りたいわ!!
「もっと練習したら?」練習する体力が備わってないんだわ!!!

 これ以上書くと開けちゃいけない扉が開きそうだから書かないけど、なんで運動ができないってことだけでそんなに貶され、悪く言われなきゃいけないんだろうと思う。

 リングフィットは、貶さないんですよ。運動音痴の私のことを。

 ソフトを開始して「アドベンチャー」というストーリーモードを選んだだけで褒めてくれる。続いているのが素晴らしいですね!って。運動強度というのを設定できるんだけど、それをひとつ上げても褒めてくれるし下げても褒めてくれる。プレイ中の運動に合わせて「今日は二の腕を中心に鍛えたんですね!」とか「いつもよりも頑張っていましたね!」とか褒めてくれる。

 ストーリーモードの相棒も、いちいち合いの手で褒めてくれる。褒めるだけじゃなくって、「水分摂っていこうね!」とか「途中で少し休憩しても大丈夫!」って言ってくれる。ハードワークになり過ぎないようにゲーム自体からも、いつもより長くプレイしていますが、今日はここまでにしますか?とか聞いてくれる。

 これが、どれだけありがたいか。どれだけ救われているか。

 嫌なことをしながら、嫌なことを言われて、それでもやらなきゃ終わらないから恥をかきながらやるものだった運動の概念が、ようやく「楽しいもの」の方向に向いてきた気がする。(全然まだまだ辛いけど)

 途中ボス戦とか、バトルがあるんですが、そこに負けても悪く言わないんですよ。頑張りましたねって、言ってくれる。しかも、あくまで「バトルに負けた」だけであって、「運動をしている自分」のことは褒めてくれるんだよね。

 健全な精神は健全な肉体に宿る、というけれど、健全な肉体を維持するには健全な精神になれる環境が大事なんだなって。もし小学生の時に、体育の授業に出てるの偉い!苦手なのに今日もチャレンジしてすごい!!って褒めてもらえるような授業だったら、こんなに運動にコンプレックスを感じなくて済んだのにな、と思う。

リングフィットアドベンチャーに救われている。


 正直、体重や体脂肪率の劇的な変化はない。腕立てはいまだにできないし、体力はない。ないけれど、心にはめちゃくちゃ作用していて、こんなに運動に対して前向きに「今週もどこかでリングフィットやりたいな」と思えるのは、運動に村と親を燃やされたレベルに恨みつらみを持っている私にとっては、革命であり、救済だ。

 過去には戻れないしトラウマは消えないけれど、今からでも少し前向きになれるきっかけをリングフィットは作ってくれた。

 任天堂様、ありがとう。これからも楽しいゲームをよろしくお願いします。

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