誰が得するのかわからないがちお様の初々しい恋愛エピソード
俺はよく人に「彼女いました?」と聞かれる、まあ「てめえみたいなキモオタ野郎など彼女がいたことないのだろう!」って意味だが、実はいた。
あれは高校2年生のことだ、俺は親から「バイトしろ」といわれた。残念なことに当時高校生を働かせてくれるバイトなんて数がしられていた。
俺はとりあえず高校生歓迎!と書いてるバイトに面接を受けまくった。まぁ飲食かサービス業しかなかったので某中華料理店チェーン店にいかされた。
そこではなんと俺はそのお店の皿洗い係を任せられた。(高校生にこういう大事なところを任せるのは今だったら問題になってるとおもう)
数か月働いて何とか慣れてきたが、なんとそこにもう一人やってきた。年齢は俺よりも下だった。つまり未成年を働かせていたのだ。
俺は無能だったが、その女の子はよりひどく俺がいつもフォローをしていた。仕事は夜まで続いていた。(これも今だと問題になっただろう。)
ある日その女の子から「一緒に帰りませんか?」といわれた。俺は了承した。実は女の子が周囲に多かったので別に学校の登下校を女の子とするのがあまり気にならなかったのでその感覚でいったんだと思う。
それに年下の女の子を野獣が集う大阪の街を一人で歩かせるのもなんかなとおもっていたので、家の前まで送ることになっていった。
その後頻度は増えてきて、ほぼ毎日一緒に帰るようになっていった。
その後、気が付けば一緒にファミレスに行ったりしてバイトが終わった後はいろんなことを二人で語っていくようになっていた。将来の夢、親の子ととかそんなもんだ。
さらにその後、気が付けば映画を見に行くことになっていた。ここで半年ぐらいがたっていた。
女のコを置いて先先歩いてたら「手をつないで!」と怒られたもんだ。当時から女心がわからんやつだったのだ。
・・・だが、俺は高3になりバイトをやめることになった。そして関係もそろそろやめなきゃ受験に専念できないようになっていった。
そのあたりだったと思う。女の子が唐突に「別の人が気になってる」みたいなことを聞かされた。
まあ、しゃーないかと思ったので彼女との別れを決断した。別の人が好きになったのならしゃーないし、俺もそろそろきつくなってきた。それ以来彼女とはそれっきりだ。
不思議だが、泣かなかった。恋愛にうといから何も感情を抱かなかったのかもしれない。
電話番号の履歴は残ってないし、もう彼女も俺のことなんて覚えてないだろう。これが恋愛の現実だ、意外とあっさりしたもんだろう?
手をつないだり、キスぐらいはしたが性行為まではしていない。
映画やドラマみたいな大恋愛や愛憎やお互いのすれ違いなどなかった。まるで水爆でよみがえった大怪獣かアメコミヒーローのように現実にはいなかったのだ。
そろそろ恋愛映画で普通のカップルが付き合って別れるだけでそこに何の悲劇もない映画がみたいもんだ。まあ、それ面白いの?って話だけど。
今どこかで結婚してるんじゃないかと思ってる。
驚かれる人もいるかもしれないけど・・・・実は相手の名前も忘れた。
初恋は甘酸っぱいものというが、俺にはそのチューイングガムみたいなもんだ。