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私が古着を愛する理由

古着屋の良さって
‘このアイテムを買おう’
って狙って行けないから、
思いもよらぬ出逢いをくれるとこ。

***

‘このシャツに流行りの
ワイドパンツ合わせよう’
って、ゾゾ覗いたり
ららぽーと回ったり。
その方が効率的で、圧倒的に
コーデが組みやすいから、
そうしてた。

古着屋には、
そういう服の探し方にある
ふらっと見ようっていう
気軽さはない。

毎回が宝探しみたいなもので
エネルギーがいるから、
疲れてる時に行くとだいたい収穫ゼロ。
ましてや、当たり前だけど
流行りのものなんて、置いてない。
まったく、試されてるよ(笑)

‘ここからつまんでいけば間違いないよ’
って、いつでも誰にでも的な
開かれた場所じゃなくて。

‘お前の宝はお前の感性で探さないと
見つからないよ’
っていう山奥みたいな場所だから。

***

古着屋行く時、なんとなく
‘今日はパンツ買おうかな〜’
くらい決めていくけど、
結局シャツ3枚買って帰ってたり(笑)

でもそういう時に、
‘今日は3つも宝見つけたんかい!最高!!!’
っていう発想をくれるのも、
古着の良さ。

古着を選び始めてからは、
クローゼットが
充満しすぎる時期もあれば、
スッカスカの時期もある。
コーデを助けてくれる脇役が
全然いなくて、
主役たちがケンカしあってる
なんて時期もある(笑)

だけど、それさえも
古着のくれた愛しい日々
だと思えてくる。
‘効率的な生活=満たされた生活’
ではなかったりするし。

***

今日はどんな服を持ち帰ってくるのか
想像できないまま出かける。
その時点で、
冒険の始まりみたいでわくわくしてる。

帰りは、出かける前の自分に
自慢したい気持ちでるんるんと帰る。
‘今日も出逢いのある
素敵な1日になりました’って。

狙って出会ったものじゃなく、
偶然出逢ったものだから。
運命って言葉はずるいなー。

***

古着屋って、
行けば行くほど
見方がわかってくる場所な気がして。

何度も行かないと、
本当の意味でそのお店を
楽しむことができない気難しさ
みたいなのもある。

最初はどの服も響かなかったのに、
何度か立ち寄るうちに
‘あれ?なんかこの服いいかも。’
って思い始めて。
気づいたら最初入った時と
同じ店とは思えないほど、
宝の山になってる。

最初はあんまりだったのに、
‘あれ?この人いい人かも。’
ってだんだん加速していく
あの恋みたいなドキドキ感。

***

それって、
自分のセンスが磨かれていったり、
自分の表現したい服がわかっていったり
することだと思ってる。

古着が自分のこと、
教えてくれる気がしてる。

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