【就活生向け】面接で気を付けないといけない3つの事~日常の会話から考える~
ESが無事通過したら、どんな会社でも実施するのが面接試験です。「面接試験が苦手」や「うまく話せない」といったお悩みを抱える方も多いと思いますので、今回はその点について私の思う注意点を日常ありそうなシチュエーションを元に紹介しようと思います。
1.聞かれた事に答える
当たり前ですが、面接という特殊な環境ではこれが出来ない方もおられます。特に事前に答えを準備しすぎると、聞いていない余計な事まで話してしまい、結局何が言いたいのか分からなかったり、聞いている事に答えているのか分からない場合があります。
誰でもありそうな実家で晩御飯が何がいいか聞かれた場合を例に紹介します。
悪い例:
母 「晩御飯は何が食べたい」
息子「え~と、昨日は夜ご飯はハンバーグだったし、お昼ご飯はカレーを食べたから、ちょっとあっさりした物がいいかな、例えば刺身とか」
問題です、息子の食べたいものは何でしょうか。
答えはあっさりした物になります。刺身はあくまで例なので、刺身が食べたいと明確に言っているわけではありません。
まず、母親は晩御飯を聞いているので、昼に何を食べたか聞いていません。また、次いで、前日に何食べたかはもし母親も一緒に食べていれば知っているので、わざわざいう必要もないです。そして、例えば刺身と言っているので、明確に何が食べたいか回答していないので、母は何がいいか考えないといけなくなります。
良い例:
母 「晩御飯は何が食べたい?」
息子「あっさりした物がいいかな」
母 「あっさりした物って例えば魚とかかな?」
息子「そうだね、お刺身がいいね」
前日に何を食べたか、昼に何を食べたか、あっさりした物が具体的に何か、については母親(=面接官)がもし知りたければ次の質問で聞いてきます。この場においては母親は前日や昼食に何食べたかは重要ではないので、聞いてきません。
面接は自分の言いたい事を言うわけではなく、相手の聞きたい情報を伝えるために行います。従って、面接官がたくさん質問でき、欲しい情報がより多く手に入ればより良い面接になるので、聞かれた情報以上のことはなるべく言わず、シンプルに答えて面接官に沢山質問してもらえるほうが良いと思います。
2.質問内容を想像して答える
質問の内容がシンプルで、色々な解釈が取れる場合、あるいは長い前置きの後に質問される場合、答えが面接官の意図したものと違うとなると、面接官にはいい印象を持ってもらえません。先と同じ状況で説明します。
悪い例:
母 「何食べたい?」
息子「今お腹すいているから、何かお菓子ないかな?」
母 「ごめん、晩御飯のこと聞いてた。何食べたいかな?」
言葉足らずな母親が悪いような気もしますが、これもやり取りとしてはミスコミュニケーションです。母は「晩御飯の時間であり、息子がお腹がすいている事を知らない」ので、「何食べたい?」だけで伝わると思っていましたが、息子は「お腹がすいている事に気づいてくれた」と思ったので、違う事を答えてしまっています。
日常生活では「ごめん」で済む話ですが、面接の様な場面でこれを連発してしまうと、面接官は理解力がないと思われてしまいます。前提の条件(≒手持ちの情報)が不一致の場合、回答が全く的外れになります。
この場面での前提条件:
母 =晩御飯の時間であり、息子がお腹がすいていることを知らない
息子=晩御飯の時間であるが、お腹がすいて今何か食べたい
良い例
母 「何食べたい?」
息子「それって今の事?今お腹すいているんだけど」
母 「晩御飯のだよ。でも今お腹すいているなら台所にお菓子があるよ」
息子「わかった、晩御飯はカレーがいい。お菓子も食べていいかな?」
何を聞かれているか分からない、あるいは複数の回答が想定できる際は、上記のように「○○について回答すればよいですか」と確認する方が丁寧です。質問に素早く答える方が頭の回転が速い、という印象を持ってもらえますが、的外れな事を言ってしまっては意味がないです。
面接官はまず正しい情報を手に入れたいので、もし難しい質問などの際は日常生活と同じく確認して、答える方がいいと思います。
3.答えに自信がないことが分かる前置きをしてしまう
これも上手く答えているようで相手には全く違う印象を与えてしまいます。日本語は言葉の意味とは異なる形で、相手に受け取られる場合が非常に多い言語です。例えば、「○○しようか」という質問に対して否定の意味で「大丈夫です」と回答する事です。「大丈夫」には辞書的に「No」の意味はないですが、日本語話者なら間違いなく「No」と理解できると思います。
