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【映画】人間と動物の絆【星になった少年】

緊急事態宣言が解けたこともあり、先日、数か月ぶりに大学時代の友達と飲みに出かけたのですが、なぜかそこで盛り上がったのが自分の好きな女優や俳優を当てるというクイズ(笑)。これまでの出演作品や交際の噂など、ヒントを出し合い、くだらない時間を過ごしました。別に今までこのクイズが恒例ではなかったのですが、なぜか大盛り上がりしましたね。おそらく1~2時間はやっていたと思います(笑)。

そこである一人が挙げたのが柳楽優弥でした。そして『星になった少年』がとても良かったと言っていたので、早速観てみました。なので今回は『星になった少年』を紹介させてもらいます。

この作品は実際にあった話を元に作られた、日本人で初めてゾウ使いの道を歩みながらも20歳という若さで亡くなってしまった少年のお話です。

タイに行ったときに象に乗っておけば良かったと、観終わったあと、ちょっと後悔しました…。

~若き少年の大きな決断~

動物プロダクション(ドラマや映画、テレビ番組に出演する動物を飼育する施設)を経営する家に生まれた哲夢(柳楽優弥)は物心付く前から動物たちに囲まれた空間で過ごしてきた。そして、中学生のときに象を飼い始めたことをきっかけにゾウ使いの存在を知り憧れを持つと、すぐにゾウ使いの本場であるタイに1人で移り住む。その後、1年半の修行を経て、立派なゾウ使いになって日本に帰ってくるという物語だ。

13~14歳の少年が人生の目標を持ち、しかもそのために縁もゆかりもない異国の地に親の反対を押し切ってまで行く決断を下す、その姿がまず素晴らしいと思う。自分に置き換えてみたら恥ずかしくてありゃしない。まだまだの人生だが、これまでを振り返ると、おそらく中学時代が最も何も考えずに生きていた時期だからだ。本気で人生について考えた時間なんてほとんどなかっただろうし、そもそも“大人になる”、“働く”ということが想像すらついていなかった。

哲夢はタイに行ってからも言葉や食事の壁にぶつかり、苦しいことのほうが多かったと思うが、挫けることなく夢へと一直進。最初はなかなか心が通わず、1度は離れ離れになってしまった象とも打ち解け、絶体絶命な場面を助けてもらったシーンは感動的であった。

また、人間と動物の交流がテーマのこの映画だが、私は人間と動物が心を通わせることは可能だと思う。そもそも、哲夢がゾウ使いになりたいと思ったきっかけの1つが“象との会話”である。最近では動物たちの殺処分や多頭飼育などがニュースなどで取り上げられることも多いが、しっかりと人間と動物とが向き合えば、そんな辛い事件はなくなるではないだろうか。哲夢やその家族たちはそんなことを教えてくれたり、考えさせてくれたりする存在だ。

パレード会場でトラックにひかれたフラミンゴをぞんざいに扱い、処分する場面があるのだが、まさに“動物愛”を訴えているシーンだと感じた。

~あっけない幕切れ、感動的な結末~

毎日に悪戦苦闘しながらも何とかゾウ使いとなって日本に帰ってきた哲夢は「ゾウさんショー」を開催するために必死に準備し何とか実現させる。そしてそこから一人前のゾウ使いのなるために、年老いた象たちのために象の楽園を作るという夢に、ここから向かっていくという矢先に悲劇は起きる。

原付を運転中に目の前に飛び出してきた黒猫を避けたことで対向車線のトラックにはねられ命を落としてしまう。あまりにも突然の出来事に言葉を失ない、悲しみにくれる家族。しかし、最後のお別れのときに奇跡が起こる。お棺の上に置かれた手綱をランディが鼻で持ち上げ、1番下の弟の手元へ置くという行動に出る。哲夢からの最後のメッセージだと受け取った家族たちは驚きともに笑顔を浮かべた。

そしてその後に、母親が知ることになる哲夢が象を好きなった理由や、かつての仲間たちがゾウ使い学校で子象に“テツ”という名前を付け、哲夢に敬意を表したということも感動的である。

人間と動物の絆を感じさせてくれる映画で、改めて、ペットを飼いたくなっった。



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