見出し画像

スナネズミのエリザベスカラー

《基本情報》
⚫︎動物: スナネズミ
⚫︎名前: 金太
⚫︎性別: オス(未去勢)
⚫︎毛色: レッドフォックス
⚫︎体重: 約80g
⚫︎誕生日: 2022年10月10日
⚫︎性格: 臆病、自由奔放、甘えん坊
⚫︎ペット保険: なし (保護個体のため)
⚫︎寿命: 3〜5年
⚫︎備考: 兄弟の銀太と喧嘩後別居中
⚫︎現在の状況: 臭腺癌治療中(2024.8.23〜)


◾️はじめに

結果的に、エリザベスカラーは金太に多大なストレスをかけQOLを下げてしまいました。エリザベスカラーを否定、不安を煽るものではありません。

※私は医療従事者ではありません。エリザベスカラーは術後に必要なものです。気になる点はかかりつけの獣医師にご相談ください。


◾️エリザベスカラー開始

臭腺付近のできものを噛んで出血したため縫合してもらう。できものはまだお腹にある状態。
縫合跡を噛まないように以前の担当獣医師からエリザベスカラーを提案され了承。
先生はスナネズミにカラーをするのが初めてのようで「大丈夫かな?」とおっしゃっていて若干の不安を感じながら帰宅。

金太は帰宅後からずっとカラーを取ろうとしていた。疲れたら寝るの繰り返しがこのあと8日間続く。この間は水やご飯をあまり摂らず体重が少し減少した。

今まで見たことないくらいのポルフィリンが目と鼻から出続けていて相当なストレスがかかっているのが分かる。ぬるま湯で湿らしたティッシュで拭いてあげるがそれも嫌がる。

鼻にガピガピになったポルフィリン
カラーを取ろうとしている金太
ケージに戻るとぐったり

カラーが引っかからないように、部屋んぽ中は狭い通路や段差をなくす。
ケージの中はキッチンペーパーを敷き平らにした。誤飲防止のため。

◾️悪夢の8日間

2-3日経っても状況は変わらず。まだ縫合跡も治っていない。
金太は疲弊し、水やご飯を食べていないようだったので動物病院へ電話で相談。少しの間ならカラーを外していいとのことだったので、目が行き届く部屋んぽ中だけカラーを外す。

毛づくろいできないのでボサボサ

4-5日目。エリザベスカラーを外したら縫合跡を噛んで出血した。動物病院へ電話で相談。少しの出血なら様子見で大丈夫とのこと。化膿防止のため抗生剤を飲んでいる。

首周りが少し禿げてきている。(その後元に戻る)
カラーを外している間はご飯も食べ自由に動けるようになり元気そうに過ごしていたが、水は飲まなかった。スナネズミは調子が悪くなると水を飲まなくなるので不安は残った。

8日目。最後までカラーに慣れることはなくぐったりしていた。手術をして腫瘍を取り除いてからはお腹を全く気にしなくなった。


◾️カラー装着時のご飯と危険なもの

数日するとカラーを着けたままでも固形のペレットを食べるようになるが、手を使わなくても食べられる物や食欲がない時用に嗜好品も用意しておく。

【手を使わなくても食べられるご飯】
・ミルで粉砕したペレット
・お湯でふやかしたペレット
・ペーストやミルクなど液状のもの
・野菜、果物をブレンダーでペーストにしたもの

ペレットを転がしながら器用に食べる金太

【エリザベスカラーをしていて危険だと思った物】
・狭い通路
・カラーが引っかかりそうな段差
・ケージ内の細かな床材
・噛んで遊ぶおもちゃ、牧草

《部屋んぽ時》
・部屋んぽ時にカラーが段差に引っかかってつんのめったり、頭から転げたりした。

・牧草で編まれたおもちゃを齧っている時に、牧草が歯に挟まってパニックになった。全てのおもちゃは一時撤去した。

《ケージ内》
・普段の床材は、紙材、牧草などを使用しているが、カラーが引っかかったり誤って飲み込んだりすると危ないのでキッチンペーパーを敷くだけにした。

・ケージ内で転けると危ないので段差をなくした。

牧草が歯に挟まってパニック


◾️エリザベスカラー自作

獣医師の先生に作っていただいたカラーは早々に金太に破壊されたので自作した。既製品も含めて紹介する。

①PLUS工房/ Sサイズ  @2,750円+送料770円
(2024年9月時点)
とても軽くふんわり柔らかい素材。これなら首の負担は最小限で済むと思います。
一番小さいSサイズを購入したが、やはりスナネズミには大きく使用できず。(サイズを測り使用できないかもしれないと分かった上で購入)

商品はとても素晴らしいので、モルモットやうさぎなどを飼育されている方はぜひご活用ください。

②シュシュ:108円
獣医師の先生にシュシュで代用できると教えていただいたので100均で購入。穴が大きくすり抜けられるので使用できず。

③獣医師の先生お手製
留めるところがセロハンテープ。1人で着脱するのは難しい。

④自作品:合計821円
《材料》
・PLUS/ クリアファイル  FL-170HO-10
・ユタカメイク/ 薄型マジロック  G-310
・3M / はがせる強力薄手両面テープ  KRE12
・綿100%の靴下(家にある物)

クリアファイルは柔らかく薄いものを使用。
マジックテープは1人でも片手で着脱しやすいように粘着力が弱いものを使用。粘着力が弱くてもスナネズミの力では取れない。
靴下の代わりにガーゼなどでもOK。首に食い込まないようにするためなので当たりが優しいものを使用。

材料は余るのでもう少し低価格になる

《作り方》
型紙を作るのが苦手なので下記の図解を参照してください。

左:PLUS工房、右:自作品

①直径8.5cmの円を切り出す。
②幅を2.5-3cm残し、中央に円(直径3cm)をくり抜きドーナツ型にする。
③首に当たる内側に靴下を両面テープで貼る。
④中の円の直径が大体2cmになるようにマジックテープを貼りつけて終了。

マジックテープで留める重なる部分は切り取る。少しでも重量を軽くするため。

※エリザベスカラー装着時に首が締まっていないか確認する方法は、装着した後にカラーを回す。1周回せればOK。

マジックテープで留めた時に中の円は約2cmくらい
幅は2.5-3cmあれば顔がお腹に届かない


◾️感想

金太のエリザベスカラー生活は大変でした。
最後まで慣れることはなく、ポルフィリンは出続け目と鼻はいつも赤黒くガピガピに固まっていました。食事や睡眠はあまりとれず、パニックになり暴れることもしばしば。QOLが下りに下り見ているのがとても辛かったです。
気を紛らわせるために、体を拭いたり撫でたりおやつをあげたりしましたが解決せず。
他の動物さんもこのような感じなのか、経験された方よろしければお話しを聞かせて下さい。

腫瘍を切除した後は、スッキリしたのか縫合跡も齧る事なく治りました。あの8日間はなんだったのかと今でも考える事があります。


現在金太は2回の手術を終え、分子標的薬を服用してから3か月が経ちます。
1か月半で再発をしていたので、それを考えると薬が効いているのかなと思っていますが毎日不安です。
分子標的薬は癌細胞の増殖・再発を抑える薬です。癌がなくなるわけではありませんのでいつか再発するかもしれないと言われています。このまま逃げ切れたらいいなと願っています。


最後に、いつもお世話になっている動物病院の院長、副院長、愛玩動物看護師の皆さま、金太を見守ってくださっている皆さま、ありがとうございます。最後まで読んでくださり誠にありがとうございました。

なでられて気持ちいいね〜

いいなと思ったら応援しよう!

ユーゴ
ありがとうございます!