3.学連紹介/その1
第3回からは各学連について紐解いてきたいと思います。
あくまで趣旨は初稿の通りですので、過度に特定の大学や選手、監督等を取り上げるといった事はせず、特徴や取り組みをご紹介していければと思います。
①全日本学生バスケットボール連盟
【リンク/関東学連HP】
昨年1月に法人格を取得したことにより、正式名称は『一般社団法人 全日本大学バスケットボール連盟』(英語標記:All Japan University Basketball Federation)。この法人化の動きは2015年(H26年度)にJBAからの各都道府県協会への法人格取得要請と同じく、2014年より始まった国内バスケのガバナンス向上を目的としていると推測します。この年に何があったかは記憶に新しいと思うので割愛。
1949年の第一回インカレ(当時:全日本学生選手権大会)の開催の年に『日本学生バスケットボール連盟』として誕生、2008年に全日本大学バスケットボール連盟に改名。その他、ざっくりした日学の説明は一つ目の記事をご覧下さい→リンク/①国内大学バスケの概要と組織
現在はJBAの他に、一般社団法人 大学スポーツ協会『UNIVAS』にも加盟しています。→リンク/UNIVAS
ちなみに2009年に当時の会長と理事長が引責辞任するほどのおぞましい額の運営資金の横領問題が発覚、以降は健全運営に努めており比較的クリーンに運営されている団体といっていいでしょう( )
大会に関しても前回記事で掲載しているので、連盟の規約やHPに
『国内外のバスケットボール団体との交流及び国際間の親善に寄与することを目的とし、その目的に資するため』
と謳っている手前、もう少しその部分を強化していただきたいなという個人的見解を添えておきます。
②北海道大学バスケットボール連盟(→リンク/連盟HP)
【リンク/北海道学連HP】
ここからは各地区学連を掲載していきます。最初にご紹介する北海道は、地区学連と都道府県協会の大学部門が全く同一である唯一の学連であり、縦横の組織間のつながりが明白で強固であるといえるでしょう。
学連理事にも若手・中堅・ベテランとバランスよく人員が揃っており、連盟70周年記念事業や全ての選手に試合機会を創出するために始まった『ウィンターリーグ』などの取り組み方からも、不易流行がなされている様子が垣間見えます。
補足ですが、学連は理事を中心とした学連員(大半が所属校の指導者)と学生委員(各校の選手やマネなどの学生)で構成されています。学生委員は必ずしもバスケ部に所属していないとなれないわけではありません、昨年の関西男子学連の委員長はラクロス部所属でした。
北海道のリーグは1部から4部まで分けられており、シーズンスケジュールは雪の影響により春季大会が6月に開催されるというのが特徴です。あと、北海道教育大学釧路校の子たちが函館校まで試合しにいくとなると、車で約7時間30分、東京駅からだと岡山県までいけちゃう距離です。『リーグ戦会場が1時間半で遠い』とか片腹痛いわコンチクショウ。
2000年以降北海道の大学バスケをひっぱってきた札幌大が男女ともにインカレに出れなくなってきており、特に男子は群雄割拠といえるでしょう。ただ、選抜/インカレともに、北海道学連および所属チームは一度もベスト4に入れておりません。
あとどうでもいい情報として、東海大札幌は本学とめちゃめちゃ似てるけどちょっとだけ違うユニフォームを着てること、学連登録校の半数以上に「北海道」という地名がついている唯一の学連であること。はい、本当にどうでもよかったですね。
もう少しチームの強さなどを知りたいという方はこちらの過去記事をどうぞ→リンク/19春総括/北海道
③東北大学バスケットボール連盟
【リンク/東北学連HP】
東北学連はHPをご覧いただき、悠久の時の流れをご堪能頂くところから初めるとよいと思います。色々感じますね。
所属校数はそこまで少なくないように見えますが、そのほとんどが宮城と青森にかたまっており、山形・福島にいたっては…他の都道府県と比べてそこまで人口差がないのに、宮城の次に青森に大学が多い理由が気になります。人口が青森と八戸にいい感じに集中しているからですかね?→リンク/H28年度文科省調べ
