漫画脚本「悪の組織からの足抜けを手伝いますッ♥/安易なる選択−The Villain's Journey−」第1話「組織壊滅」


前提

  • 物語の舞台は秋ごろを想定。(野外では紅葉)

  • 野外では長袖+上着ありが一般的な気温・気候。九州あたりでは、セーターなどの防寒用の服はまだ不要だが、北海道あたりでは、そろそろ必要になるかも知れないぐらいの季節。

シーン1

カット1

ビルの屋上らしき場所に居る狙撃手と着弾観測手。
各1名。
服装は迷彩服。
2人とも低い姿勢。耳にはヘリコプターに乗る際に着装するような通信機兼用らしいマイク付のイヤーマフラー。
着弾観測手は双眼鏡で何かを見ている。
狙撃手が使っているのは大型の対物ライフル。
着弾観測手、方向指示らしきハンドサイン。
狙撃手が体と銃の向きを変える。

視点は、上空から2人を見ている。
ずっと、「ヴ〜ン」という擬音が入るが、イヤーマフラーのせいで、2人は音に気付いていない様子。
視点の主は、少しづつ上空に移動しているらしく、コマが進む毎に、2人の見掛け上の大きさは小さくなり、周囲の様子が映る。
カット1の最後のコマでは、ビルの屋上なのに、大き目の鳥居と、ペントハウス式の神社が描かれる。

カット2

カット1の視点の正体がプロペラが8つ有るドローンである事が明らかになる。

カット3

狭い部屋の中。(コンテナぐらいの大きさ)
机の上には複数のモニタと、小型キーボード。マウスなど。
キーボードはHHKなどのプログラマー向けのキーボードっぽい外見。
マウスはCAD用(ホイール付3ボタンタイプ)っぽい外見。
若い(20より前)の男女各1名。
両名とも長袖のラフっぽい姿。
椅子には上着がかけてある。
男性は、ボサボサ気味の髪。トム・ホランドをアジア系風+痩せっぽちにした感じ。
女性は眼鏡にポニーテール。

モニタには、カット1,2のドローンから送信されたらしい映像、および、似たような映像(ドローンが撮影した映像)がいくつも写っている。

男性「狙撃手の位置特定。送信します」

カット4

何者かが使っているヘッドマウント・ディスプレイに映る映像。
東京都内、東京の山手線の駅から2〜3kmほど離れた場所を元にした光景。
歩道の街路樹は枯れ果て腐り始めている。
車道には乗り捨てられたらしい車。吸気口エア・インテーク排気口マフラーが無い、インホイール・モーターが搭載されているっぽいタイヤなど、電動車らしき外見。窓ガラスにビビ、車体の塗装剥げ・表面の凹みなどが有る。
周囲のビルには和風の装飾。よく見ると、ヒビの入った窓ガラスあり。
その中に赤い点がいくつも灯る。(主にビルの屋上)

若い女性の声「じゃあ、全部やっちゃっていい?」

画面の端にブタの顔のアイコン。その上には「通話中」、下には「Fat Man」の文字。

カット3の男性の声了解Affirm。やっちゃって下さい」

カット5

カット1の2人組の背後で爆音。
2人組の背後に有る神社が粉砕される。
しかし気付いていない。
単なる爆発ではなく、粉砕された神社の破片だけが燃えているように見える。
2人組が衝撃波に吹き飛ばされ、ビルから落ちる。
落下していく2人の体に着火。

タイトルページ

シーン1/カット4の町の光景。
赤い点が表示されていた場所に衝撃波が発生。
燃えている何かが下に落下していく

タイトル:
悪の組織からの足抜けを手伝いますッ♥/安易なる選択The Villain's Journey
第1話:組織壊滅

タイトルページに引用文

悲劇は、法律は人間のために作られているのであって、天使や悪魔のために作られたのではないという点にあった。
法律とすべての「永続的な制度」は根源悪の猛攻撃だけでなく、絶対的潔白の影響力によっても破壊されるのである。
法律は罪と徳のあいだを揺れ動くのであって、それを超越するものを認めることはできない。
そして、法律は根源悪にむけられるべき罰則をもっていない。

