【映画レビュー】オチで台無し!キョンシー!【ネタバレ注意】
世の中にはオチで台無しになる映画が山ほどある。
やはり世の中、そういうオチはねえだろ~~~~!!時間返せやあ!!!となるような映画が数年に何回かある。
2013年に制作された「キョンシー」はまさにそんな映画である。
日本でもバカ受けした「霊幻道士」を日本ホラー映画+ハリウッドゾンビ映画風にアレンジした本作。
途中までは確かに恐ろしかった。
あのピョンピョン動きで女子供容赦なく殺しまくるキョンシーの姿にはマジでドン引きである。
怖かったァ~~~~!!あそこはラストオブアスのクリッカーみたいできしょくて怖くておかしくて悲しいものがあった・・・。
もうクリーチャーとして完璧だったァ~~~!!!!
これは本当にすごかった。
オリジナルの出演者であるチン・シュウホウを本人そのものが演じている、かつて人気スターだった彼が落ち着いたのは貧民が住むドヤ街でそこで起きるキョンシーが起こす連続殺人事件に巻き込まれていくという・・・まるで「その男、ヴァンダム」のような設定だった。
それもおかしな話だが、彼は今なお現在仕事をしているベテラン中のベテラン俳優である。
とはいえ、そんな落ち目の俳優がドヤ街で出会った導師(描かれ方がエクソシストみたい)やシングルマザー親子と交流を重ねていくことで成長していく・・・というまさに王道の内容だが・・・なんと途中でシングルマザー親子はキョンシーにぶち殺されてしまうのだった!
怒りに震えるチン・シュウホウ、彼はついに立ち上がりキョンシーを打ち倒すのであった・・・。とここまで書けば100点満点のホラー映画である。
しかし、なんと全部チン・シュウホウが自殺する前に見ていた白昼夢でしたあ!!!
導師は食堂でこき使われてたウェイターでしたあ!!!
これをみた、俺はさすがにテレビの前で
「俺をなめてんじゃねェぞこの野郎ォ!!!!!!!!!!!」
と大声で怒鳴ってしまった。こういう王道を行けばいいのに変なところでつっかえてしまうのが今の香港映画の現状である。そりゃ中国本土から舐められるのも当然だろう。
かといって中国映画もいうほど面白くなかったりする。ウルフ・オブ・ウォーなんて盛り上がるところウラジミル・コズロフが出てくるところだけであとは劣化コマンドーだったもんなあ・・・・。
こんなんではハリウッド映画にどう寝転がっても勝てないだろう。