君子豹変す
昔、昔、あるところに、マ△・メディ○というエライ人がいました。
マ△・メディ○氏は、自分の国が大嫌い。なんとかして、次の指導者は自分が愛する国の意向に沿った人にしたい、と思います。
マ△・メディ○氏、まずは、アンケートをすることにしました。主たる対象者は固定電話を持っている人。なぜなら、固定電話を持っているのは老人と専業主婦で、この人たちの情報源は新聞とテレビですから。
そして、アンケートには、あるイメージを想起させる質問をしておいた上で、次の質問を畳みかける想起バイアスを仕込みます。想起バイアスがあれば、本来リスクでないものもリスク要因にすることが可能ですし、石ころを宝石と思わせることだって、できるんですから。
マ△・メディ○氏の思惑通り、X氏が「国民」人気No.1という結果を得ました。次は、バンドワゴン効果を狙って、アンケート調査の結果を公表し、数字だけを一人歩きさせます。
ちなみに、バンドワゴン効果とは、多くの人が「ある選択肢」を選択しているとわかると、「その選択肢」を選択する人が増えていく、というもの。
通販番組で「多くの方にご愛用頂いております」「何百万セット突破」「売上ナンバーワン」などのナレーションが入るのは、そのため。
さて、困った事態が発生しました。数字だけを一人歩きさせても「時流に乗る」「多勢に与する」「勝ち馬に乗る」人たちの数が、思ったほど増えないです。趨勢が明らかになるにつれて、言い訳を見つけなきゃ、との焦りが生じます。
慌てたせいで、何の変哲もないアンケート調査をインターネットでしちゃったもんですから、さあ大変。○氏が国民人気No.1って出ちゃったんです。
悔やんでばかりもいられませんから、「君子豹変す」とばかりに、しぶしぶ本当の人気No.1を公表します。だって、事実と違うことを言ってたことがバレちゃうとヤバイですし、「おまんまの食い上げ」になっちゃ困りますからね。
「えっ、嘘つきですって?」。「記事を書いている私がですか?」 「マ△・メディ○氏を『君子』と書いたから?」
いえいえ、嘘つきと呼ぶなら、想起バイアスとバンドワゴン効果で嫌いな自国の世論を誘導しようとしたマ△・メディ○氏に言ってくださいな(笑)。
(注:この物語はフィクションです)