【イベントレポ】企業が創るオープンイノベーションの場づくり
2022年4月20日(木)、イベント「LODGE × Garraway F 企業が創るオープンイノベーションの場づくり」を開催致しました。
当イベントは、東京でヤフーが運営する「LODGE」と、福岡でトヨタ自動車九州が運営する「GarrawayF」が、初めてのコラボし実施した、トークセッション・交流会です。
「企業が創るオープンイノベーションの場づくり」をテーマに、それぞれのスペースを立ち上げ、アップデートしてきた3名が、熱いトークを繰り広げました。
「ここでしか聞けないのでは!?」と、大盛況のうちに終了した当イベントの一部をご紹介します!!!
【登壇者】
●ヤフー株式会社 コーポレートグループPD統括本部 コラボレーション推進 LODGE 中川 雅史さん(以下、中川)
●ヤフー株式会社 メディア統括本部企画デザイン本部トップページ企画部 植田裕司さん(以下、植田)
●トヨタ自動車九州株式会社 次世代事業室 主幹/ Garraway F ビジネスプロデューサー 植野直亮さん(以下、植野)
●Garraway F コンシェルジュ/ビジネスタレント 髙田理世さん(MC)(以下、髙田)
今目の前で、イベントとコワーキングが同じ場所で展開されている…
(中川)LODGEもイベントとコワーキングそれぞれスペースがあったのですが、少し離れていたんです。
こんな近い距離で、コワーキングしている人とイベント参加している人がいるって、あんまり見ないですよね(笑)
(植野)イベントは、興味ある人は参加してくれる。
どうでもいいなと思っている人も、意外と耳入ってくると「なんか面白いイベントやっているじゃん」って興味持ってくれたりする。それが偶発性生むのかなと。Garraway Fは天井にも「セレンディピティ(Serendipity)」と書いてあるんですよ!
最初は、本当に誰も来なかった。
(植野)Garraway Fの企画提案を社内でする際「コワーキングスペースを作る」と言っても机の上では理解されないと思い、ミニマムスタートでまずはやってみせるしかないと思ってました。
そこで、再開発を予定されていたビル(イムズ)で期間限定で勝負させてください、ダメだったらそれで終わりにします、と。
そうして始めたのですが、誰も来ないんですよ(笑)メディアにも一切宣伝をしていなかったので、本当に最初は誰も来なかった。
どうすれば人が来てくれるだろう?と考えて、何か打てば反応が見えるので、とても面白いと感じました。
例えば、基本的に今も実質無料で使っていただいているんですが、コンシェルジュをしてくれていた学生さんが「学生無料」と書いてあると学生は来ますよ!と教えてくれたんです。#学生無料 をつけて発信するようにしたら、本当にたくさん学生の方が来てくれました(笑)
行ってみよう!と思わせる仕組みづくり
(植田)LODGEでも、まずは社内を巻き込みました。実は最初に実施したイベントは、社員に業務時間外に来てもらって「LODGEのテーブルを組み立てて、終わったら僕がカレーを作ってあげるよ」というイベントでした(笑)
そのような取り組みを通して、まずは社内の人が集まってきて、次第に社外の人やイベントも実施しました。弊社以外の人でも無料でイベントを開催できる仕組みを作ったんです。
応募の中から、弊社の社員が学びになるようなイベントを開催することで、同じビルの中でやっているなら行ってみよう!という社員を増やしていきました。また、「イベントに来たら必ず繋げるよ。」ということをわかりやすくするための仕組み化はしていました。
車づくりの会社と、WEBの会社、全然違うから課題も違う?
