悪役列伝番外編:歴代ジョーカー最凶・最悪はだれだ!?最凶エンペラー決定戦!
アカデミー賞主演男優賞を二回獲得し、すっかりハードルが高くなってしまったジョーカー。
様々なアプローチで映像化されたジョーカーの中からこれ!と思うものを厳選して一体誰が最凶エンペラーの座を獲得するかをみていきたい。
ちなみに今回はあくまで映画化されたジョーカーに限り、ドラマ版ゴッサムのジョーカーやゲームのジョーカーについては除外という方向性でいきたい。
エントリーno.1:シーザー・ロメロ
登場作品「バットマンオリジナルムービー」
ビジュアルだけで言えば最凶ベスト1で間違いないシーザー・ロメロのジョーカー。
ペンギン・リドラー・キャットウーマンと手を組み、悪役連合を組むが、1960年代という時代柄もあり立ち位置はどこか大人しく、ケタケタと笑いつつも他の悪役のパシリを甘んじて引き受ける中間管理職型の存在になっている。
計画を無視して暴走するリドラーを静止したり、どこか常識人っぽいところがある。
おまけに影が薄く、道化であっても面白いギャグを飛ばすことはない。
彼の銀幕デビューは他のキャラクターたちの舎弟という辛いものからのデビューであったのだ。
陰湿性:B(やったことの規模のでかさを考えると・・・そこそこ悪いかもしれない。)
強さ:B(喧嘩をしていたところを観たことがないが、弱くはないと思うのでB。)
知能:C(計画を立てていたのはペンギンとリドラー、こいつなにやってたんだ?)
主張:B (お金儲けがしたい)
人望:B(そこそこ協調性があるので)
権力:C(良くも悪くもパシリ扱い、キレていい。)
エントリーno.2:ジャック・ニコルソン
登場作品「バットマン(1989年)」
1989年に制作されたティム・バートン監督のバットマンに出てくるジョーカー。
かつてはゴッサムのマフィアであったカール・グリソムの組織の若頭をしていたが、グリソムの愛人を寝取っておりボスへの忠誠心など微塵にもなかった。
自身をはめたボスのグリソムを殺し、他の組織の親分衆を人質にしてゴッサムの犯罪組織をすべて手中に収めることに成功する。
他のジョーカーでもなかなかみられない大規模な組織をここで手にすることに成功している。
性格は傲慢で不遜、厚かましく冷酷である。
行う悪事も劇場型犯罪や市民を虐殺した毒殺テロなど幅広い。
中々インテリで化学と芸術に長けている。
例えどんなに自分に忠誠を抱いていた部下であろうと失敗をすれば即殺し、自分を愛した愛人であろうとも平気で化学薬品の実験台にするなど、身内であっても平気で殺す外道である。
この世界にハーレイがいたら、どうなっていただろう。
こいつだったら問答無用で殺していただろう。
冷酷さでは歴代ジョーカーでも最凶レベルではないだろうか。
その頭脳でバットマンを追い詰め、何度も何度もだまし討ちにしていた。
大物ギャングの余裕からか自分からバットマンと殴り合うことはあまりしないのも特徴的。
しかし、単身での戦闘は非常に弱くバットマンに追い詰められてボコボコにされて…最後はその命を奪われてしまった。
ちなみに本作においてはウェイン夫妻を殺したのは若き頃のジョーカーであり、バットマンは決して彼の存在を許すことはできなく遅かれ早かれ殺されていただろう。
陰湿性:S(ウェイン夫妻を殺害し、バットマンを生み出した諸悪の根源)
頭脳:S(科学・芸術に長けているだけではなく様々な陽動作戦がうまい。)
強さ:C(バットマンとの単身での戦闘は終始ボコボコであった)
主張:A(バットマンを許さない)
人望:S(自分を愛する女や慕う部下もいたが、平気で殺してしまった。)
権力:A(ゴッサムの犯罪組織のすべてを手に入れていた)
エントリーno.3マーク・ハミル
「バットマン:マスクオブファンタズム」「バットマン/蘇ったジョーカー」に登場
正式にいえば「バットマン:アニメイテッドシリーズ」に登場したジョーカー。
元々TVアニメのキャラクターということもあり、登場初期は殺人もめったに行わないキャラクターであったが、制作された劇場版「マスクオブファンタズム」の中では自分の過去を知ってるマフィアを殺していった。
ジャック・ニコルソン版同様元々はギャングであったが、バットマンに追い詰められ毒液タンクに落とされてこのような見た目になった。
しかし、ジョーカーになる前からブルース・ウェインにタバコをかけたり、女にセクハラしたり下品なヤクザ者でろくな人間ではなかった。
妙にインテリなところがあり破棄された遊園地を自分のアジトに改造していたり、ロボットを生み出して護衛にしたりしている。
おまけに自分が年老いて死ぬことを見越して自分の遺伝子情報のつまったマイクロチップを生み出し、それを植え付けることで生存にも成功をしている。
こんな技術力があるなら、別に犯罪者にならなくてもいいんじゃ・・・。
ロビンを人質に取り、彼を通電にかけて洗脳して自分の家族に加えるというまんま松永太・角田美代子のようなことをしている。
その際に上記であげたマイクロチップをロビンの体に植え込み体を乗っ取って、未来社会でも生き延びた。
だが、未来社会のバットマンの奮闘でとうとうこの世から消え去ってしまった。
他のジョーカーと違い、その気になれば長期的な視野での計画を立てることも可能である。
恐らくどこかのジョーカーに短期的な殺し合いで負けて殺されてもどこかで作った自分のマイクロチップを使い生き延びている…そんなのもありえるのではないだろうか。
陰湿性:S(ロビンを電気で拷問・洗脳とろくでもないことをしている。)
頭脳:S(かなり策略に長けている。)
強さ:B(道具を使えばバットマンとやや互角に渡れるが、結果的に負けることが多い。)
主張:S(バットマンと遊びたい!)
