04-不意打ち
URL:
https://open.spotify.com/episode/778URjF0YGFOJmyd134a8k?si=93d4cb6b7c00466c
概要:
南カリフォルニアの母親が経験を語る。
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私は南カリフォルニアに住む、17歳の息子を持つ母親です。息子は2年前に自分はトランスだと決めました。色々なことが同時に起こった時期で、息子はスポーツのチームを辞めさせられ、中学時代の友だちグループとも付き合いを止めてしまいました。高校に入った頃、あの子は自分自身や自分の身体を本当に惨めに感じていたと思います。その時期にGoogle検索で、息子は自分はトランスに違いないという考えを発見しました。
息子が私たちに打ち明けた時、私たちはショックを受け、あまりうまく対応できませんでした。お医者に診てもらおうと思って、最初の小児科の先生はよかったのですが、次のジェンダーの医師は、きっと息子を診て「どうしてそう感じるの?」というような質問をしてくれるだろうと思ったら、全く違いました。そのジェンダーの医師はただ息子の言葉を認めて、私たちの前で、ご両親に受け入れてもらえないとこの子が自殺する可能性は44%ですと告げたのです。ちょっとショックで、状況にうまく対応できませんでした。私はその医師に不意打ちされたような状態でした。
息子はこの2年で成長しました。トランスという考えからは抜け出しかけています、でも完全にではありません。もしこれまでのことをやり直せるなら、私はもっとよく話を聴くようにするでしょう。自分がどう感じるかではなく、あの子がどう感じているかに注意を払うと思います。ですがこれは、親としては全く事前に準備できない類のものでした。自分の息子がある日いきなり娘だと言ってくるなんて、誰も教えてくれません。予測するのは不可能です。
息子はただ寂しいのだろうと思います。多くの子どもたちは関心をもってもらいたくて自分がトランスだと考えるのでしょう。息子は私たちからの関心は求めていなかったと思います。私たち両親はいつでもあの子の側にいましたから。あの子が求めていたのは他の子たちの関心でした。トランスだと公表したら、大変な注目を集めていました。
本当に悲しいことです。子どもが、人に関心をもってもらうためには自分の身体を変えなければいけないと思うなんて。とても悲しい状況です。そしてこれを後押ししているのは大人なのです。
他のご両親にアドバイスできることがあるとすれば、「医者には行くな。セラピストにかかるな」です。彼らは正しいアドバイスができません。私たち親と同じくらい分かっていないのです。皆さんは自分の子どもを知っています。ただ愛情を持って、耳を傾け、問いかけてください。子どもことを何も知らない他の大人が助けてくれるなんて思わないことです。
息子については、私は希望を持っています。長いトンネルだと思いますが、でも…、他の子どもたちについても希望を持っています。(この状況を)人々が押し返しているからです。もうしばらく時間はかかるでしょうけれど、これ以上被害に遭う子どもが出ないことを望んでいます。ありがとうございました。