【映画】サスペンスとホラーの違いについて
個人的にふと思うことがある、みんな「衝撃のサスペンス!」とか「衝撃のホラー!」という言葉を頻繁につかうことがある。
おそらくコメディとホラーの差は薄い皮でつながっているが、サスペンスとホラーはより薄い皮でつながってるんじゃないかと思う。
今回はあくまで個人的な見解であって、みんなの判断は置いておく。
サスペンスとホラーっていったいどこがどう違うのか?
たまにみかけるが「超常現象を扱ってるのはホラー映画」だという人がいる。
それもおかしな話だ、超常現象を扱ってるジャンルがホラーならコンスタンティンやドクターストレンジだってホラーになる。
こういう場合は元ネタが実際の殺人鬼をネタにした映画を比較するのが好ましいだろう。
例えば実際の殺人鬼であるエド・ゲインをネタにした映画は複数ある、「羊たちの沈黙」だったそうだし「サイコ」だって「悪魔のいけにえ」だってそうだ。
だが、個人的なことをいわせたら「羊たちの沈黙」はホラーではなくサスペンスだ。
ホラーは殺人鬼の恐怖を描いた内容であって、殺人鬼の心理や謎解きがメインではない。
もちろん謎解き要素がなければホラーとはいわないなんてことは言わない。
「SAW」の1と2のような謎解き要素が味の一つである映画もある。
しかし、「羊たちの沈黙」は殺人鬼の恐怖はあくまで隠し味であってメインはジョディ・フォスターが事件を解決することだ。
作り手側の視点でいえば
ホラー映画とはどういう題材を使うか、であれ最終的には観客を恐怖させることが目的だ。
サスペンス映画は「謎を解き真相を暴く」事もしくは「どうなるんだろう」とヒヤヒヤさせるのが目的だ。
そもそも「羊たちの沈黙」というサスペンス映画の一つのジャンルに過ぎない「サイコサスペンス」の傑作を題材にしただけだ。
ホラーに複数ジャンルがあるようにサスペンスにもある「大統領の陰謀」や「東京原発」のような政治サスペンス映画だってある。
「交渉人」のような刑事物、「ニックオブタイム」のような個人を題材にした映画だってある。
さらにいうと、どんなものを怖がるのかは観客の判断にゆだねられる。
「それでも僕はやっていない」をホラー映画のように感じる人間もいれば、法廷サスペンスのように見る人間もいるだろう。
結局のところ、何を怖がるかでこの映画のジャンルは別れるのだろう。