【競馬】NHKマイルカップ(GⅠ)有力馬考察【2021】
皆さん、こんにちは、こんばんは。ガタです。
『天皇賞・春(G1)』は本命の【ディープボンド】が2着と惜しくも敗れてしまいましたが、最後までしぶとく粘って強いところを見せてくれました。
【ディアスティマ】はペースがやや早くなってしまい、息をつくところもないまま直線を迎えたことで、最後は苦しくなってしまいましたね。
さて、今週は東京競馬場にて3歳G1の『NHKマイルカップ』が行われます。
『朝日杯FS(G1)』をレコード勝利となった【グレナディアガーズ】を中心に、『ニュージーランドT(G2)』で2着に5馬身差と圧勝した【バスラットレオン】や『アーリントンC(G3)』勝ちの【ホウオウアマゾン】、『弥生賞(G2)』2着の【シュネルマイスター】等、計25頭が登録されており、なかなかの混戦模様となりそうです。
■グレナディアガーズ
昨年の『朝日杯FS(G1)』ではレコード決着となるハイペースで前が苦しい展開ながら、道中3番手から早めに動いて勝利するという非常に強い勝ち方でした。
休み明けで挑んだ前走の『ファルコンS(G3)』ではハイペースの中を番手につけて追走し、直線で粘る逃げ馬をわずかにとらえきれずに惜しくも2着と敗れてしまいました。
休み明け、勝ち馬との斤量差、トライアルレースということを考慮すれば十分な内容でした。
スタートが良く、好位追走から早めに動いて押し切るというスタイルで強さを発揮しています。
特にハイペースで前につけた馬にとってタフな展開を得意としています。
今回のメンバを見ると逃げ・先行タイプの有力馬がそろっており、この馬の得意なレース展開になりそうです。
外めの枠を引いてしまうとスタートで脚を使ってしまうことが懸念され、特に直線の長い東京競馬場なので、内から真ん中にかけての枠を引くのが理想ですね。
■懸念点
右回りでは【2-0-0-0】に対し、左回りは【0-2-0-1】と未勝利。2着は2回とも1,400m戦であり、2戦目の未勝利戦で1,600mを使った際は早仕掛けもあったとはいえ、脚があがってしまい4着となりました。
元々いきたがる面があり、ハイペースでこそ輝く馬ですが、左回りの1,600mで、さらに直線の長いコースというのは適性の面で疑問符。
内枠をひいてロスなく運ぶことができないと惨敗もあり得そうです。
■バスラットレオン
前走の『ニュージーランドT(G2)』では、スタートからダッシュ良くハナに立つと直線に入ってから抜群の手ごたえで伸びていき、上り3F1位(34.6)の末脚で2着に5馬身差をつける圧勝でした。
1600m戦は【2-0-1-1】で馬券外になったのはレコード決着となった『朝日杯FS(G1)』の4着のみと、掲示板は外していない安定感があります。
スタートが良く、逃げたときの成績が【3-0-0-0】ですべて上り3Fを2位以内の末脚で後続を突き放す競馬をしており、逃げて最後までしぶとく脚を使うことができるのが特徴です。
今回のメンバは逃げ・先行に有力馬が多く、この馬はスタートが良いので、できれば内枠を引いて前のほうで積極的な競馬をしたいところ。
逃げたほうが成績が良いので、できればハナを奪う競馬ができればベストですね。
■懸念点
右回りでは【3-0-1-2】に対し、左回りは【0-0-1-0】と未勝利。
また、逃げたときは【3-0-0-0】に対して逃げ以外の成績は【0-0-2-2】と未勝利。逃げなかったというよりはペースが早くなったために控えたというような競馬。今回はペースが早くなりそうで、ハナにこだわると直線が長いコースなので失速する可能性が高く、かといって末脚勝負をするようなタイプでもありません。展開や騎手の技量で大きく左右されそうです。
■シュネルマイスター
前走の『弥生賞(G2)』ではスローペースを2番手で追走し、最後の直線ではしぶとく粘って2着となりました。
先行力があり、直線に入って追ってからの反応が良く、瞬発力を活かしてスピードに乗るのが特徴です。
前走が2着とはいえ、スローからの瞬発力勝負で直線が短い中山競馬場だったことが好走の要因。2000mはやはり距離が長いと感じ、陣営も『皐月賞(G1)』ではなく適距離であるこちらのレースを選択したのは良さそうです。
先行力はありますが、操縦性が良さそうなので、前で粘るよりは中団くらいから競馬をするほうが良さそう。周りを見ながらうまく運んで直線で瞬発力を活かす競馬をしたいですね。揉まれるのも問題なさそうなので、真ん中くらいの枠が良いですね。
■懸念点
初の左回りコースなので、左回りの適性がどうか。
瞬発力勝負で好走しているものの、直線が短いコースでしか競馬をしてきていません。東京競馬場のような直線で長く良い脚を使うことが求められるコースでの適正に不安。
