2冊目の著書『家庭教師の技術』が出ます!
3日後の10月23日に、私の2冊目の著書『家庭教師の技術』が発売になります!
今回は西岡さんとの共著で、家庭教師として指導する上でのティーチングスキル、コミュニケーションスキル、コーチングスキルについて詳しく書いたものです。
人生で一冊は本を出したいというのが私の小さい頃からの夢だったので、それが叶ったときは本当に感慨深かったのですが、今回の本は、一冊目の時とはまた違った嬉しさがあります。
(一冊目が出た時の経緯はこちらにまとめています↓↓)
というのも、今回の本は10年以上ずっと自分の中で構想があったからです。
私はもともと鳥取県の田舎の個別指導塾で勉強を教えていたんですが、当時は周りが集団塾しかなかったので、学校の授業に全然ついていけない子たちが「あそこなら1対1で面倒見てもらえる」ということでこぞって集まってきました。
ただ、田舎で教育熱も高くない地域だったので、全国偏差値にして30~40くらいの子がほとんどで、教科書や問題集の説明をそのまま読んでもまったく理解できません。
塾の指導マニュアルもありましたが、それに沿ってやったところでにっちもさっちもいかないという状況だったのです。
塾講師になって最初の頃は、生徒に「あの先生は説明がわかりにくいから担当を代わって欲しい」と言われたこともありました。
確かに、当時は私も感覚で教えていたところがあり、「こんなの教えなくても分かるもんじゃないの?」と非常に戸惑ったのをよく覚えています。
そこで、私はどうやったら分かりやすく、かつ効率よく勉強を教えられるのか、あれこれ試行錯誤しました。
どんなレベルの子にも分かりやすく説明するにはどうすればいいのか、やる気や集中力を引き出すにはどんな声掛けをしたらいいのか、その子がつまづいているポイントを素早く見抜くにはどうするのか。
自分のせいで塾の評判が落ちたら生徒はもちろん、同僚にも迷惑がかかるので、本当に毎日一回一回の授業が勝負という感じで、色んな本や動画も参考にしながら、ちょっとずつ自分の引き出しを増やしていきました。
そうしていつしか「青戸先生の授業は非常に分かりやすい」と生徒や保護者の方に口々に言っていただけるようになり、自分としてもオリジナルのメソッドと呼べるくらいのものが確立できた自信がありました。
そのため、それまでの経験を言語化して、新たなマニュアルとして社内で配布しました。
すると「これはいい!」と評判になり、塾全体でも指導効率が大きく上がったのですが、その時「これは社内だけでなく、もっと広く伝える価値があるものではないか」と感じました。
それ以来、いつか何らかの形で世の中に発信したいと、ずっと機会をうかがっていたのです。
そして10年以上経ったこのタイミングで、幸運にも星海社さんから書籍化させていただく運びとなりました。
あれから私自身の東大受験や、東大合格後のプロ家庭教師としてのキャリアで得た経験が加わっているので、もちろん当時よりもクオリティはさらに上がったものになっています。
やったことがある人なら分かると思いますが、人に何かを教えるという行為は、実はかなり難しいものです。
単に自分が持っている知識や経験を話すだけでは上手くいきません。
それは勉強に限らず、仕事や趣味で人になにかを伝える時でも同じです。
『家庭教師の技術』は、人にものを教える機会のある全ての人にとって、必ず参考になるものが詰まっています。
教育現場に携わっている方はもちろん、家で子どもに勉強を教える親御さんとか、新人に仕事を教える職場の先輩など、上手く教えられなくて困っていたり、人に伝えるスキルを上げたいと思っている人はぜひ読んでみていただきたいと思います。