ハンナ・アレント「革命について」より

これは言い換えれば、善と悪には、人間の社会で通用しうる、そして通用している規範には閉じ込められないがあるということに他ならない。

國分功一郎「中動態の世界:意志と責任の考古学」より

シーン2

カット1

さえない中肉中背に無精髭の中年男。(主人公)
ラフな長袖の服装(上着あり)にスニーカーorウォーキングシューズ(歩き易さ重視の靴)。
背中には何日か分の着替えが入っている程度の大きさのリュック。

主人公モノローグ「おい、待て、何が起きてる?『魔法』系の能力じゃない。ここまでの物理現象を起こせる『魔法』なんて聞いた事もねえし……それに、『魔法』系の力や気配を何も感じねえ……」

主人公モノローグ「一体全体、俺は……『何』を呼んじまったんだ?」

カット2

主人公の視線の先に現われる一団。
獣化能力者以外は、全員、顔が完全に隠れるヘルメットをしており、そのヘルメットには「目に相当する箇所に小型カメラ」「耳に相当する箇所にアンテナ付複合センサ」「頬または顔の下半分に防毒・防塵マスクの一部らしい部品」「額または顔の中心部に複合センサらしい部品」が有る。

  • 銀色の強化装甲服。着装者は、身長150cm前半、体重50kg台前半の女性を想定。格闘用らしい武装(肘・膝に棘)が有るのと装甲に覆われた部分が多い以外は、「戦闘用と言うより、一般作業用」に見えない事もない、ヒーロー/ヴィランらしからぬ作業機械っぽい無骨さ。バックパックらしい部品は有るが、それほど大きくなく、バッテリーなどのエネルギー源らしい部品は見当らない。

  • 青い強化装甲服。銀色とほぼ同じ外見だが、胸に銀色の星マークあり。手首は、棘付きの装甲で覆われている(鉄槌撃ちやバックハンドでの攻撃の場合に威力を増す為のもの)。着装者は170cm台の女性を想定。

  • 上記2つとは違う強化装甲服。背中には大型バッテリーを搭載しているらしいバックパック。装甲で覆われている箇所は上2つより少ないが、より「ヒーロー」らしい外見。装甲にはファイヤーパターンが描かれていて、手には梵字が描かれている大型ハンマー。着装者は身長160cm台の女性を想定。

  • 「機械仕掛けの天使」「機械仕掛けの聖戦士パラディン」をイメージしたプロテクター(強化服ではなくプロテクター)を着装者した身長160cm台の女性を想定。色は赤・オレンジ系統中心。

  • 黒に赤系統の色(朝焼けの空や朝日の色をイメージ)の装飾が入ったプロテクターを付けた身長160cm台の女性。ファイヤーパターンの強化服に比べて、若干身長は高いが、やや細身。手には黒い六尺棒。体の各所に梵字(主に摩利支天を表すMAの梵字)。

  • 黒地に白縞の虎男。顔は完全に虎のもの。プロテクターを着装。手にはAK-47(またはAK-47風の小銃)。背中には90cmぐらいの棒状の武器(片端が左肩から出ている)。身長は180cm半ばを想定。左手首には腕時計型通信機らしきものを装着。腰・胸には銃器のマガジンらしきもの有り。

  • 銀色の狼男。露出度は虎男より上。ナイフ・拳銃は持っているが、大型の刃物・銃器は無し。通信機器らしきものも持っていない。身長は虎男よりやや低いが、筋肉量は虎男より若干多め。

カット3

銀色の装甲服「確認するが、君が連絡をくれた山田一郎氏だな?」

主人公「ご……護国軍鬼?」

銀色の装甲服「御名答だ。……出来ればでいいが、私に喧嘩を売るつもりが無いなら、例のダサい渾名は口にしないでいただけると有り難い」

カット4

夜の町中、幹線道路らしき場所に身長4m前後のずんぐりした戦闘用ロボが倒れている。
そのそばに立つ「護国軍鬼」(銀色)。
戦闘用ロボットの胸の装甲が開いて、そこから銃火器が見える。

