猫の日
昨日は「猫の日」だという事でSNSは猫の画像で溢れていた。
そんな猫たちの姿を見ながら思い出したのは、昔実家で飼っていた猫。
それは真っ黒な雄の日本猫だった。
生まれて数か月の本当に小さい頃、怪我をして実家の庭に倒れているのを妹が助けたのを切っ掛けに、いつの間にか我が家の猫になった。
一日の大半は外で自由に遊び、夜は帰宅して母の布団で寝る、半分野良で半分家猫といった生活をしていた。
他の猫と同じようにやんちゃで甘ったれだったが、どこか思慮深くも見える猫で、物をねだるときも大きな声を上げたりせず、どこか控えめだった。
甥がよちよち歩きの時、猫の背中に馬乗りになった事があった。その時も、じっと我慢して怒ったり爪を立てたりはしなかった。
自分より体は大きくても「小さきもの」「守るべき存在」だとちゃんと分かっているように見えた。
私が家を出てから数年で亡くなってしまい、実家は新しい猫を飼ったけれど、新しくやってき三毛の雌猫には思慮深さは感じられなかったので、彼はやはり特別だったのかと思った。
時折ふと彼のような猫と出会えたらまた一緒に暮らしたいと思う。
小さなハプニングはあるだろうが、きっと穏やかで満ち足りた時間を過ごす事が出来るに違いない。
当時カメラが趣味ではなかったので写真がない。
今度実家に行ったら探してみよう。