(髙田)LODGEとGarraway F、そもそも、運営している企業が取り組んできた事業が全く違いますよね。
(植野)そうなんです。自動車業界は、仕入れ先さまとの垂直統合のピラミッド型の業界モデルのため、信頼関係ある強固なパートナーと取り組んでいくことが良さ・強みだった。
その一方で、自動車業界だけではなく多様なバックグランド新しい方々と出会いたい。
そんな出会いを求めて、天神という、福岡で一番人が来る場所に作りました。また、当初はオフィスビルを検討していたのですが、オフィスビルに訪ねてくる人は、ほぼいない。
(中川)そうなんですよね。オフィスビルは、そこにどんな企業が入っているかということを見る人もほとんどいない。すごく大きな壁がありますよね。
(植野)商業施設のような、誰でも気軽に来れる場所に作ることにこだわりました。移転先を決めた1つでもありますが、(Garraway Fが)現在あるVIORO7階は、目の前にスターバックスがあります。
多様な方々が日々来られる中で、そちらが混んでいてミーティングで使えない、という人が「なんかここ入れそうじゃん!」と見つけてくれたりすることもあります。
ビジネスで考えたら、一つのプロジェクトの成果を図ろうと、数字を目標にしがちです。でも、仲間づくりの場と考えると、それだけではない。
立ち上げ当初、社長から、人の縁を大切にしながら、それは時の運ではなく長い目で考えるべきであるという話をされました。出会ったタイミングではすぐに形にならなくても、長い目でみたら一緒にやれる時が来る、といった関係が生まれる。これは短期的なKPIでは表せないんです。
(植田)弊社の場合は、もともとWEBの会社で、オフラインの場を運営するキャリアは用意されていなかった。そのため、LODGEを運営してもらうためには、そのスタッフのキャリアのこともしっかり考えなくてはいけないなと、非常に考えさせられました。
会社というのは、決まったことを効率よく進めていくための設計がなされているので、そこにフィットしなくてはいけないない。LODGEにジョインしたはいいけど、それ以降どこにもいけなくなってしまうというのは、 社員として不幸なことなので、結構頭を悩ませました。利用者のことはもちろんですが、運営する側のことも考えなくてはいけないなと。
(植野)実は、Garraway Fでトヨタ九州の社員は私だけなんです。ただ、植田さんのいう側面と、もう一つ思いを持って作っていること。これらを考えると、後任者を育てられるのだろうかということは結構考えます。
(中川)LODGEの場合、今二代目の責任者に移っていますが、一代目の責任者である植田さんはどのように引き継いだのでしょうか?
(植田)スペースなのでLODGEという箱でできることは限られている。そんな中でも「人と人とが交わって新しい発想を生む場所」を作ることができた!やり切った!と思ったポイントがあったんです。
ある夜にふらっとLODGEに行ったら、新卒の子と役員クラスの社員とが一緒にものづくりに取り組んでいたり、たまたま実施していたイベントに社員が立ち見で参加していたり。描いていた「場所」としてできることは実現してしまったな、と感じたんです。
当時の私は、あくまで運営者で、サービスを作る人ではなかった。今度は、「LODGEを使い倒して、サービスを作りたい。」と思ったんです。
そういう意味でも、オフラインではできることを全部やってしまったという中で、中川さんが取り組むオンラインのLODGE、気になりますよね。
(中川)ありがとうございます。
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、オフラインの「場」を中心にオープンコラボレーションの創出を目指す第二期までの動きから、オンラインの「コト」を中心にオープンコラボレーション創出のためのPromoter、Connecterとしての活動へ大きく方向転換しました。
現在は、6名の運営メンバーがハブとなって動いています。例えば、自治体のDX推進に力を入れていたり、これまでにLODGEを使ってくださった方のビジネスマッチング、オンラインでのイベント。また、バーチャル空間でLODGEを再現したスペースを作って、どんなコミュニケーションが生まれるか、の実証実験を実施しています。
もっと知りたい!みたい方はこちら!
内容がぎっしりなイベントで、この記事では書ききれません…!
ご登壇いただいた中川さんが執筆されたnoteでは、後半をメインにまとめていただいていますので、ぜひご覧ください👇✨
また、アーカイブ動画もあります✨ぜひこちらからご覧ください!
【Garraway Fとは?】
Garraway Fは学生さんからスタートアップ、個人事業主、会社員の方、出張のビジネスマンまでどなたでもご利用いただけるコワーキングスペースです。オンライン授業やリモートワーク、会いたい人と会う面会場等の場所としてお使いいただけます。お気軽にお越しください。
📍VIORO 7F 〒810-0001福岡市中央区天神2-10-3
🕒10:00〜20:00(最新情報は各種SNSをご覧ください)
公式ページ:https://garrawayf.com/
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