主人公モノローグ「こいつは、最初に目撃されてから……たった2〜3年で『生ける伝説』と化した化物……通称『護国軍鬼4号鬼』」

護国軍鬼(銀色)の顔のアップ。
センサ類以外は、のっぺりとした顔。
そこに、「牙の生えた髑髏」のような凹凸or模様が薄く浮び上がる。
やがて、その凹凸or模様が能の般若の面に見えるものに変る。

四角い横書きの吹き出し:
正式コードネーム:
羅刹女ニルリティ
所属チーム:
「正義の味方」ネットワーク「世界を護る者達ローカ・パーラ」福岡県久留米市・小郡おごおり市・佐賀県鳥栖とす市管轄チーム
ネット上で付けられた渾名:
応報の鬼神Nemesis of Vengeance』『悪鬼の名を騙る苛烈なる正義の女神』
※本人はこの渾名を死ぬほど嫌っている模様。理由は「ダサいから」。

カット5

形が変るほどの大噴火を起している富士山。

主人公モノローグ「十年と少し前、富士の歴史的噴火で旧首都圏は壊滅。大量の『関東難民』が発生した」

カット6

日本地図。

  • 佐賀県唐津市と長崎県の壱岐島いきのしまの間あたりに矢印:NEO TOKYO Site01 こと通称「千代田区」

  • 広島県厳島沖あたりに矢印:NEO TOKYO Site02 こと通称「渋谷・新宿区」

  • 仙台沖あたりに矢印:NEO TOKYO Site03 こと通称「豊島区」

  • 壱岐・対馬の中間あたりに矢印:NEO TOKYO Site04 こと通称「台東区」

下記の地図。

人工島「NEO TOKYO Site01」こと通称「千代田区」

主人公モノローグ「日本各地に4つの人工島『NEO TOKYO』が作られたが、その大半で警察の代りに治安を担ったのが『自警団』だ」

ビルが並ぶ繁華街の様子。
サラリーマン風の通行人が多い。

四角い横書きの吹き出し:
有楽町地区:地元警察および広域警察の支局が機能していたが、昨年10月末の「NEO TOKYOの一番長い夜」事件で警察の武装部隊・特殊部隊は壊滅。(たった1人の獣化能力者のせいで)』

現実の秋葉原に似た風景。
ただし、道にはゴミが溢れ、風俗店っぽい看板が異常に多い。
手をポケットに入れて肩を落して歩く中年男。

上着の袖を捲り上げたチンピラ風の男達と、作業用らしい人間サイズの強化服の人物が睨み合っている。
強化服はシーン2・カット2のファイヤーパターンの強化服の同系列のやや旧式を想定。(ファイヤーパターンなどの模様・装飾は無し)
チンピラ風の男達の腕には炎を装った蜥蜴のタトゥー。

四角い横書きの吹き出し:
秋葉原地区:2つの自警団「サラマンダーズ」「Armored Geeks」が対立していたが、両方とも昨年10月末の(中略)で壊滅』

現実の神保町の本屋街を思わせる風景。

30過ぎの女性。眼鏡に男ものの背広に「魔法使い」風のケープを着ている。
その両脇に、「魔法使い」風のケープ以外は普段着らしい服装の20台の男女計10名が並ぶ。

四角い横書きの吹き出し:
神保町地区:地元自警団は「薔薇十字魔導師会・神保町ロッジ」。昨年10月末の以下同文』

周囲に満開のヤマザクラ(ソメイヨシノに似ているが花に混じって青葉も有る)が有る神社の境内っぽい風景。
桜の季節の靖国神社を参考。

神社の神官を思わせる装束の中高年の男数名が、無数の迷彩模様の戦闘服に軽機関銃の若い男達を引き連れている。

四角い横書きの吹き出し:
九段地区:地元自警団は「英霊顕彰会」。昨年10月末の「NEO TOKYOの一番長い夜」事件で戦力の7〜8割を失なう。組織建て直しの資金稼ぎの為に、それまで以上に違法な事業に手を出すが今の所は失敗続き。』

