スクリーンショット_2019-04-01_7

課題管理のテンプレート

新卒社会人として仕事をはじめる時、自分が扱う課題とタスクの管理に苦労する人は多いと思います。これまで扱ってきた課題(大学での研究やサークル活動など)と比べて、扱う課題の規模も大きくなり、関わる人の数も増えるため、今自分がやっているタスクは何のためになっているのか、いくつかあるタスクの中で何が大事なのかがわかりにくくなるためです。
これがひとつの案件についてならまだしも、複数の案件を同時並行で進めるマルチタスクの状態にとなるとさらに複雑になり、判断に迷うことが出てくるでしょう。

そんな時に手元で課題を把握し管理するためのツールがあると便利です。今日は、私も実際に使っているツールのテンプレートとともに、私の課題の管理の考え方を紹介したいと思います。

ポイントは、ツールそのものではなく、あくまで「課題管理方法の考え方」であることを念頭にご覧ください。今回はエクセルのツールを共有しますが、ツールは自分が使いやすいものであれば何でもいいですし、便利なアプリなども今後出てくると思うので都度アップデートしていくといいと思います。

主に新卒社会人の方に向けて紹介をしますが、既に大学生の時からインターンなどでバリバリ働いていた方には平易すぎる内容かもしれません。ご容赦ください。

■中長期:課題管理の基本的な考え方:理想−現状=課題

まずはじめに、課題とは何かについての考え方。課題とは、将来的に目指すべき状態に対する現状とのギャップです。例えば、英語でTOEIC900点という目標があった時に、現状が700点であればギャップは200点。ここでの課題はTOEIC200点分の英語力アップということになります。

ここでのポイントはいつ(When)、どのような状態(Goal)になるかを明確にすること。〆切を設けないと行動しないのが人間の性なので、〆切は明確にしましょう。そして、〆切を明確にすると目指すべき状態の現実性もわかってきます。極端な例ですが、1週間後にTOEIC200点を上げるのはなかなか難しいですが、3ヶ月であればいけるかも、という判断ができるようになります。

こちらのテンプレートでは、キャリアのロードマップを例に入れているとおり、この「理想−現状=課題」という考え方は会社から与えられた課題だけでなく、自分のキャリアやプライベートでの目標を考える上でも役に立つと思います。

■月次:案件ごとにどのような状態を目指すか

こうして中長期的な理想状態の設定ができたら、次はそれを少し目先の目標へと細分化していきます。私の場合は、月次でその状態を設定しています。なぜ月次かというと、日々のタスクをこなして課題解決を進めていった時に、振り返りがしやすい頻度だからです。また、私の会社は6ヶ月に1回評価があるので、半年後の評価に向けてロードマップをひきやすいという理由もあります。

ここでのポイントは案件ごとに目標とする状態を設定し、目標とする状態に至るための直近やるべきことを明確にすることです。ある程度大きな時間軸の中で、自分がやることの意味を俯瞰することで、目の前のタスクに埋没しすぎて手段が目的化するような事態を防ぐ効果があります。

■日次:日々の行動に落とす

最後が、日次での課題管理です。テンプレートの中ではこれが一番よく使うことになると思います。ここまで中長期→月次と細分化してきた課題に対して、それを解決するための日々の行動(タスク)を明確にしていきます。

ここでのポイントはいくつかあります。
1. 案件ごとにタスクをわける
2. なんの課題を解決するためのタスクかを意識する
3. そのタスクをいつやるかを明確にする
4. 直近のタスクを明確にし優先順をつける
5. 課題を解決して生まれた成果を記録しておく

1. 案件ごとにタスクをわける

まずは月次同様、案件ごとにタスクをわけることを意識します。
これが、タスクごとの優先順位やスケジュールを決める上での基本になってきます。

2.なんの課題を解決するためのタスクかを意識する

案件ごとに発生する様々な課題を解決するために日々のタスクはあるわけですが、まずはその課題を把握するためにパッとみえるところに課題を書き出します。こうすることで、この後書き出すタスクの役割と優先順位が明確になってきます。

3.そのタスクをいつやるかを明確にする

課題を明確にしたら次はその課題を解決するためのタスクをいつやるか、明確にします。その日その日に予定を立てるのではなく、少し先の予定まで見通しを立てておくことで、他の案件との重複とかかるリソースの負荷が明確になってきます。

4.直近のタスクを明確にし優先順をつける

こうして少し先までタスクの見通しがついたところで、今やることを明確にします。そして、そのタスクが複数発生した場合はそれらのタスクに優先順位をつけて高いものから着手していくようにします。優先順位のつけかたについては緊急度×重要度のマトリクスで整理する方法が有名です。

5.課題を解決して生まれた成果を記録しておく

最後に、これは課題を解決するためではないのですが、タスクを処理して課題を解決した後に生まれる成果を記録しておくことをオススメします。これを随時しておくことで、自分自身の実績が可視化・蓄積され評価のタイミングでまとめて示しやすくなるためです。

■まとめ


ここまで紹介してきた課題管理の方法とそれに沿ったテンプレートは、簡単に言うと「理想の状態に向けて課題とそれを解決すべきタスクを細分化する」というものでした。手がける仕事により課題の種類も、タスクの数や内容も様々になってくると思いますので、使うツールはご自身の環境に合わせて使いやすいものをお選びいただくのがいいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?