【ネタバレ注意】リメイク版チャイルドプレイは原作とはやや別物ながらも、面白い良質なホラー映画
昨日、ホラーコメディの超名作のリメイクであるチャイルドプレイを観てまいりました。
結論からいえば、傑作です。ぜひ、劇場に行ってください。
程よいグロさとブラックジョーク、魅力的なキャラクターたちがありかなりサスペンス演出もほどよく、アメリカ映画もまだ捨てたものではないなと感心できるような内容でありました!!!
殺人シーンはかなりゴア描写が凄まじく、人がノコギリでバラバラになったり頭部が芝刈り機でバラバラになったり、ドローンでクビを斬り落とされたり・・・・とかなりやばいシーンがいっぱいある。
しかし、こういったゴア描写こそがホラー映画の見せ場であり、見終わった後「いいものをみたな」という気分には間違いなくなるオススメの映画であった。
殺人玩具のチャッキーに対抗する団地の子供たちも「下品だがいいやつ」として描かれており、見終わった後彼らのような友人が欲しくなってしまうかもしれない。
当然、R指定なのでそこらへんはきをつけてみような!
(ここからネタバレをします、未見の人は自己責任でお読みください。)
だが、しかし!!!
オリジナルからかなりかけ離れており、ここまでくれば完全な別物の映画になっており、オールドファンから文句を言われかねないような内容であった・・・。
というのも、原作の「チャイルドプレイ」はそもそもオカルト映画であり、サイコパス殺人鬼のチャールズことチャッキーの魂がブードゥーの魔術で人形に乗り移ったというものだった。
しかし、今回はなななな・・・・なんと・・・・・
チャッキーはタクシー配送や家電などのアプリとも連携した人口知能を搭載したロボット型のオモチャであったのだ!!
この設定にオリジナル版の監督のドン・マンシーニは激怒したとかしなかったとか(それ以前に契約の問題でもめたようだ)を聞いた。
確かにかなり設定改変がされており、10年以上シリーズ展開をしてきたオリジナルのコアなファンは不愉快に感じるかもしれない。
というかそれって「チャイルドプレイ」じゃなくて「スモールソルジャーズ」やんけ!!!
冒頭のブラック企業の社員がこっそり制御機能をぬかしてチャッキーを生み出す場面なんかもまんまそれであった。
これは確かにオリジナルの監督からすれば「バットマンを見に来たのにブラックパンサーをみせられた」ような感覚に等しいだろう。
しかし、どうだろうか。
個人的にはこの解釈で描かれるチャッキーもありではありだなと思えてきた。
というのも人工知能は今後10年以上人類にとってかなり恐ろしい存在として認知されていくであろうものだし、スマホやそれに準ずるアプリやもっといえば・・・GAFAに頼り切ってる現代人を風刺したとみればかなり現代的なホラー映画ではあると思う。
それに考えれば過去のホラー名作をリメイクした映画たちが原作と違うなどということはよくあることであったりする。
例えば、悲しいミイラの悲恋を描いた「ミイラ再生」がアクション冒険活劇になった「ハムナプトラ」しかり、ロブ・ゾンビ版「ハロウィン」しかり、ジョージ・ロメロの名作「ゾンビ」を走るゾンビとのサバイバル映画にした「ドーン・オブ・ザ・デッド」だってそうだった。
「遊星の物体X」もオリジナル版とは全く違うし、「ブロブ」だってスティーブン・マックイーンの映画とは全く違う。
「吸血鬼ドラキュラ」だってドラキュラの正体はイスカリテのユダだった!と描いてる「ドラキュリア」だってある。
同じホラーという題材でも時代や作品によってキャラクターが変わるのはホラー映画の宿命なのである。
そういったところを許容できるならオススメだろう。
点数は75/100点だ
上映が終わる前にすぐにみにいこうね!