カット7

巨大な青銅の鳥居のある参道。
周囲には満開のヤマザクラ。

主人公モノローグ「俺の所属組織だった『英霊顕彰会』は、その『自警団』の中でも、2位以下に圧倒的大差を付けた不動の1位だった……少なくとも組織の規模と財政では」

カット8

夜。
カット7と同じ場所。
鳥居の向こう側で大火事。

主人公モノローグ「だが、たった一夜で、『英霊顕彰会』は、最強最大の自警団から単なる中小の犯罪組織へと零落おちぶれた。どうやら……『英霊顕彰会』の本拠地だった『NEO TOKYO Site01』こと通称『千代田区』の『九段』地区で、こいつら『正義の味方』と『何者か』の抗争が起きて……」

鳥居の下、火事の炎による光によって「護国軍鬼」らしき影が映し出される。

主人公モノローグ「それに巻き込まれて『英霊顕彰会』は、とんでもない大損害を受け、上層部は被害を取り戻そうとしたはいいが……。自己破産が一番現実的な一生かかっても返せねえ借金こさえたのに、夢よもう1度とか妄想しちまった阿呆な実業家よろしく、暴走と迷走を繰り返し続け……。気付いた時には、とっとと逃げ出さねえとマズいような組織に成り果ててた」

カット9

青い護国軍鬼。「何?」「ん?」的な身振り。

四角い横書きの吹き出し:
正式コードネーム:
ソルジャー・ブルー
所属チーム:
「正義の味方」ネットワーク「世界を護る者達ローカ・パーラ」福岡県久留米市・小郡おごおり市・佐賀県鳥栖とす市管轄チーム
別名:
護国軍鬼5号鬼

主人公モノローグ「って、たった1人で、その事態を引き起したと言われる『護国軍鬼』が……何で、2人も居るんだよッ?!」

青い護国軍鬼「どうかしたの? ボクの顔が何か変に思えんの? でも、外見で人を差別するのは良くないよ」

シーン3

カット1

「正義の味方」が来たのと反対側から装甲車2台とシーン2カット4のものと同系統(同じシリーズだが型番などは微妙に違い胸部には銃火器の代りに大型バッテリーが入ってると想定)の戦闘ロボット3台。
サイドカーに乗った迷彩服の男達×5組。

カット2

護国軍鬼(銀)「やれやれ……拡声器ON。そちらから攻撃をしなければ、当方は何もする気は無い。しかし、そちらが攻撃するなら反撃はさせてもらう。君達には撤退を勧告する」
※「そちらから」以降は声が大きくなったと判る演出。(フォント変えるなど)

主人公「へっ?」

2つの護国軍鬼に近寄る2台の無人の4輪バギー(外見ほぼ同じ)。
護国軍鬼(青)は折り畳み式の大型銃器らしきものを4輪バギーから取り出し、展開。弾倉らしき部品を取り付ける。
続いて大型銃器より伸びている太いケーブルを背面に有るプラグに差し込む。

護国軍鬼(青)「レールガン使うから、ロック解除して」

護国軍鬼(銀)が4輪バギーのトランクから取り出したものを見た主人公。

主人公「はぁ? いや、ちょっと……それ?」

カット3

戦闘用ロボット4台が手にしている銃火器を主人公達に向ける。
轟音。
戦闘用ロボット4台の両手両足が突然爆発。
爆発は手足の内部で起きたように見える。手足の切断面も「内部からの圧力で破壊された」ように見え、焼け焦げも外側は軽く内側ほど酷い。

機械仕掛けの聖戦士風のヒーロー「終ったよ」

四角い横書きの吹き出し:
正式コードネーム:
ミカエル
所属チーム:
「正義の味方」ネットワーク「世界を護る者達ローカ・パーラ」福岡県久留米市・小郡おごおり市・佐賀県鳥栖とす市管轄チーム
付記:
高熱を伴なう強力な衝撃波を自分の周囲数百mの任意の地点から発生させる能力を持つが、この能力の正体は既知の「魔法」「超能力」とは異なる事以外、一切不明。

