2022年 北海道周遊ドライブ5
8月17日 6日目
前日の大雨からすっきりと晴れた北海道の空。
ただし風は強い。
まずは道の駅 流氷街道網走に立ち寄る。
ポケモンマンホールがあったので一枚。
この写真を集める旅も面白そうではある。
昨日、常呂町にはロコソラーレ北見のグッズはなかったが、道の駅には等身大パネルが展示されていた。
この旅で宗谷岬と並んで行きたい場所が、北浜駅にある喫茶店『停車場』だ。
ここでお昼を食べたいがために、網走に宿泊したのだ。
開店時間までは駅舎を見学する。
待合室の中には、ここを訪れた人たちが残していった名刺や定期券が貼られていた。昭和に発行された乗車券等もあり、多くの人に愛されている駅舎であることがよくわかる。
北浜駅を発着する列車は少ない。網走駅からは線路と並行する路線バスもあり、公共交通機関を使用する場合でもバス利用の方が利便性の良い皮肉な駅である。
駅舎の脇には展望台がある。広がる海はオホーツク海だ。
地元の人の話によると、ここまで波の高い日は珍しいらしい。
10時40分発の快速しれとこ摩周号 釧路行がやってきた。
次の知床斜里方面の列車は5時間後だ。
ルパン三世の塗装が施された列車には、意外にもたくさんの人が乗っていた。
展望台からは、知床連山を綺麗に見ることができるようである。
この日は水曜日。お店の定休日は火曜日とのことだが、ドアには定休日の文字。
店内からは開店準備の音がしているが、11時のオープンまで少しドキドキ。
待ちに待った開店時間である。先ほどの釧路行で下車した方と入店した。
車内は国鉄時代の車内を彷彿とさせる雰囲気である。
日替わりメニューも美味しそうだったが、食べたいメニューは決まっている。
念願の停車場ランチがやってきた。
興奮と緊張のあまり一眼さんのピントがおてもとに合ってしまった。
そんなこともあろうと、大事な時はiphoneカメラでも記録している。
この停車場を知ったのは、NHKプレミアム(当時はBSハイビジョン)で放送された関口知宏の最長片道切符という番組での事だ。
海が目の前の駅舎にある、オシャレな洋食を出してくれる喫茶店。小学生時分の私に強い憧れを抱いたお店だった。
その時、関口さんが食べていたのが停車場ランチなのだ。
お箸で食べるハンバーグ定食。思えば、このハンバーグに対する思いが今の私を形成する一部なのだ、とハンバーグを口にして抱いた感情だった。
ハンバーグにうるさい私だが、とっても美味しくて、さまざまな感情から思わず涙が溢れてきたというのは、秘密である。
最後に、よろしければどうぞと葡萄を出してくれた。
必ず、ここに戻ってくる。そう誓った。
11時38分発 快速しれとこ摩周号 網走行が入線してきた。
ホームの端で写真を撮っていたが、大きな警笛が鳴った。
自分が白線の外に出てしまっていたのかと思い確認したが、大丈夫そう。
再び警笛が鳴り、振り返ると、10人以上の人がいつの間にかホーム上にいた。
その人たちに対しての注意だったようだ。
多くの人が、車でやってくる鉄道駅。
全国にもそうした駅が多い。私自身もこの北浜駅を訪れるのは、鉄道でやってくると決めていた。だからこそ、訪問が延ばし延ばしになってしまったのだが、今回の北海道周遊ドライブでやってこれたのは非常に良かった。自宅から自走でやってくるというのも良い事だろう。
北浜駅。
全国を旅して、行きたいところは大体行ったと思っていたが、こんなにも素晴らしい思い出の場所はまだ残っていたじゃないかと幸福感に満たされてこの日のドライブをスタートさせた。
さて、6日目は全日程で最もゆとりのある行程である。
本日の目的地は、知床・ウトロ。
北浜駅の出発が12時となったものの、それでも時間は余裕がある。
知床八景の一つであるオシンコシンの滝にやってきた。
ここはウトロに向かう道路沿いにあるので、非常にアクセスが良い。
数日の大雨の影響で、水量が増加しており迫力満点である。
オシンコシンの滝の駐車場から海を見ると、海面の色が綺麗に分かれていた。
この日は天気もいいので、知床の世界遺産区域まで行ってみる。
自家用車では、知床五湖の駐車場まで行くことができるが、その少し手前からカムイワッカ湯の滝まで進める道路も分岐している。
この道は、最繁忙期はマイカー規制がかかるようだが、この日は通行規制されていなかた。全線オフロードである。
カムイワッカ湯の滝まで向かう道中、キツネがいた。
このキツネたちに餌付けをしてしまう観光客のせいでエンジン音がすると道路にやってくるようになってしまった、と後に知ることとなる。
滝までの道中は、険しい。
この日は特に、道がぬかるんでいてタイヤが持っていかれたこともあったので、車の運転に自信のない人は全くもってオススメしない。
狭い道が続き、すれ違い箇所も限られているので、レンタカーで久しぶりに運転するんだ。という人には全くオススメしない。
たどり着いた滝は、こんな感じ。
ここも水量が増加しており、本来は湯の滝ということで温かいようだが、すっかりぬるい水だった。
みんな裸足になって滝を登っていたが、カメラを構えて裸足で行く自信はない。
何かあると困ると思い、トランクに予備のスニーカーが役に立つ時が来た。と心躍らせた。
オフロードから整備された知床にやってきた。
クマの生息域ということで、安全に整備された木道を進む。
大きな雲が山々の頂上を隠していたものの、素晴らしい景色である。
クマが登ってこないように、高台に木道が設置されており、その見晴らしも素晴らしい。
たっぷり観光した気でもまだ時刻は午後4時。
本日のお宿「しれとこ村」に到着した。
入浴を済ませて、夕食会場に向かうと制服姿の団体とすれ違った。
これは翌日の道内ニュースで分かったことだが、その団体は知床遊覧船沈没事故の犠牲者の一斉捜索に参加する北海道警の一団だった。札幌から到着したまさにその瞬間だった。
さて、夕食のボリュームがおかしい。
多いことは知っていたが、やはりおかしい。
瓶ビール、日本酒と進めていくが、いくら飲んでも酒のアテには困らない。
ゆっくりと飲み進めていく。
知床向けの限定銘柄である鮭の酒は、北海道を代表する男山が造る銘柄だ。
生酛造りのこの酒は非常に美味しかった。
温かいものは後からやってくるということだったが、これまた量の多いこと。
カスベは北海道でよく食べられるエイヒレのことで、唐揚げも美味しかった。
この旅館では、松竹梅のコース分けと鯨コースなどいくつかに分かれており、食堂では隣のテーブルと運ばれてくる料理が異なる場合がある。
露骨に、値段の差を感じる場合もあるが、それもまた一興か。
今回は、一番良いコースでお願いした。
さて、しれとこ山の朝食である。
朝からたくさんの小鉢でしっかりといただいた。
6日目走行距離 126km
総走行距離 2086km
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