卵巣嚢腫・卵巣腫瘍 手術記録1日目
2020年9月29日。14時入院。
自分だけが使えるトイレが病室内にある個室に入れたことがうれしかった。
病棟内は忙しそうで、「担当の看護師が来るまで待っていてくださいね」と言われ、早30分。母に付き添ってもらい、病室へ入ったが、母はリクライニングソファーで昼寝をしていた。
まぁ、私もスマホをいじったり、持ってきた荷物をタンスにしまったりするが、あっという間に手持無沙汰になる。
テレビカードを買いに行きたいが、部屋から出ている間に看護師さんが来ても困るし、と悩んでいた頃に、担当の看護師さん登場。
書類を渡し、「今一番困ってる症状は?」「アレルギーは?」等の簡単な質問をされる。明日の手術時間、誰が付き添うか、を確認し、「手術当日に必要な物を出して待っていてください、また戻ってきます」と看護師さん一旦退室。
母は、明日来る時間が分かったため、ここで帰宅。帰宅する前にテレビカードを買ってきて欲しい、とお願いをして、1枚部屋に届けてもらった。
再び看護師さんが来て、手術当日に必要な物の準備。
バスタオル2枚、フェイルタオル2枚、生理用ナプキン7つ、前開きパジャマ(レンタルセットで借りた)、血栓防止用の弾性(着圧)のソックス、ベットの下に敷く撥水シーツなどなど。「これ開けちゃいますね」「これもらいますね」「持ってきますね」と、手際が良い。そしてモデル張りに背が高く、スタイルの良い看護師さんに私は見惚れていた。
そんな美人さんに、「今から剃毛とおへその掃除するので、ついてきてください」と。
ゆるっとしたTシャツワンピースを着ていたため、足元からお腹までスカートをめくり、パンツを下げて横になる。
おへその穴に湿った綿球をポンと入れられる。
電動バリカンに刃を装着する看護師さんを、寝ながら見つめる。
ろっ骨の下から、ギャランドゥまで、一気に縦にバリカンが進む。
「え、そんな上から下まで?」という印象だ。
Vライン、というレベルじゃない、これは、下の毛がすべてなくなるんじゃないか、と思ったほどだ。
毛が太く、電動バリカンにからまり、引っ張られ、ちょっと痛い。でも痛いなんて言えない。看護師さん、美人だから。早く終わって、と願っていた。
ガムテープでお腹をペタペタされる。「剃った毛を取る方法は、普通のクラフトテープなのか」とちょっと驚いた。
「ガムテープで毛取りましたけど、取り切れていないので、あとでトイレで残りの毛を落としてください」と言われる。
やっと終わったーと思いきや、おへその綿球の存在を忘れていた。
こんなに丁寧におへそ掃除したことないんじゃないか、というくらい、時間をかけ、やさしく洗浄してもらい、病室へ戻りながら、病棟案内をしてもらった。浴室の予約の仕方、ゴミ捨ての方法など。
2回目の入院なので、まだ以前の記憶も多少残っている私。
病室へ戻り、右腕に患者の印、名前とバーコード入りの患者用リストバンドを付けられる。これをつけると、不思議と「私も病人なのか」という気持ちになってくる。
夜ご飯までは好きに過ごしていい、とのことだったので、スマホで友人にLINEしまくり、インスタを更新し、SNSで人とコミュニケーションをとろうと必死だった。
18時。夜ご飯。早い。。。普段なら、「今から授業を始めます」という時間だ。
ごはん(中)と書かれた札をみて、「小盛でいいのに、太っちゃうよ」と思いながらも完食をした。病院のお吸い物が特に美味しく、体にしみわった。
食後、下剤を2錠渡される。
入院前に家でシャワーを浴びてきたため、その日はそのまま就寝。
といっても、22時就寝なんて、8年前の入院以来のことだ。
すんなり寝ることなんかできない、と思いながら、ベット上でゴロゴロしていると、いつの間にか朝6時になっていた。