僕の愛したロックバンドには“才能”があった、世界は変わらなかったけれど僕を“幸せ”にした。UNISON SQUARE GARDEN 20th Anniversary LIVE 2024/07/24
僕の愛したロックバンドには圧倒的な"才能"があった。
僕がこのロックバンドに出会ってこれほど愛して全てをかけて追いかけてきたことはことは僕の"間違っていない"選択だった。
「追いかけてくれ、着いて来てくれ」とはずっと言われなかったけれど僕は追いかけ続けた。
彼らによってこの世界は変わらなかった。
けれど僕を"幸せ"にした、僕の世界は大きく変わった。
ライブレポなんてたいしたものじゃないです。記憶が新しいうちにまとめておきたいなって。
2017年に出会って僕の人生の全てと言えるようになったロックバンドUNISON SQUARE GARDEN。そんなロックバンドが「2024年、7月24日、九段下。ここだけを目指してバンドをやってきた。それ以外に目標とか向上心とか野望とかもなんもない。その先になっても多分ない。」と。7年間かなりの熱量で追ってきた僕だからこそ、普段彼らが言わないことだし20年間で1番の大切な日だと強く認識した。
絶対に風邪で行けなかったなんてないように、7月に入ってから普段しないマスクするようになって、高画質で見れるようにコンタクトの度数上げて2.0にして、耳鼻科行って聴力検査までした。ちゃんと幸せになる準備をした。
ありがたいことにアリーナ4列目ほぼ真ん中の至近距離で観させていただいた。
絵の具がフルで流れ、セッションからの「敬具、結んでくれ 僕たちが正しくなくても」でライブが幕を開けた。リリース当時田淵本人が「泣いちゃう」と言っていた歌詞だ。泣いちゃう。「ロックバンドは、正しくない。」というCDの帯。これが最後のMCとも関連してくるんじゃないかって思う。
急に自分のことで申し訳ないが、僕は中学高校の不登校と通信制高校と二浪を経験していて「君も傷ついてきたんだね それならその合図で反撃してやろうじゃない」という歌詞がとても響いてしまう。
僕の人生については他のnoteで書いてるのでもし良ければ読んで欲しい。
僕は101回目のプロローグに並々ならぬ思いがあって、好きなユニゾンの曲を聞かれたらいつもトップ3にあげている。
「だよね 僕が間違っていた この世界は未来に溢れてると そんな素敵じゃないんだな だから嘘ついてでも遊んでいたいな」
「数えきれぬ星たちを通過してきたよ 歯がゆいことだっていっぱいあったよ 間違っていないはずなのに 迷子みたい 情けないな」
などの少しネガティブな歌詞が共感出来て僕の大事な曲になった。
「間違ってないはず」って歌詞が入っているいつかの少年が来た時点で「これ次はプロローグだ…」って察して心の準備してた。 そしたらほんとにプロローグが来た。けれど歌詞が変えられたから心の準備越えられてなんも意味なかった、大泣き。
本当の気持ちを今日話してくれるんだって。泣いた。
その後の貴雄の「熱と循環」の話も響いた。
貴雄「スタジオで何日もドラムを叩いていると『なんのためにやってるんだろう』と迷うこともある」
分かる。自分もドラムをやっているだけに、ずっと共感して頷きながら聞きいってしまった。
貴雄「5年前は『ドラムは器でしかない』とネガティブに聞こえるかもしれないことを言っちゃったけど、5年経ち成長しまして。このバンドがカッコいいのは俺のおかげだ!と、そう自然と本気で思えるようになりました。」
本当にその通りだよ。勝手ながら貴雄の暗い過去と、僕の暗い過去を重ねてしまって、辛い過去を乗り越え笑顔でドラムを叩いている貴雄に励まされている。
田淵のMC「20年間やりました。奇跡みたいなもんだったし、3人でやれたことに意義があります。これじゃなきゃできなかったロックバンド、つまり俺たちは才能があったということですね。今日は大いに祝ってください。」
からのkaleido proud fiesta「これが運命だったんだ」
この3人が出会い、ロックバンドを始めたのは運命だと思う。
神様はいない、絶対と永遠は無い。けど僕は運命だけは信じたい。そう思った。
2009/09/16 田淵が尊敬しているthe pillows 20th 記念武道館ライブのMC
「僕達は音楽の才能がある。僕の小さな宇宙に時より光が差す、それが君達だった。」
斎藤さん「田淵はその次の日から『20周年は武道館で』と言っていた。」(音楽ナタリーより)
2015/07/24 UNISON SQUARE GARDEN 11th記念武道館公演の田淵のMC
「九段下のこの会場には個人的に並々ならぬ思入れがありまして、もし自分の音楽でこのステージに立つ時が来たらみんなに言おうと思っていたことを5年前(the pillowsの武道館公演)から準備してました。あの〜でも今日はそれを言うのは辞めておこうと思いました。やっぱり10年とか、11年とかで言ってはいいセリフでは無かったので今日は隠したまま終わろうと思います。」
2020年リリース、101回目のプロローグの歌詞
「本当の気持ちを話すのは4年ぐらいは後(2024年)にするよ」
2024/07/24 UNISON SQUARE GARDEN 20th 記念武道館公演
101回目のプロローグ歌詞変更
「本当の気持ちを話すのは 今日ぐらいしかありえないだろう」
カオス、シュガーとヒットソングを続けて終えた後「今ので終わりでーす。やったぞ有名な曲!」と田淵。
ここで15年前から準備していて、9年前言おうとして辞めた田淵の「本当の気持ち」ついに語られた。
人生で一番感動した…彼らに「ついて来てくれ」とは頑なに言われなかった、けれど僕は追いかけ続けた。「君が好きなロックバンドは君がずっと好きでいてくれたからここまで来れた。」なんて言われる日が来るなんて思っていなかった。嬉しかった。
ユニゾンは解散するなんてないだろって思っていた、けれどどこかでいつ終わっててもおかしくなかったんだなって 「最初から音楽性、人間性の違いを抱えていた」「解散したら悲しむ人いるから続けてきた」「世界が変わらなかった、つまらなかった、それは諦める理由になった」 それでも彼らは続けることを選んでくれた
続けて披露された、渾身だったけれど世間にあまり評価されなかった2曲「春が来てぼくら」「シャンデリア・ワルツ」。
また自分の話を出して恐縮だが、2018年3月7日、高校入試の日に発売日でその帰りにお母さんにTSUTAYAで買って貰ったのが春が来てぼくら。
不登校の中学生を終える直前だった。それから高校の不登校と通信制高校と二浪を乗り越えてやっと大学2年生になった2024年7月24日、今の僕は幸せだと思える “間違ってないはずの未来”に辿り着けた。 UNISON SQUARE GARDENあっての今の幸せな僕がいる。
世界は変わらなかったけれど、僕たちの心にはしっかり届いている。
センチメンタルピリオドで伝説のライブが終わった。
僕はこの日のために22年近く生きてきた気がした。
僕の愛したロックバンドには圧倒的な"才能"があった。
"本当の気持ち"を話してくれてありがとう。
僕がこのロックバンドに出会ってこれほど愛して全てをかけて追いかけてきたことはことは僕の"間違っていない"選択だった。
「追いかけてくれ、着いて来てくれ」とはずっと言われなかったけれど僕は追いかけ続けた。
彼らによってこの世界は変わらなかった。
けれど僕を"幸せ"にした、僕の世界は大きく変わった。
ありがとう、おめでとう、本当にありがとう。
僕のUNISON SQUARE GARDEN。