孤独なゲイとゲイサークルの話
久々に友人のゲイカップルと会うことが出来た。
元々カップルの片方と自分が同じ街に住んでいて、カップルのもう一人は週末婚のような形で毎週末泊まりに来ていたので、週末はよく連れ立って飲み屋街に出ていた。
当時から彼らは羽振りがよく、自分は社会人2年目で給料も少なかったし、お酒も好きではなかったので、よくお金を使う人達だなと思っていたけれど、数年経って自分が当時の彼らの年齢になり、金銭感覚が同じくらいになったのを感じました。
カップルだから、どちらかと色恋があることもなく、話を聞いてくれる優しさはあるけれど、奢られたりする関係にはしない優し過ぎないところがあって、ちょうど良い距離感がある。
当時の自分には彼氏がいた時期もあったけれど、彼氏以外にこういう友人関係があることは大事で、彼氏と2人の関係性に閉じこもらないようにすることは、精神衛生的にも気晴らしになっていい。
彼らから広がった知人関係も多かったので、とても感謝している友人です。
彼らと親しくなってからは、ゲイのスポーツサークルに誘われたりして、自分も一時片足を突っ込んでいたこともありましたが、サークルの雰囲気に心地よさを感じられなかったので足が遠のき、結局彼らとも一時期よりは距離が出来てしまいました。
サークルの雰囲気というのは、大概仕切っている人物のカラーが出るようなもの。
自分は一番歳下だったこともあり、バカにされるようなことをよく言われたし、自分や自分の彼氏のことを、見た目や職業で呼ぶことがどうも性に合いませんでした(他の人は名前で呼んでいる)。
仕切っている人が自分の思うように仕切るのは全く構わないけれど、それが、他人をバカにすることで成り立っているということはなんともお気の毒なことだと思います。
街自体が割と小さな街だったので、そのサークルがその街のゲイのメイン層が集うようなところだったのですが、そこから逃れて、彼氏と慎ましやかに過ごす日々のほうが心は平穏でした。
田舎だと友人の友人は友人、というような狭い関係になりがちなので、サークルから足を洗うのはなかなか勇気のいることでしたが、今となってはよかったと思います。
集団の一員でいる以上、中には合わない人もいて当然ですが、プライベートなのだから、居心地の悪い空間からはさっさと距離を置いた方がいいですね。
自分は話すなら少人数でじっくり話したいと思いますし、大人数の集団でのその場のノリみたいなのも嫌いです。
集団の空気感と自分の気持ちが合うことは稀なので、自分が合わせている感が強くなって、疲れてしまうんですよね。
友人カップルの一人とは、住む街がまた同じになったになったので(地方なので、これ、結構凄いことだけど)、またサークルに入らないかと誘われましたが...。
あの頃から歳を取り、自分のライフスタイルのベースがもっと確立した今は、求めていないことに無理に参加する気力もないし、疲れるし、やんわり流しておきました。
こういうの、よくノリが悪いとか言われたりするんですけどね。
仲間に入ったら分かってる奴、入らなかったらノリが悪い奴っていう中学生みたいなノリを皆んなずっと続けていくものなんでしょうか。
職場とかでもありますけどね。
自分が大人になって驚いたことの一つです。
そういうノリって高校生までかなとか思ってましたけど、いつ終わるのかなと思ってますけど、大学生でも社会人でも40、50になってもそういうことする人はいますね。
いつ進化するんだろうと思ってますが。
彼らも実はそう思っているのかもしれませんが、言葉と態度に出さないのがマナーと言うか。
こっちも直接的には言わないし。
ゲイの世界は狭いという話をしましたが、その中で共演NGって結構あるので、友人関係って難しいですね。
自分はその友人カップルとは細々長くお付き合いしたいなとは思いますが、そのサークルの方にどっぷり浸かるなら疎遠でもしょうがないかなと思います。
自分は、友人カップルが楽しいと思っていることを止めたくはないし、かと言って自分が無理することもしたくないし。
無理に人間関係追ってもしょうがないし、来る者はある程度拒まず、去る者は絶対に追わない、というスタンスで。
こうやって数年ぶりにでも会えたというところで、自分は嬉しいかな。
そんなことを思った再会でした。
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