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絵を描くということ

さて。

最近は本を読み、絵を描く。

それが何よりの楽しみだった。

小説を書くにしろ、漫画を描くにしろ、基礎力がなくちゃいけない。

そう思って、子育てや仕事の合間に、絵の教科書を模写したり、小説を書き写したりした。

それで、何かが変わっただろうか。

自分の限界は越えられただろうか。

自分の限界? スポーツ選手がトレーニングするときみたいなことを言ってしまった。

外は、日が出ているのに雨が降っている。

こう言う天気の時は、不思議なものが街を遊行するという。

ほとんどの人は気が付かない。

わたしも、彼らをはっきり見たことはない。

ただ、風の湿り気の中に、雨粒が肌に触れる時に、土から立ち上る生気の匂いに…

それらの後ろに、

彼らは確実に存在している。

間近にいるのに、手が届かない。

彼らを描きたいと思う。

彼らに物語をつけたいと思う。

彼らを感じ取れる感性。

これは。

これだけは。

誰にも負けないと、そう、思う。

そう、わたしは最初から限界を越えていたのだ。

最初からそこに立っていた。

素直に彼らを描けば、それで、それ以上のことは何もいらなかったのだ。

子供の頃。

不器用な手で描いた下手くそな絵。

そこに、彼らは刻み込まれている。

その、子供の時代にどれだけ近づけるか。

新たな挑戦だ。

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