人望:A(未来社会のジョーカーフォロワーもおり、ハーレイクインという愛人もいる。)
権力:C(所詮は街の半グレに過ぎない)
エントリーno.4:ヒース・レジャー
「ダークナイト」に登場
2008年に公開され大きな話題を集めた「ダークナイト」に出てくるジョーカー。
他のジョーカーと違い出自は明らかにならない、しかし本人曰く以前はしがないチンピラであったらしい。
どこで生まれたのかもどうやって育ったのかもわからないゴッサムシティに突然として現れた邪悪な道化師の姿をした犯罪者。
武器は主にナイフを利用し、このナイフを相手の口に当て「この傷がわかるか?」といいながらあることないことをいい相手をビビらせた後口を切り裂くというムゴいことを行う。
ジャック・ニコルソンのジョーカー同様、金や財産に全く興味がなく中国マフィアのラウを捕まえると大量のドル札とともに焼き殺した。
ゴッサムシティのマフィアを手を組むようにみせかけ、邪魔になった彼らを次から次に排除しゴッサムシティを自分の物にしようとしていた。
自身の支持者とそのカリスマ性にみせられた小悪党を多く抱えているが、当然彼らの命など蚊ほどにも気にかけていない。
バットマンに興味を持ち、彼に戦いを挑もうとするがそれ以前の彼はしょうもないチンピラでしかなかったようである。
逆に言えばバットマンがいなければ彼はでてこなかった。
最終的にはバットマンに捕まえられ精神病院送りになってしまうが、続編のダークナイトライジングではでてこなかった。
というのも演じたヒース・レジャーが途中で死んでしまったからだ。
従ってダークナイトライジングはビミョーな内容になってしまった。
バットマンの元カノであったレイチェルを爆殺し、デントの顔を焼きトゥーフェイスを生み出すなど暴走の限りを尽くしていた。
他のジョーカーと違い、視界が見えない状態だったとはいえバットマンを鉄パイプで殴り押さえつけたり、ベテラン刑事を人質にするなど戦闘力でも中々強いところを見せている。
歴代最悪の名高くアカデミーを獲得したジョーカーは戦闘力も他の個体と比べると高めである。
メンタルがやや弱いノーラン世界のバットマンが相手だったからか、心理戦では完全に優位にたっていた。
ここまで書くと完全無欠にみえるが、予想外のことが起きると焦るという一面がある。
またレイチェルにみぞおちを喰らい、ちょっと痛そうにしていた…。
陰湿性:S(レイチェルを殺して、デントを破滅に追い込んだ)
頭脳:S(数多くの策略をとり、心理的にはバットマンを打ち負かした)
強さ:A(戦闘力は高い)
主張:S(かなり悪の哲学を持っている。)
人望:S(自身を盲目的に従う信者を手に入れていた)
権力:A(ただのチンピラであったが、マフィアに対して下克上で優位にたった)
エントリーno.5:ジャレッド・レト
「スーサイド・スクワッド」に登場
2017年に公開された「スーサイド・スクワッド」に出てきたジョーカー。
ニコルソン版、アニメイテッド版同様化学工場に落とされて発狂した個体。
しかし、ハーレイはせいぜい「扱いやすい女」としかみなしていなかったアニメイテッド版と違い、ハーレイにかなりゾッコン状態である。
ぶっちゃけ…歴代個体で1番ダメなやつかもしれない。
歴代最強戦闘力をしていたベンアフレックのバットマンにどうやって対抗できていたのか不明である。
とはいえ、ゴッサムシティではかなりのギャングでありアーカム精神病院の看守さえ買収していたところをみるとかなりのキレ者であるのは間違いないだろう。
問題はそれらしいところを観ていないが…。
愛人のハーレイクインを追いかけスーサイドスクワッドを追いかけるが、アマンダ・ウォーラーにヘリを落とされる。
それで死んだと思いきや、実は生きていた。
アーカムを襲撃後、ハーレイを救いに来た。