主人公モノローグ「ま……まただ……。何が起きた?」

護国軍鬼(銀)「諸君らに我々を攻撃する意志ありと判断して、応戦する」

護国軍鬼(銀)の手には大型のコンパウンド・ボウ。
鏃の根本に筒状の部品が有る矢を装甲車の片方に向けて射る。

カット4

矢は装甲車の片方に刺さる。
筒状の部品は矢の羽根近くまで移動。
矢の大半は装甲車内に入っている。

カット5

装甲車内部。

乗員1「えっ?」

装甲車内まで到達した鏃からガスが放出される。

カット6

涙と鼻水と涎を流しながら、装甲車から脱出する乗員達。

カット7

空中を飛ぶ矢。
飛んでいる最中に、鏃がダムダム弾のように変形。

カット8

カット7の矢が、装甲車から脱出した乗員の1人の肩に横から命中。
矢は乗員の体に直径1cmほどの穴を開ける。
穴から血が大量に吹き出て、被害者がくずれ落ちる。

カット9

護国軍鬼(銀)「今の録画してたか?」

無線通信(女性の声)「い……一応は……」
(吹き出しの中に、マイク付きヘッドフォンから電波が出ているようなアイコンと紫のトリケラトプスの顔のアイコン)

護国軍鬼(銀)「後で工房に、その映像送っといてくれ。対人用って聞いてたが、威力がデカ過ぎる、ってな」

無線通信了解Affirm

護国軍鬼(銀)、手にした弓に視線を向ける。

護国軍鬼(銀)「全く、あのマヌケ、ちゃんとテストしたのか?」

カット10

残り1台の装甲車上部の機関銃から銃撃。

カット11

カット10の銃撃が逃げている味方を誤射。

誤射を免れた生き残り「ば……馬鹿ッ!! 何やってる?! 慌てやがってッ!!」

カット12

カット10の機関銃手の表情数コマ。
「へっ?」と云う顔から、「しまった」と云う顔、青冷めた顔、薄笑いのような顔(顔の筋肉が痙攣し、笑っているように見える)に段々と変化。
最後に、薄笑いに見える顔が、何かによって縦に切り裂かれ、体が真っ2つに。

カット13

護国軍鬼(青)の大型銃から放たれた何かが装甲車を縦に両断する。
爆発する装甲車。

護国軍鬼(銀)「おい、ここが、どんな場所か判ってるのか? 威力を落さないと、島の底をブチ抜いて、島ごと沈みかねんぞ」

護国軍鬼(青)「後で工房に連絡しといて。遠隔リモートでレールガンのロックを解除した時に威力の指定も出来るようにしといて、って」

カット14

サイドカーの乗員の内、装甲車の爆発を生き延びた者が呪文を唱え、刀を振り降すようなジェスチャー。
無数の「死霊」が出現するが……。

サイドカーの乗員(死霊使い)「えっ?」

死霊達は何かから逃げようとする素振り。
しかし、死霊は苦しみながら、2体の護国軍鬼の背中に吸い込まれる。
護国軍鬼の背中には、銀には2個の、青には6個の金属球が有り、死霊達を吸い込んでいるのは、その金属球。

主人公モノローグ「お……おい……まさか……あれは……」

主人公モノローグ「冗談じゃねえ……。俺が……他の組織に入る為の手土産に持逃げした『英霊顕彰会』の『お宝』は……『正義の味方』どもにとっては……山程有る『量産品』だったのか?」

カット15

無数の迷彩服の死体。廃墟街と見まごう姿になった町中。

主人公モノローグ「俺は……正義の味方が始めた新しい『商売』……『悪の組織からの足抜けと社会復帰支援』を利用して……自分の組織の『お宝』を手土産に他の組織に入るつもりだった」

主人公モノローグ「だが……たった数時間で計画は1から見直さなきゃいけない事態になった」

主人公モノローグ「理由の1つは……『正義の味方』どもが、俺を足抜けさせる『ついで』に、俺の所属組織をブッ潰したせいで……日本は愚か東アジア全域の『悪の組織』の勢力図が、そのたったの数時間で大きく変化した事」

カット16

護国軍鬼の背中に有るのと同じ金属球。

主人公モノローグ「もう1つの理由は……俺がとんでもない価値が有る『お宝』だと思って持ち逃げした、富士の噴火の前に旧日本政府が開発した『科学と魔法の融合体』『光と闇の両方の霊力を操る神器アーティファクト』……『幽明核』が思った以上のゴロゴロ有るらしい事が判明したせいだ……」

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