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「ギラン・バレー症候群になった私が二浪を経てやっと大学生になる話」4

前回までのnoteで書き忘れたことをココで示したいと思います。
ギラン・バレー症候群(本来は外敵から自分を守るためにある免疫のシステムが異常となり、自己の末梢神経を障害してしまう自己免疫が原因で起こる病気だと考えられている)には2つの型があることをご存知でしょうか?
脱髄型軸索型です。
私は後者の型であり、運動神経と感覚神経の両方が障害されました。
軸索型は脱髄型よりも治るスピードが速いとされていますが、私の場合、まだまだ完治には程遠いです。症状の出方や治り方に個人差があることもギラン・バレー症候群の特徴の1つと言えるでしょう。


前回の続きに入ります。

ギラン・バレー症候群になった私は免疫グロブリン療法を受けることになった。この免疫グロブリンとは、免疫(自己抗体)を調節する薬である。
5日程連続で点滴を行った。
副作用で毎日38.5℃の熱
最悪事態に高熱が追加された。

ICU入院であったためか何のためだったかは覚えていないが、少なくとも入院患者、特に自身で行動できない者は、毎日風呂に入ることはできない。
病気発症からこの時点まで入浴はせず、看護師さんに温かいタオルで身体拭きをしてもらっていた。
とはいえ、髪には何の手もかけておらず、そんな時に熱を出してしまったため、頭皮からは大量の汗。
気持ち悪い。ただただ気持ち悪かった。
看護師さんに懇願し、ベッド上で頭の下に紙パンツをしいてもらった上で、お湯洗いをしてもらった。(紙パンツだと水分を吸収してくれるため、ベッドが濡れずに済むのだ。天才かと思った。)
石鹼を使用せず、ただお湯だけの洗髪であったが、なんだかとても嬉しかったのを覚えている。

まあ綺麗にしてもらったところでまた熱を出し汗をかくわけだが。
想像してほしい。
先にも言った通り、毎日38.5℃の熱を出すのである。
熱が下がっても、○時間後にはまた上がるのか~と考えるのだ。
食欲もないし。リハビリもできない。
控えめに言って、地獄。(苦笑)

6時に起こされ、看護師さんに体温やら何やらを検査してもらい、朝食を食べさせてもらい、歯磨きしてもらい、身体拭きをしてもらい、着替えさせてもらい、昼食をたべさせてもらい、歯磨きをしてもらい、免疫グロブリン投与を行えば高熱を出し、大量の汗をかき、身体拭きをしてもらい、着替えさせてもらい、夕食を食べさせてもらい、歯磨きをしてもらい、体温やら何やらを検査してもらい、21時に寝させられ、それから2~3時間おきに寝返り介助をしてもらう。
2~3時間おきに寝返り介助をしてもらうということは、その度に目が覚めるわけで。いや周りの騒がしさに負けてほとんど起きている気がしたけども。
となると、毎日まともに寝られた時間ってほんの少しだったな……。
免疫グロブリン療法前後もこんな感じの生活だった。
毎日毎日毎日毎日。
熱があるかないかの違い。たったそれだけ。
ぜーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんぶ受け身。
当たり前だよね。
だって自分でできることが限られていたし。
今まで自分でできていたことができなくなることって、
本当に本当に本当にストレス。
これから先どうなっちゃうんだろうって思った。
自分で言うのもなんだが、それなりにレベル高い大学を目指していたもんだから。そこまで頭いいわけでもないのに、偏差値12くらい足りてなかったのに。でもだからこそガムシャラに勉強に励んでいたつもりだったから。
そんな時に...........…
冷静になれた時には、こういうことを考えていた気がする。
でも、あと少しで前みたいになれるだろうって。
前の生活に戻れるだろうって。
まだ期待してた、ちょっとどころか、かなり。


ココまで読んでいただきありがとうございます。
何度でも言うのですが、普通に生きれることがいかに幸せなことかと本当に思います。私のように病気によって身体不自由になる方もいる一方で、生まれつき身体不自由な方もいらっしゃるかと思います。
症状やその重度は人それぞれかと思いますし、自分の状態を不自由と考えるかどうかも人それぞれ異なるだろうと思います。
私がこのような身体になったことで、病気前よりも公共の場でそういった方に目がいくようになりましたし、通院先では幼い子供から高齢者の方まで幅広い年齢の身体不自由者を目の当たりにしています。
皆どういう思いなんだろうと考えることがあります。
基本的にポジティブな方が多いイメージなので……
でも、その裏には何か葛藤があるはずだと私は思います。
健常者が生きることにおいて、何か文句を言っていたとして、
「でもお前は健康だろ?」ってなる人もいるんじゃないのかな。
憶測で判断することはよくないですが、なんていうか、
私は思ったことあるので、書いてみたに過ぎないです。
でも、私の身体状況を知って、
「その程度の症状で何?しかも不自由なく健康に生きた経験があるよね?」
なんて思われる場合があってもおかしくないです。
こういうことは考えたらきりがないのでここらへんで終えておきますが…
とにかく、健康でいられることは感謝をすることに値すると思います。
たとえどれだけお金があったとしても、健康でなければできないことって多いですし……

強く生きます。

次回はICUから普通の病棟に移動する前後のお話を綴ります。

皆様、毎度たくさんのいいねをありがとうございます!
誰か1人のためだけにでもなりますよう思いを込めて。


それでは。

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