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【悪役】帰ってきた素晴らしき悪役列伝 第20回 「ドラムグール刑務所所長」

映画「ロックアップ」に登場。

主人公フランク・レオンが収容される全米最悪の刑務所ゲートウェイ刑務所を牛耳る暴君。

かつてレオンがいた刑務所の所長であったが、脱獄したレオンによって不正を暴かれ全米最悪の地といわれるゲートウェイ刑務所に左遷されてしまった男。

レオンがいた刑務所に押し入ると、難癖をつけて強制的にレオンを移送し、そこで凶悪犯チンクや子飼の看守たちを使い、レオンをいじめぬくことで、レオンへの復讐を開始する。

とこのように非常執念深く、自分がやられたことを絶対に許さないという高いプライドと傲慢さの持ち主である。

ドラムグールはこのゲートウェイ刑務所の中では圧倒的な権力を有しており、看守は愚か囚人すらも彼に逆らって生きていくことはできないまさに独裁者である。

さらにドラムグールはこの刑務所内の権力を振るい、レオンと最も仲のいい囚人であるダラスに懲役刑を減刑する代償としてレオンを裏切ることを指示するといったような交渉も行うこともある。

とはいえ、これも実は嘘でありダラスはドラムグールに処刑をされてしまうのではあるが‥。

この交渉力の強さ・権力を巧みに使うやり方こそ、ドラムグールの真の恐ろしさだろう。

ドラムグールはあえてレオンに圧力を与えて苛め抜くことで意図的に懲役刑を長くしようとしている。

しかし、これについても自らの手を汚すのではなく手足となる看守や囚人を駒のように使いながら徐々にゆっくりと真綿で首を絞めあげるように行っていく。

最終的にドラムグールは、息のかかった凶悪犯チンクにレオンの友人であったファーストベースを殺させてしまう。

これによりブチギレたレオンはチンクを袋叩きにして殺す寸前まで追い込むが、それでも復讐を果たすことはできなかった。

殺してしまえばドラムグールの罠にひっかかってしまうからだ。

と、このように徹底的に回りくどいやりかたで主人公レオンをいじめぬくドラムグールの姿は吐き気すら感じる胸糞悪さを感じてしまう。

さらに刑務所の中だけではなく、外の世界にも権力が通じるようで、最終的には囚人に扮した看守を使い、レオンの彼女であるメリッサを手籠めにしようとする。

しかし、そんなドラムグールもとうとう最期の日がくることになってしまう。

上記の通り、囚人のふりをした看守が「メリッサを手籠めにする」と宣言し、とうとう我慢の限界が来たレオンは脱走。

ドラムグールを捕えると、電気椅子に捕縛する。

今までの大物じみた威厳ある態度から一変、命乞いを行い自らの行ってきた悪事を監守たちのまえで暴露する一幕を披露。

そこにかけつけた看守長メイズナーはドラムグールの息があまりかかっていないこともあり、ドラムグールはとうとうお縄となるのであった。

ちなみに主人公レオンはメイズナーの元で、安定した刑務所生活を行い出所。

その際にメイズナーに「アンタの笑顔を見せてほしい」といい、彼は笑顔とともにレオンを見送ったのだった。

先日死んでしまったドナルド・サザーランド。

彼といえば様々な映画で悪役を多く演じていたが、個人的に印象深いのは本作の悪役であったドラムグール刑務所所長である。

この記事は彼の死にささげることにしよう。

RIP、ドナルド・サザーランド

安らかに眠れ。




  • 陰湿性:S(権力を私物化する姑息な悪党)

  • 頭脳:S(自分の手を徹底的に汚さない、そのために策略を弄する)

  • 強さ:C(真正面の対決はてんでよわい)

  • 主張:S(フランク・レオンに復讐したい)

  • 人望:A(看守長メイズナーと一部の看守以外は完全に支配している)

  • 権力:S(刑務所所長なので権力もある)

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