また、早いペースを経験しておらず、今回のメンバは有力馬に逃げ・先行馬が多く、早いペースになる可能性が高く、先行するなら粘れるスタミナが、差しなら上りが33秒台を求められそうで、どちらも未知の世界。
■ホウオウアマゾン
前走の『アーリントンカップ(G3)』では、スタート良く番手につけると、直線ではジリジリ伸びて先頭に立つと、そのまま押し切り勝利しました。
ここまですべて1600m戦を使ってきており、【3-2-0-1】と安定した成績を残しています。
唯一連対を外したのはレコード決着となった朝日杯FS(G1)で、初めて外枠に入り、メンバ的にもスムーズに前につけることができずに中団からの競馬となったものです。
スタートが良く、好位から競馬をして直線に入ってからもしぶとく脚を使って後続との差を広げていく競馬で好走しています。
スムーズに前につけての好走が目立つことから、内から真ん中までの枠が欲しいところ。前で競馬をした際は【3-2-0-0】と連対率100%で、当時のレコード決着となった『デイリー杯2歳S(G2)』でも勝ち馬とのタイム差なしの2着となっており、前で競馬ができれば面白い。
■懸念点
前走の『アーリントンC(G3)』含め、稍重・重での好走が目立っており、良馬場ではスローペースのときでの好走が目立ちます。初めてのハイペースと外枠が重なった朝日杯FS(G1)ではテンが早くなって位置取りがうまくいかずに見せ場なく惨敗しています。今回のメンバは有力馬に逃げ・先行馬が多く、前のポジションを取るのが難しくなりそう。
■ピクシーナイト
前々走の『シンザン記念(G3)』ではそれまでの競馬とはうって変わって逃げの選択を取り、そのまま逃げ切って【モーリス】産駒初の重賞制覇を飾りました。
前走の『アーリントンカップ(G3)』では、スタート良く『シンザン記念』同様ハナに立つも、最後の直線で粘りきれずに差し切られて4着と初めて馬券外に。トライアルレースということを考えれば悲観するほどではなさそう。
2戦目では出遅れがあったものの、近2走はスタート良く出ており、最後までしぶとく脚を使っており、ある程度流れたペースでも直線でしぶとく脚を使うことができているのが特徴。
『シンザン記念』の2着馬は後に『ファルコンS(G3)』でG1馬である【グレナディアガーズ】を降して優勝した【ルークズネスト】、3着馬は『ニュージーランドT(G2)』で2着に5馬身差の圧勝を飾った【バスラットレオン】であることを考えると十分に強い馬だといえるのではないでしょうか。
近2走を見るなら今回も逃げですが、新馬戦のときのように中団から競馬をしても面白いかもしれません。
直近はスタートは良いので、とりあえず出て他にいく馬がいれば譲って控えても問題なさそうなので、枠は大外でなければどこでもいいんじゃないでしょうか。展開次第で戦法を変えることができそう。
■懸念点
前走トライアルとはいえ4着で、敗れた相手を考えるともう少し粘ってほしかったところ。近2走はスタートが良いのですが、2戦目のときの出遅れが気になります。
今回のメンバは有力馬に逃げ・先行タイプが多く、テンが早い馬も多いので、先行争いに巻き込まれてレースを運ぶとバテてしまう危険性が高い。
■ルークズネスト
前走の『ファルコンS(G3)』では、これまでの競馬とうって変わってハナを奪う競馬に。やや出遅れながらも押し上げていきハナに立つと、ハイペースで前が苦しい展開になるもそのまま押し切り勝ち。降した相手も『朝日杯FS(G1)』をレコード勝ちで飾った【グレナディアガーズ】で、価値のある勝利でした。
前走こそ逃げの競馬になったものの、それまでは好位や中団後方からの競馬をするなど自在な競馬を見せており、スタート次第で周りを見ながら競馬をすることができる点は強みでしょう。
長く良い脚を使えるので、東京コースは初ですが、相性は悪くなさそう。
前走は逃げて押し切りましたが、いかにも1,400mといった競馬で、今回は1F延長で直線距離も伸びるため、先行集団で折り合って追走し、直線でジリジリ伸びる形が理想でしょう。
自在な競馬ができるので周りを見ながら競馬をしたいところ。枠は真ん中くらいが良さそうですね。
■懸念点
左回りの1,600mでは後方からの競馬で取りこぼしており、瞬発力勝負では分が悪く感じます。スタートが安定しない馬で、後方からの競馬になると届かない可能性が高いです。前走では1枠で1,400mということもあり押し上げていきましたが、今回は前走のような競馬だと持たない可能性が高く、スタート次第では展開の助けがないと厳しそう。
■余談
3歳の東京1,600m戦なら2,000m以上で好走している先行馬とかいたら狙いたかったのですが、今回は【タイムトゥヘヴン】くらい。前走は初の1,600mに挑戦しましたが、大外枠ということもあり、ずっと外を回らされていたことで勝ち馬にはかなり離されてしまいました。頭は難しそうですが、うまく立ち回ることができたら面白そうなので、穴で来ないかなーとちょっと期待しています。