ハリウッドスターにファンレターを書いてみた話

先日、わたしはわたしの大好きなハリウッドスターである、エディ・レッドメインにファンレターを書いた。邦画や邦楽など、日本のものばかりにハマってきたわたしにとってはそれだけでも大事件なのだが、つい最近、さらなる大事件が起きた。

なんと、エディ・レッドメインの事務所からファンレターへの返信が届いたのである。
さすがに驚いた。妹からそれを受け取った時、床に座っていてよかった。立っていたら腰を抜かして派手に尻もちをついていたかもしれない。

このことがあまりにも嬉しすぎたので、自分の記録用として、そして、今後ファンレターを書く誰かの参考になればという願いも込めて、自分の体験談をNoteにまとめてみることにした。



ファンレターを書いた経緯

わたしはオタクだ。母も元アニオタだし、妹もジャニオタ、父親もドルオタという家系に生まれた血統書つきのオタクだ。
そんなわたしは現在、ジャニオタをしている。しかし、もう一つハマっているものがある。それが、『ハリー・ポッター』シリーズである。ただし、わたしは『ハリー・ポッター』より『ファンタスティック・ビースト』が好きだ。理由は一つ。主人公のニュート・スキャマンダーの顔が大好きだからだ。もちろん、ストーリーも好きだ。面白い。ドキドキワクワクしてとても楽しい。でも、何よりもニュートの顔が世界で一番好きなのだ。俳優の名前はエディ・レッドメイン。その名前を知ってから、わたしは『美しすぎる母』も『博士と彼女のセオリー』も見た。そして、エディ・レッドメインの顔がめちゃくちゃに好きだということを自覚した。彼の顔だけが好きだというわけではない。家族を大切にしているところも大好きだし、ユーモアがあるところも大好きだ。上流階級に育ったこともあり、英国紳士の名に恥じない上品さを持っているところもすごく好きだ。だけど、わたしが彼の沼に足を踏み入れたきっかけは彼の顔があまりにも好きだったことだった。

そこからは早かった。沼にハマって1ヶ月も経たないうちに、ある日突然、「そうだ!ファンレターを書こう!」と思い立ったのである。ジャニオタ歴5年目になるわたしには、ファンレターとは、事務所に自分の推しの需要を伝えるための道具の一つという価値観が刷り込まれていた。一度も返信なんて来たこともなかったし、本人の手に渡っているかすら分からないが、ジャニーズの推しにも何度もファンレターを書いた。返信がなかろうと、本人の手に渡ってなかろうと、何よりも事務所に推しには需要があると伝えたかったからだ。だから、それと同じ感覚でエディにもファンレターを書くことにしたのである。当然、彼は超有名なハリウッドスターだ。わたしごときがファンレターなんて書かなくても、世界中からファンレターやファンメールが届きまくっているかもしれない。それでも良いのだ。一つでも数を増やすことが目的なのだから。
こうしてわたしはエディにファンレターを書くべく筆を執った。

ファンレターを書く

わたしは日本国内宛のファンレターは何通も書いてきた。しかし、海外に手紙を書くのはこれが初めてだった。彼はイギリス人なので、もちろん本文は英語で書かなければならない。高校を卒業してからろくに英語に触れてこなかったというのに、当然、すらすらと書けるはずがなかった。だから、まずはスマホのメモ帳に下書きを書いた。

書きたいことをGoogle翻訳等で翻訳しながら、英語のファンレターに使える例文が掲載されているサイトの文章を引用しながら、便箋に2枚分の文章を作った。何度も読み直しては修正して、完成したころにはほぼ丸一日が経過していた。
清書をするのはすごく緊張した。できるだけ丁寧に、間違えないように、必死だった。が、案の定間違えた。間違えた時のガッカリ感といったらなかった。しかし、新しい便箋を用意してなんとか書き終えたときの達成感は素晴らしかった。
外国に手紙を出す時は、日本国内に宛てて手紙を書く時と住所の書き方が違うことや、英語での手紙のマナーなんかに気を使いながらなんとか書き終えた時は、心底ほっとした。
だが、本当に大変なのはここからだった。

わたしは、外国にファンレターを出して返信をもらうには、返信用封筒と「国際返信切手券」なるものが必要だと知っていた。「国際返信切手券」とは、UPUに加盟している国の郵便局窓口に持っていくと、160円相当の切手に交換してもらえるというものである。日本では日本の切手が使用できるので、返信用封筒に切手を貼るのだが、外国では日本の切手が使えないので、代わりに切手を貼らずに「国際返信切手券」を同封するのだ。
しかし、これが曲者だった。