ジャレッド・レトは悪い役者ではないが、何とほとんどの出番をカットされ不満に感じたレトはDCを捨ててMARVEL/ソニーの「モービウス」への出演が決まってしまった。
評判が悪く「歴代最低のジョーカー」とまで言われてしまった。
ジャレッド・レトは悪くないので彼をいじめてあげないでね…。
陰湿性:B(ジェイソン・トッドを殺したらしいが…悪党らしいことをしていない)
頭脳:B(愛は盲目で、ハーレイ以外のことは考えられていない)
強さ:B(強いと思う)
主張:S(ハーレイクイン命です。)
人望:A(あれだけ周囲を振り回しておいて…なお慕われている。)
権力:A(一応アレでもゴッサムシティーは支配している。)
エントリーno.6:ホアキン・フェニックス
「ジョーカー」に登場
元ギャングの個体が多かったジョーカーの中でもかなり異質な存在。
元々精神障害者のピエロでコメディアン志願者だった青年が、いろいろと周囲に振り回され発狂した存在が本作のジョーカーである。
同僚のいらぬ入れ知恵で仕事をクビになり、自分の父親だと思っていたトーマスウェインは赤の他人であり、母親であった女性もただの狂人であった。
おまけにウェイン産業の社員に喧嘩を売られるなど散々な目にあい、発狂した彼はジョーカーになってしまうのであった。
ブルース・ウェインと腹違いの弟のようにみえたが、実は彼は何の関係もないただのイカレた女が勝手に引き取った養子であった。
それまでの個体が加害者側であったが、今回のそれは被害者側でありみていて可哀想になってくるが、ジョーカーに覚醒してからは完全な悪人になってしまう。
しかし、彼自身がジョーカーになる以前から善人であったというとそういうわけではない。
というよりもその布石は十分にはっており、父親を殺したのは幼少期の彼であったことがうかがわせるセリフがある。
また、電車内で女性が絡まれた際も特に助ける行動をとったわけではないあたり別に善人というわけではない。
元々の発端となったウェイン産業の社員を殺した事件でもうっかり射殺してしまったが、本人は警察に届けるというそぶりはなくむしろ銃を持ってうっとりとしていた。
さらに、自分を長年だましていたとはいえ…ずっと愛してくれていた義理の母親を平気で躊躇なく殺してしまった(そのあと上機嫌になる)。
ちなみに義理の女性は彼が問題行動を起こしても彼を責める様子はなく、常に寄り添い彼を愛していた。
こいつも元々、十分モンスターであることがうかがえる。
ちなみに、自分の影響で起きたデモで被害者が出ても全く知らないという顔である。
無責任にもほどがある。
今までのジョーカーのように策士でもなく、技術力もないが、射撃の腕に関しては非常に高く、またあっさり人を躊躇なく殺すなど…地味に戦闘力は高めである。
バットマンがいない世界(もしくはまだいない世界?)なので、何がやりたいのか一切不明である、ある意味珍しいかもしれない。
陰湿性:A(自身の養母をあっさり殺した。)
頭脳:C(知能はそこまで高くない、技術もない。)
強さ:B(意外と銃の腕はかなり高い。)
主張:C(主張は常にブレブレ、)
人望:A(自身を崇拝する暴動がおきるなど、いろんな意味でカリスマ性がある。)
権力:C(ない、ただの人である。)
まとめ
やはり、ヒースレジャー版は最強であった。
Sが四つである!!!
彼こそ最凶エンペラーにふさわしいだろう。
アカデミー賞初受賞の名前は伊達じゃなかった!!!
まあ、あの世界のジョーカーもクリスチャンベールのバットマンであったから勝てたのかもしれない。
悪即残のマイケル・キートンや戦闘力最強のベン・アフレック、また総合的に強かったアニメイテッド版であればこうはいかなかったのではないだろうか。
しかし、やはり映画の歴史に残る悪役は違った。
彼こそ最凶エンペラーにふさわしいだろう。
次は歴代バットマン戦闘力比較などもしていきたいと思う。