【就活生向け】恋愛に例える私の就職方法~就活に疑問を持つ皆様へ~
私は2016年度卒の就活生として、実際に修士1年時に就職活動をしましたが、その時の方法について今回は紹介しようと思います。キーワードは「自分に嘘をつかない」「志望業界を作らない」「落ちたら落ちたで仕方が無い」です。
私の就活へ考え方を過去就活生との面談時に話したところ、そういった考えはあまりないとのことで、珍しいながら共感を得ることも多いので、就活に気持ちが乗らない方は是非お読みください。ちなみに普通に話すと「なんで?」と思われますが、恋愛に例えるとご理解いただける事が多いので、今回もその辺りも紹介しながら記載します。
まずは私の当時の状況ですが、私は言語学の大学院(文学部)の修士1年でその年の6月から12月まで論文の調査のため、ドイツにおりました。そのため夏に行われるインターンシップに参加は出来ず、また周りに就職活動をする同期はほぼいませんでした。
当時は3月に就活解禁、6月から面接開始のスケジュールでした。私はそんなに就職活動にモチベーションもなかったので、1月の末くらいからスタートしたという状況でした。入社する大手総合電機メーカーが決まったのは6月末だったので、実質4ヶ月少々だったかと思います。
‐‐自分に嘘はつかない
理想の恋人(=企業)を見つけるにあたり、私が一番大切にしたことは「自分が一緒にいて疲れない人(=自分に合っている企業)」であるか否か、としました。その為には、素の私に興味をもって付き合っていただける人でないと上手くいかないと思っいました。
一般には理想の恋人が見つかれば、その人の性格や趣味、タイプを調べ(=企業研究)、実際にその人の友人の話を聞き(=OB訪問)、なるべく相手が「付き合いたい人物」に近づけていくよう努力しますが、私はそうしてしまうと、付き合った後にずっと「付き合いたい人物」を演じ続けることが疲れる、無理と思ったのでやめました。
勿論一般的な方法の方が、相手の好きなところを抑えているので最初のデートのお誘い(=ESの選考)にOKしてもらえる可能性は高くなりますが、デートを重ねているうちに(=面接の選考が進むと)ボロが出る可能性もあります。何より付き合ってから(=就職後)が大変です。突然自分をだすと「そんな人だと思っていなかった」と言われてしまいます。
例えば、相手がイタリアンがとても好きという情報があれば、自分は和食が好きではあるが、相手に喜んでもらうためにイタリアンレストランを最初のデートに選びます。しかし、それが上手くいけば以降も相手の趣味優先でデートプランを選ばざる負えなくなります。これではいつまで経っても好きなものが食べられない、ということになるので、疲れてしまいます。
そこで私は相手はイタリアンが好きかもしれないが、自分の好きな割烹料理はこんなに美味しいということを必死にお誘いメールに書き、それでも来てくれる方を探していました。その方がOKをもらえる確率は下がりますが、OKをくれたという事は変わり者の私に興味を持ってくれている、という事がわかります。その初めてのデートで相手の事を知って、次は自分で無理せず出来るデートプランを提案する、といった方法を取りました。
恋人を作る(=企業に内定する)ことをゴールとするならば、私の方法はおすすめしませんが、その後の生活(=実際に勤務する)ことを考えるなら、私の方法も悪くないと思います。何より自分の好きなプランなので、デート中(=選考中)楽しいです(笑)。
‐‐志望業界を作らない
私が就活相談に来る学生さんに「どんな企業を受けていますか?」と質問すると、殆どの学生さんが「○○業界を中心に受けています」と答えます。しかし、就活時の私はこの質問に対して「海外で仕事が出来、理念に共感できる会社です」と答えていました。
就活中、私は約60社を受け、最終的に入社した大手総合電機メーカー含む8社から内定をいただきました。その内訳は小売業大手、広告代理店大手からはじまり、不動産、ITベンチャー、中堅の専門商社、更にはクラシックコンサートの運営会社等、規模や業界を問わずエントリーしておりました。
では、その心を説明します。
学生時代の私は誰ともお付き合いをしたことがない(=企業で働いたことがない)学生でした。その為、どんな人が良いか、と考えたときに性格(=企業理念)以外で自信を持って判断できるものが見つかりませんでした。その為、気になる女性の性格を一人ひとり確認していきました。
明らかに経験が不足し、判断する材料が少ない中で、パートナーとなりうる人を何かでグルーピングし限定してしまうこと(=志望業界を絞る)は、素敵な人を見落としてしまう可能性がある、という危機感がありました。
パートナーを探すとして「関西出身の人がいい」や「身長は高いほうがいい」など、ということは考えますが、実際にお付き合いできる方がその条件に必ず当てはまっているか、というと答えはNoになるかと思います。また、「関西出身者だから面白いはずだ」といったステレオタイプが必ずしも当てはまるわけではないです。
例えば、新聞記者など業務内容が業界特有であり、「どうしてもその仕事がしたい」という強い意志がある場合は除きますが、企業はそれぞれに特色や強みがあるので、視野は広く、自分に合うところを探す方が良いかと思います
‐‐落ちたら落ちたで仕方が無い
上記が通常就職活動する方と私の決定的な違いかと思います。私は就職活動で「内定を取るぞ」という強い意志はありませんでした。何故なら、上記2つの考え方から、自分が少数派に入るため、就職活動に受け入れられない可能性もあることは覚悟していたからです。ダメだったらワーキングホリデー等で海外に行くのも悪くない、と思っていました。
就職活動は「活動」であり、「試験」ではない以上、内定の基準は個々の企業にゆだねられており、透明性はないです。従って、内定の可能性を上げる事は出来ても、必ず内定する方法を見つける事は出来ないと思っています。どんなにイケメンでも美人でも、必ずしも告白した人全員からOKをもらう事は出来ない事と同じです。
就職活動は自分からデートにお誘いし、エスコートし、告白をOKしてもらうまでは自分は選ばれる側の人間になります。その際に、自分らしく振舞い「これだけ自分を出して受け入れられなかったら仕方が無い」とした方がフラれた時に(=お祈りメールをもらった時に)メンタルが崩れません。
同時に就職活動だけが、仕事を見つける方法ではないです。恋人を探す方法が現在多様化していると同様に、仕事を見つける方法も多様化しています。更には日本が合わなくても海外で活躍するという事も十分可能だと思っています。
是非皆さんも、「付き合うにはどうしたらいいか」という答えがないことを考えるよりも、「これだけやってフラれたら仕方ない」という準備をしていただければと思います。
‐‐最後に
いかがでしたでしょうか、最後にこのスタイルでの就活の注意点をお伝えします。
この考え方に基づき進めていくと、結構な確率で落ちます。これは事実です。その為、一般の方法よりも多くの企業にエントリーする必要がありますし、お祈りされてもぶれないメンタルが必要になります。
また企業研究が出来ていないので、面接で苦しむことや恥をかく場面も出てきます。その場面で取り繕わずに「すみません、勉強不足です」と言えるかどうか、この点も重要になってくるかと思います。
しかし、私はこの考え方に基づき決めた会社に対して、入社後にギャップや働きずらさを感じる事はありませんでした。これもまた事実です。
どちらが良い悪いという話ではないですが、自分のキャリアの第一歩を納得する形で決められる方法を取っていただければと思います。
以上、ありがとうございました!
----------------------------------------------------------------------
この記事を書いています私はこんな人です
「キャリア」×「自由でいい」をテーマに面白いゆとり世代を発信するラジオやっています
-------------------------------------------------------------------------------------