インターネットが発展した現代、「国際返信切手券」の需要はほとんどなくなっているのだろう。ファンレターだって、わざわざ郵送で送らなくても、ファンメールというものがある。そのためか、とにかく在庫がない。
正直、なめていた。近くにこの辺りではそこそこ大きい郵便局があるから1枚くらいあるだろうと思っていた。だから、最初に土日の臨時の窓口に行ったのだが、なかった。しかも、平日に通常の窓口に来てくれたらあるかもしれないといわれたので、平日の仕事終わりに再度、郵便局に足を運んだのだが、やはりなかった。仕方がないので取り寄せを頼んだら、なんと国内には在庫がなかった。届くまで2週間程度かかると言われた。そして、郵便局に届くまでに本当に2週間くらいかかった。
正直、これが一番大変だった。取り寄せを頼む前は、郵便局員のおじさんに、名古屋の中央郵便局なら在庫があるかもと言われていたが、まさか国内に在庫が無いとは思わなかった。

そんなこんなで、なんとか「国際返信切手券」を手に入れ、どうにかファンレターを発送することに成功したわたしだったが、外国の郵便は適当だ。紛失もよく起こる。返信はおろか、無事に届くかすらわからない。
しかも、エディはオスカーを受賞した大スターだ。本人も事務所のスタッフも決して暇じゃない。返信なんてくるはずがないと思っていた。

事件勃発

そうしてどうにかこうにかファンレターを発送して2ヶ月弱が経ったある日、事件が起こる。
その日、夜の散歩に出かけて帰ってきた妹が、「お姉ちゃん、届いてるよ」とニヤニヤしながら封筒を差し出してきた。一瞬何かわからなかったが、左上に貼られたエアメールのシールを見て飛び上がった。
エディ・レッドメインの事務所からファンレターの返信が届いたのである。
そんなことがあっていいのか?世界的大スターだぞ??
偽物の可能性すら考えたが、白い封筒に貼られた宛先は、わたしが返信用封筒に書いたものを切り抜いたものだった。そもそも、わたしみたいなただの一般人に偽物のファンレターの返事なんて書いて得する人間がいるわけが無い。何がしたいか分からなすぎる。ということはつまり、本物でしかありえなかった。どうやらわたしが送った返信用封筒では大きさが足りなかったようで、わざわざ別の封筒に入れて送ってきてくれていた。

半ばパニックになりながら封筒を開けた。すごくどうでもいいことだが、めちゃくちゃ開けやすかった。封筒がビリッとなることもなく、スムーズに開いた。中には、事務所のスタッフさんからのパソコンで作られたらしい手紙と、サイン入りのエディのブロマイドが入っていた。手紙には「エディはものすごく忙しいから、各々に返信を書くことができない」「遅くなってごめんなさい」という内容が書かれていたのだが、こっちもエディから直筆の返信なんてもらえるとは思ってないし、イギリスから2ヶ月でファンレターの返信がくるなんてむしろ早いと思う。そもそも、返信が来るということがとにかく嬉しい。日本国内ですらファンレターの返信なんて滅多に来ないのだから、そりゃあもう空を飛べそうなくらい嬉しい。ちなみに、もらったブロマイドは部屋に飾った。

エディの事務所から届いた返信

返信が来た要因

この経験を受けて、返信が来た要因をわたしなりに考えてみた。

①エディへのファンレターは返信率が高い

ハリウッドスターのファンレターの宛先を掲載しているファンメールビズというサイトがあるのだが、そこには返信が来たという情報も掲載されている。エディの宛先を見ると、他と比較して高確率で返信が来ているようである。他の俳優は、数件しか報告がない人もいる一方、エディのページには27件ほどの報告が上がっている。もちろん、もっと多い俳優もいるが、このページに報告を上げていない人もいると考えると、返信率が高いと言って差し支えないと思う。
これは一つの大きな要因と言えるだろう。

②目立つ封筒を使った

今回、わたしは真っ青の封筒に、白のオーロラカラーのシーリングスタンプを貼った。おそらく、この真っ青という色が目を引いたのではないかと思う。
現在、ファンレターの数は減っているのかもしれないが、エディのような大スターの元に届く手紙の数は決して少なくはないだろう。返信率が高いとは言っても、さすがに全員に返信を返しているわけではない。だから、返信をもらうためには、その中で手に取ってもらわなければならない。
そのために、目立つというのは有効な手段だと思う。

わたしが送ったファンレター

この2つが今回、わたしが返信を受け取ることが出来た要因だと思う。
他にもタイミングとかもあるかもしれないが、主にこの2つだろう。
もし、ファンレターの返信が欲しいという人がいたら、1つめの返信率はどうすることもできないが、2つめの目立つという部分については工夫できるところだと思うので、頑張って欲しい。応援している。

まとめ

以上がわたしの「ハリウッドスターにファンレターを書いてみた話」である。

返信が来て、一生懸命慣れない英語で手紙を書いた甲斐があったと思った。返信など期待していなくても、たとえそれが直筆でなくても、本人からですらなくても、やはり、返信が来るというのは嬉しいものだ。
そして、それと同時に、返信をくれた人に対する好感度も爆上がりするというものである。例に漏れず、わたしも更にエディのことが大好きになった。

そして、もう1つ。
何よりもファンレターが無事に届いたということが嬉しかった。事務所の人に、わたしのエディが大好きだという気持ちを届けることが出来たのだ。こんなに嬉しいことは無い。
無事に手紙が届くということがわかった以上、わたしはこれからも彼にファンレターを書いていきたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?