金の使い道がなくなってきてる
皆さんはお金が好きですか。
私は大好きです。
が、最近、金の使い道がそれほどないことに気づきました。
今回はそんな記事です。
物が安くなっている
日本が貧乏になってきてるというのは事実ですが、それ以上にテクノロジーの進歩によって物の価格が異常に下がってきています。
例えば今、スマートフォンの最新作を買おうとすると
iPhone15 Proで234,800円
Galaxy S24 Ultraで233,000円しかしません。
そりゃ高いですが、別に買えないという程の超高額ではないですよね。
人類の叡智の集大成である世界最新最高のテクノロジーが20万ちょっとで買えると思うと、さして高くないのではないでしょうか。
更に凄いのがiPhoneはアメリカ合衆国大統領でも、イーロンマスクでも、日本の女子高生でも同じものを使っているということです。
これは革命的なことです。世界一の金持ちも、そこらの女子高生も日常で一番使うものが同じなのですから。
金持ち用の1台1億円のiPhone 15 Ultra Super Giga Maxは売っていないということです。
車も同じです。
「安全に目的地を移動する」という目的を達成するためには、トヨタのプリウスでも、ロールス・ロイスのファントムでも大して変わりません。
故障の少なさやメンテナンスしやすさはトヨタの方に軍配が上がるでしょう。
エンタメも同様です。
金持ちも庶民もネットフリックスで世界中の映像作品を見ることができます。
一回見るのに100万かかる金持ち用の特別作品というものは存在しないのです。
つまり、金を払って得られる体験が昔ほど差がなくなってきたということです。
昨今では貧富の差が広がってきたと言われます。
確かに数値で見れば資産の格差は広がっています。
が、資産の差が広がったとしても、その金の使い道で差が生まれなかったら、貧富の差はないも同然です。
つまり、本質的にはもう金持ちと庶民の暮らしに差がなくなってきているのです。
全て情報商材
私は付き合いで一人5万円するイタリアンや日本食を食べたことがあります。
日本食はミシュラン3つ星の店でした。
が、5万円を出す価値は全く感じませんでした。
出てくるのは遅いし、薄味だし、5万ということでハードルが上がりきったこともありますが、大して美味しいと思いませんでした。
家系ラーメンでトッピングマシマシにして食べたほうが刺激的でよっぽど早いし美味いと思いました。
高級な飯は、シェフの、「◯◯産の」「今日採れたての」「◯時間熟成させた」「〇〇という調理法で」という口上を聞くために金を払っているようなものです。
つまり、食事すら情報商材になっているということです。
よくワインは「高級品も安物も大して変わらない」と言われますが、私からすれば飯自体がある程度のラインを超えたら全部同じようなものです。
同様に、女(性風俗)も、もはや情報商材と化してるといえます。
現代はだいたい10万も出せば最高の美女を抱くことができます。
それ以上は「現役アイドル」「現役芸能人」「AV女優」といった肩書に金を払ってるだけです。
100万出して現役アイドルを抱いたとしても、10万出したときの10倍の快感が得られるとは到底思えません。
せいぜい1.5倍くらいでしょうか。
つまり、飯や女といった三大欲求に基づくような本質的な消費でさえ、
ある程度の価格以上は情報を買ってるに過ぎないということです。
これらは経済学で限界効用逓減の法則といいます
何に金が必要か
さて、これまで述べてきたように、現代ではあらゆるものがコモディティ化しているので、金で買えるものに価値がなくなってきてます。
昔はSNSもなく、金でスポーツカーや高級腕時計を買って承認欲求を満たすというのが主流でした。
が、現在ではSNSの普及もあり、ネットで承認欲求を満たすことが十分可能になってしまいました。
そのため、今後は容姿、人脈、フォロワー数といった、無形資産が価値を持っていくのではないでしょうか。
また、金の使い道がないと言いましたが、それはある一定ラインを超えた段階からです。
好きな部屋に住める、外食で好きなものを食える、性処理を好きにできる。
そういった最低ラインを超えることは必要です。
限界効用逓減の法則にもあるように、最初の段階は金の効用はかなりあります。
が、その最低ラインを超えた後は意外と金で得られる快感は減っていきます。
例えていうなら
家賃5万と15万は住める家のクオリティに大きな差がありますが、50万と60万は同じ10万の差でも大した差がないというようなことです。
つまり、そのクオリティが大きく変わる最初の段階以降はさして金を使っても効果が得られません。
その最初の段階は金を稼ぐ意味は大いにあると思います。
しかしその後は自分の欲しいものが本当に金なのか、その使い道は本当に欲しいものなのか見極める必要があります。
終わりに
この記事を書こうと思ったのは、前澤友作のYouTubeでアマンレジデンスの住居を公開するという動画を見たからです。
前澤氏の住むアマンレジデンス最上階は300億とも言われ、どんな生活をしてるのかウキウキで見に行きました。
が、見てみると外国のわけのわからない古臭い家具やガラクタを並べてるだけでした。
アマンレジデンスは羨ましいですが、よくわからないボロい家具は全く欲しいとは思いませんでした。
数十年使ってある中古の汚いソファで寝そべるより、ニトリで新品のものに寝たいと思いました。
つまり、現代では金持ちも、金を使う差別化ポイントがほぼないんだと思います。
そのため、
・謎のアンティークに金をかける
・わけのわからないシェフの口上を聞きに行く
・乗り心地の悪いスポーツカーに乗る
・宇宙旅行に行く
といった、実利ではない、よくわからない方向に金を使うのしかないのだと思います。
iPhoneが5億円で金持ちしかiPhoneを持てず、庶民はガラケーしか買えない世界なら、金の効力は凄いし金の使い道はあると思うんですけどね。
テクノロジーの進歩によって全部コモディティ化してしまったので、謎の付加価値(という名の実利がないもの)に金を払うしか使い道ないのかなと思った次第でした。
こんな記事書いといてあれですが、資産形成したい人はよかったらどうぞ。
金で買える一番価値のあるものは自由だと、個人的には思います。