東北地区は東北学院大女子がインカレで3位と4位を一度ずつ、選抜では男子が、なななんと優勝していたりします。ちなみに東北選抜男子の優勝と東北学院大女子の三位は時を同じく2000年、男子は東北のバスケファンならおなじみ高橋憲一さんが、女子はシャンソンから一度引退し進学したレジェンド相澤優子さんがいた時代です。
男女ともに1部・2部の2部制、スケジュールは北海道と同じく、雪の影響からか春季大会が遅めの時期にあります。また青森・秋田・岩手の『北奥羽』、宮城・山形・福島の『南奥羽』に分かれ、予選的なものを行ってから、上位チームを集めて順位付けをするのも一つの特徴です。例のごとく、青森市内から福島まで下ると5時間コースなのでね…
力関係としては前述した東北学院大が、男女共に東北の大学バスケ界を長くけん引しています。長年、共に男子を引っ張ってきた秋田経済法科大学は2007年を最後に『ノースアジア大学』へと名称を変えてからは強化を止め、野球部とサッカー部にしぼられ、バスケ部含めその他の運動部はなくなっています。女子はかの有名な大神雄子さんの父、大神訓章氏が監督をしていた頃の山形大学はインカレベスト8の常連でもありましたが、現在は男女共に富士大・仙台大などの台頭もあり、毎年順位が目まぐるしく変わる実力伯仲の地区です。
もう少しチームの強さを知りたいという方はこちらの過去記事をどうぞ→リンク/19春総括_東北
④一般社団法人 関東大学バスケットボール連盟
【リンク/関東学連HP】
女子は『関東大学女子バスケットボール連盟』と女子をつけているのに、男子には『男子』を入れていないことに違和感を感じますがそれはさておき、言わずもがな地区学連の中で参加校・規模共に最大、地区学連として唯一法人格を有する学連です。
(※2020/06/15:同05/27追記削除)
前回記事でご紹介したリソウハク氏のいた早稲田大に立教大・東京商科大(現一橋大)を加えた3大学で1924年にスタートし、現在は1都7都道府県に点在する大学の約4割近くが男子チームを登録しています。1部、2部、3部、4部 A/B/C/Dブロック、5部 横浜/千葉/大宮/八王子A・B/柏ブロックの13に分かれてリーグ戦を行っています。リーグ編成校数がコロコロ変わることも有名です。
また、関東は男女共にクリスマス前に『実学オールスター』という、関東実業団のオールスターとの試合があります。往年の大学バスケファンにとって、大学卒業後の選手のプレイを見れる貴重な機会で、1997年から行われてきましたが2018年は開催されず、昨年からは『関東社会人・関東大学バスケットボールオールスターゲーム~クリスマスカップ~』という名前に変わって行われています。なんだか不穏な空気を感じるのは私だけでしょうか。
→リンク/第1回 関東社会人・関東大学バスケットボール オールスターゲーム(クリスマスカップ)
→リンク/BBspirit_2017実学オールスター記事
フィジカル測定の結果などを載せてくれていた時もあったので、個人的にこういう取り組みは続けてほしい!2016年度のリンクを掲載しておきますが、ベンチプレス1位の選手を見て、皆さん『あぁ…なるほどね…』ってなると思います。→リンク/2016年度フィジカル調査
関東の上位校で選手数が多いチームでは、学連の試合に出れない選手は県学連や一般・社会人の試合に出たり、それ以外にもDリーグ(Development League)という、いわゆる二軍選手たちの試合も開催されています。背景は様々あるんですが、ユニフォームを着ずに4年間を過ごすしかなかった彼らにとっては…いい取り組みだと…思います…
あとは宇宙イチ大学バスケを愛する人の記事を読んだらチームの事とかわかると思います(投げやり)→リンク/『はじめての大学バスケ』
つ、疲れました。
残りの8学連を、さらに2回にわけて投稿していきたいと思います。
自分で言い出したものの、淡々と説明しながらも興味を誘うという無理難題に頑張って挑戦しているので、温かい目で見てやってください。
※文中の画像や数値等は筆者の独自調べによるものであり、実際と異なる場合がごさいます。
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