今回は、学校で課題を忘れてしまった際を例に説明します。
悪い例:
先生「どうして課題をやっていないんだ。いつ頃提出できる?」
生徒「すみません。僕の考えでは、昨日までバイトが忙しく、明後日には出来ると思います。」
この場面で課題が出来ていない事について知っているのは生徒だけなので、答えていることは全て「僕の考え」です。それをわざわざ述べるという事は、本当にバイトが忙しかったのか、本当に明後日に出来るのか、自信がないのでは思われてしまいます。
上記の状況で「僕の考えでは」という人はまずいないと思いますが、私は面接練習の際「私の考えでは」や「想像なんですが」あるいは「間違っているかもしれませんが」といった前置きで話し出す方と結構出くわします。
「私の考えでは」→(面接官)あなたはそうだが、実際はどうなんですか
「想像なんですが」→(面接官)今とっさに考えて取り繕っているな
「間違っているかもしれませんが」→(面接官)自分で正しいと思っていないことを言われても、困るな
少々トゲがありますが、こういったことを思われても仕方が無いと思います。面接では個人の問題ですが、仮に社会人になり、お客様の前でこういった事を言ってしまうと、信用されないと思います。無理に取り繕い不確かなことを伝えることはビジネスの場面では絶対にしてはいけません。
従って下記のように話すと、同じことを言っていても、前置きがあるかないかでかなり印象が変わります。
良い例:
先生「どうして課題をやっていないんだ。いつ頃提出できる?」
生徒「すみません。昨日までバイトが忙しく、明後日までには提出します。」
とはいえ、実際の面接では答えの分からない質問が来る場合もあると思います。その際は何処までは自分の中で答えられて、何処から分からないのかを回答する。また、分からない或いは不確定である理由も伝えましょう。これは面接を例に説明します。
良い例
面接官:「弊社の売上をさらにアップする方法を教えてください」
就活生:「御社の製品は、現在中高生向けには認知度が低いので、インスタグラム等のSNSを使った広報が必要だと考えます。但し、本当に認知度が低いかどうか具体的なデータにて確認する必要があると思います。」
上記では最後に「具体的なデータにて確認する必要がある」と言っていますので、前の主張はデータによる裏付けはないので現時点では想像ですが、仮にデータでも中高生に認知が低いことが証明できれば、私の主張は正しい、という事になります。現時点での提案が不確かであることが説明されているので、面接官も悪い印象を持ちません。これは、先の文に前述の前置きに変えてみると、より分かりやすいです。
悪い例
面接官:「弊社の売上をさらにアップする方法を教えてください」
就活生:「想像ですが、御社の製品は、現在中高生向けには認知度が低いので、インスタグラム等のSNSを使った広報が必要だと考えます」
「想像ですが」の部分を「私の意見では」や「間違っているかもしれませんが」に置き換え、良い例と比較すればすぐにわかるかと思います。
それでも、全く答えが分からないときは、「すみません、勉強不足です」と言ってしまうのも一つかもしれません。私は実際こういった場面が就活の際にありましたが、無事内定をもらえた場合もあります。「分かりません」が通用する場合があるのは就活生の特権かもしれません。
最後に
いかがでしょうか。ネットなどでは沢山の面接マニュアルがありますが、私が一番大切だと思うのは「1.聞かれたことに答える事」です。面接であっても人と人との会話という点においては、日常生活と全く同じです。日常生活でも、自分のことばかりダラダラ話す人は嫌われてしまうことと同じく、面接官の質問にシンプルかつ真摯に答えれば、自ずと悪い印象にはならないと思います。
23卒の方は5月から就活を始めている方が多い印象があり、既にサマーインターンシップ等で面接を経験された方も多いと思います。もしうまくいかなかった方がいれば、こちらも参考いただければ嬉しいです。
私も面接練習にお付き合いしますので、お気軽に(https://twitter.com/DHarunohi)へDMください!
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これを書いている私はこんな人です
「キャリア」×「自由でいい」をテーマに面白いゆとり世代を発信するラジオやっています
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