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【映画レビュー】歴代ワーストゴジラ映画は間違いなくこれ「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」

※本レビューはネタバレを含みます。

歴代ゴジラ映画で最も出来がひどい映画とは何だろう?

多くの人が口をそろえてなんだのこうだのというだろうが、自分が見てきた中で最もひどいゴジラ映画及びそれに絡むメディア作品のは間違いなく本作だろう。

本作が公開されたのはなんと1969年、52年前の作品なのだ。

なにがひどいって…特撮の新規パートはせいぜいミニラが絡むパートのみなんだよこれ。

で、肝心のミニラがかわいくねえんだなこれが。

ミニラが当時の子供たちに不評だった理由がなんとなくわかる。

ウザい・弱い・へなちょこ・おまけにキモイ…まるでいいところがない。

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こんなデザインでは、正直マスコットキャラクターとしては失敗の典型例だろう。

こいつが絡むところ以外はほとんど他作品の使いまわしで、いかにも東宝はやる気が全くないんだなというのが目に見えてしまう。

後に「ゴジラvsメカゴジラ」でベビーゴジラというキャラクターにリメイクされていたがこれは着ぐるみの造形などを含めてもかなり高評価で生物的な生生しさを含めて純粋にかわいいと呼べるデザインになっていた。

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(マジでかわいい、こういうのでいいんだよ。)


あーやべ・・・・ミニラの悪口ばかりになっちゃった(笑)

話を軌道修正すると本作の敵怪獣ガバラに至っては着ぐるみはボロボロで中に人がいるのが丸見えなデザインである。

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さらに肝心のゴジラもうっすら色落ちしてハゲかけているのだ。

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怪獣王よ、なにがあったのだ。

正直これを映画といっていいかどうかすらわからない。

これの前年に作られた「怪獣総進撃」はまさに昭和ゴジラシリーズの集大成・最終回と呼んでもおかしくない豪華な出来で多くのファンを感動させた作品になっていた。

これは今見ても非常に面白く、全編破壊のスペクタクルが展開される豪華怪獣映画だったのだ。

しかし、しかし…その次にこれである。


どうした、どうしたのだ・・・・東宝よ!!!なぜグレードダウンしてしまうのだ・・・・。

あ、そうそう映画の内容であるが…。

わかりやすく言えば本作は主人公の妄想なのだ。


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こんな風になった人も多いだろう。

だが、マジなのだなあ・・・これが。

何と本作は全部主人公の妄想だったのだ。

主人公はいじめられっ子の少年、いじめっ子に暴力を振るわれる日々を送っていたが、この映画の設定上「鍵っ子」であるからいじめられるみたいな感じの設定になっていた。

しかし本作の主人公を観ている限り、理由は別のところにあるんじゃないかとすら思ってしまう。

だってこいつ絶望的に空気が読めずおまけに生意気で見た目も小汚くかわいげのかけらもないクソガキなのだ。


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こんな感じで面倒見のいいオッサンの作業を邪魔してきたり、非常に鬱陶しい。

俺だったら殴るよこんなクソガキは。

っていうか、こりゃいじめられても仕方ないよ。

いじめられる理由は単純にこいつがクソうざいクソガキだったというだけの話なのだな。

なんとこの映画に出てくる怪獣パートはほとんどがこの一郎少年の妄想なのだ。

そう、この映画を見て何か思い出した人いますか?

そう、「パンズラビリンス」だ。

恐らくデルトロはマジでこの映画をみて「うわぁこの映画ひでえなぁ…。」と子供心に思ってパンズラビリンスを作ったのだろう。

そうとしか思えないのだなあ。

もしもそうだったら、こんなクソ映画にも意味はあったのだということになる。(ウソ)

そんで主人公はなんやかんやあって、強盗グループみたいなのに人質にされるが…妄想上のミニラに勇気づけられたため強盗グループの隙をみて逃げ出すことに成功するのであった。

いや、この映画怖いでしょ。

妄想の友達に元気づけられるってマジで闇深いよ。

強盗グループを通報してやりすごした一郎少年はいじめっ子グループと喧嘩して仲良くなり、看板屋のおじさんにいたずらする悪童に成り下がるという全然ハッピーではないハッピーエンドで終わってしまうのであった。

絶対にあの一郎少年はろくな人間に成長していないだろう。

だって妄想好きのやばいやつがさらにやばいやつになって世の中に解き放たれているのだぞ?

今頃パチンコ中毒者になって、コンビニの店員に説教してそうである。


っていうか・・・あのさあ、マジでこの映画子供向けに作ったの?

平成生まれのゆとり世代としては昭和のモラルの低さには正直驚かされるばかりである。

この映画をほめる人間は親目線になって「子供の成長がどーたらこーたら」といってくるが、俺としてはそんなもん知ったことではないといっておきたい。

そもそもこれは子供が成長してるのか?

見ず知らずの人間にいたずらするのが果たして成長なんだろうか?

僕はそう思わないすね…。

っていうか怪獣映画を見る時ぐらいは大人目線で鑑賞するのやめようぜ。

心のガキを取り戻してちゃんとひどいものはひどいといわないと。

俺だったらこれは子供にみせないですね、「E.T.」か「のび太の恐竜」みせますよ。あっちの方が100倍子供のためになります。


総合的にいうと映画としては見る価値ありません。15点です。

色々ありますが、本作ほどひどいゴジラ映画は中々作られることはないんじゃないでしょうか。

貴重な時間を無駄にしたーいというマゾヒスト向けには超・オススメである。




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